霞ヶ浦のほとりで

徒然なるままに

父島の思い出(7:二見港)ー 終 ー

2018-05-18 22:08:35 | 思い出すまま
父島には飛行場は無いので、千キロの海原を船(おがさわら丸)で1日かけて行くことになりますが、昔の父島丸では1日半かかり、さすがに遠いと感じました。
父島の二見港に1~3日間停泊しますので、ほとんどの観光客はその間に観光し、いろいろな思い出をお土産にその便で帰ります。
二見港を出港したおがさわら丸を追って、たくさんの小船がどこまでも伴走し、最後に若者が船から次々と海に飛び込んで別れを惜しんでくれます。観光客はこのパフォーマンスに感動し、父島の思い出に花を添えます。
船が行ってしまうと、再び静かな南国の島になります。

父島の思い出(6:ブーゲンビリア)

2018-05-17 21:07:08 | 思い出すまま
父島に遊びに来て、そのまま住み着いた何人かの若者に出会いました。話をしていると、都会には無い美しい自然やゆったりと流れる時間、穏やかな人々の中で人間本来の生き方を見出したのかなと感じました。
たしかに、都会の慌ただしさやコンクリートの中で複雑な人間関係に疲れ切っている時に、別天地の父島に身を置いたら考え方も変わると思います。
大半の人は、数日間の気分転換で鋭気を養い、また都会生活に戻るのですが、ここに住み着く決心をする人もいるのです。
あれから数十年経ちましたが、あの青年達はどうしているかなと思います。

父島の思い出(5:ホエールウォッチング)

2018-05-15 20:39:33 | 思い出すまま
最近の父島では、観光の目玉の一つにホエールウォッチングがあります。小船を出して鯨のそばまで近づいて、間近で迫力ある鯨を見るのです。
北部にある三日月山は、急斜面になっていて足下に海が望めます。目の前には兄島が見えます。一日中ここで観測をする時があり、海を眺めていると時折数頭の鯨が泳いでいたりします。上からはまるでメダカみたいですが、ゆったり泳いでいて気持ち良さそうです。
ちょっと変わったホエールウォッチングでした。

父島の思い出(4:小湊海岸)

2018-05-14 21:33:05 | 思い出すまま
父島周辺の海の透明度は、世界で最も高いと言われています。そのため、父島はとても綺麗な海岸に囲まれています。
中でも小湊海岸は、白い砂浜に遠浅の湾内の海が本当に美しい所です。オフシーズンの晴れた日、ここを訪れましたが誰一人居ませんでした。
南国の気持ち良い日差しの中、湾内を一人自由に泳ぎました。まさにパラダイスそのもので、これぞ幸せと最初は至福感に浸っていましたが、何か満たされない気持ちになってきました。そう、加山雄三の「君がいないとつまんねぇや」……青春の午後の一時でした。

父島の思い出(3:地下壕)

2018-05-09 22:44:42 | 思い出すまま
父島は直接戦場にはならなかったようですが、あちこちに地下壕が掘られています。
そこを利用して観測器を置いていて、一人懐中電灯を頼りに奥まで点検に行くのですが、後ろに誰か(日本兵?)いる気がして何度も振り返ります。
夜は本土では味わえない闇夜になります。三日月山の中腹に日本軍のコンクリート建物があり、度胸試しにその中で一人泊まったこともあります。