徳ちゃん繁昌リポート

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【現場実録記】債務超過は総て経営者の責任

2014年04月23日 | 仕事モード
昨年1年間の倒産集計は2兆7,823億4,700万円、件数は22年ぶりに1万1,000件を下回る低水準となりましたが、実態は倒産の小口化が強まり負債1億円未満の倒産が約7割(構成比70.3%)を占め小規模企業の倒産が集中してきているような傾向がみえるのです。大手の好景気に反して中小零細企業の経営は危機的状況下で一段とその厳しさを増しています、

今日はちょっと真面目に経営財務上の話しです。一般的に貸借対照表は左側の資産合計と右側の負債・資本合計が同額でバランスシート(B/S)と呼ばれています。しかし、バランスが保たれていても負債合計(右)が資産合計(左)を上回った状態を債務超過と言い、仮に資産の全部売却しても負債を返済しきれない状態を示します。個人で言えば、カードローンや消費者金融などからの借入れ(右)が収入や貯金(左)を上回り返済に苦しむという状態と考えてください。
元々債務超過状態にある会社はいわゆる自転車操業的に資金を回すことが多く、融資が受けられなかったり、トラブルにより資金繰り滞り、資金ショートを起こし破産などの道へ進む危険性があるのです。これが現在の中小企業の経営破綻(倒産)の一番多い要因です。
債務超過(恐れ)の企業は金融機関から返済不能の可能性が高いと判断され結果的に、借入れが受けられないことが多々ある、金融機関からの新規の借入が難しくなる、金利引き上げや借入金の早期回収を金融機関が要求することがある、また仕入先や販売先からの信用が低下する恐れがあるなどの制裁が待っています。金融機関にも貸付け責任はあるとは思いますがそれは藪蛇というもので、とにかく債務超過状態は直ぐに改善すべき危険信号、人任せにせずチェックを欠かせないことが中小の経営者の努めなのです。

それでは、債務超過に陥った場合の解消策としては①増資によって資本を増やす②代表者や役員からの借入金を資本金へ振り替える③遊休資産の売却によって得た資金を借入金の返済に充当する④負債を株式に振り返る⑤金融機関に負債の免除をしてもらうなどですが、要するに毎期の経常利益がプラスになるような経営体質の改善を行い、利益を上げて資産を増やすことが何よりの策と言えます。いずれにせよ大事なことは債務超過にならないように実力以上の無謀な投資や安易な借り入れをしないこと、他人任せの放漫経営など改めるべきでしょうね。

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