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月齢進行表

~aki's diary~

【映画】阪急電車 ~片道15分の奇跡~

2011-09-03 05:42:12 | 映画・シネマ

Train_hankyu
阪急電車 ~片道15分の奇跡~


職場の後輩に婚約者を寝盗られたOL(中谷美紀)。
恋人のDVに怯えながら、別れる決意ができない女子大生(戸田恵梨香)。
価値観の合わないPTA仲間の誘いを断れず、ストレスを溜め込んで行く主婦(南果歩)。
軍事オタクで周りから浮いてる大学生(勝地涼)。
大学受験と恋人と家族の間で揺れる女子高生(有村架純)。
決して交わることのないような、バラバラな生活をしている人たちが、宝塚駅と西宮北口駅間を片道15分で結ぶ阪急今津線の中で、とある老女(宮本信子)と その孫(芦田愛菜)に遠く近く関わりながら、自分の人生を見つめ直していくお話。


誰かに優しくした結果は、直接 自分に還ってくるわけじゃない。
でも、自分が誰かに傾けた優しさは、その「誰か」の中できちんと成長して、自分の知らない誰かを支える力になる。
人と人のつながりって、そういうものなんだとメッセージしていたんだと思います。
見終わった後に、誰かに優しくしたくなる映画でした。


【映画】エクレール ~お菓子放浪記~

2011-09-01 21:52:51 | 映画・シネマ

Eclair
エクレール ~お菓子放浪記~


かなりの勢いで、見た映画の感想文が滞っています。
ま、誰が求めているわけでもないのですが、自分ルールとして「見た映画の感想は必ずブログに綴る」と決めているので、随時アップしていくとして…


今回の感想文は「エクレール ~お菓子放浪記~


戦時下の東京の下町。
孤児として育ったアキオ(吉井一肇)が、混沌とした世の中で様々な大人たちに触れ、人の温かさや残酷さを知り、希望と失望を繰り返しながら最後には自分の目指すべきものを見つけ出して行くという、心温まるお話。
主演の吉井一肇くん(子役)は、この映画でデビューした新人さんですが、脇を固める俳優陣は、いしだあゆみ、遠藤憲一、高橋恵子、林隆三などベテラン揃い。
その割に、あんまり話題になってないですよね。
いい映画なのに。
ベテラン俳優さん達もステキでしたが、吉井一肇くんが素晴らしかったです。
劇中で「お菓子と娘」という歌を歌うシーンが出てくるんですが、素晴らしいボーイソプラノで、泣けます!
これを聞くためだけに見ても、充分価値があるんではないかと。


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YouTube: 映画『エクレール・お菓子放浪記』予告編


映画の予告動画。
この動画の後半で、アキオが歌う「お菓子と娘」が聞けます。 
よろしければ、是非!
お話の筋が解らなくても、この歌声には泣きそうになります。


ひとつ残念だったのが、エンディングの曲。
相川七瀬の新しいプロジェクトの曲だったようですが…
映画の95%が、戦時中と終戦直後の日本を扱っていたのに、エンディング曲だけは妙に現代っぽくて。
なんか、そこだけ浮いちゃったなぁ~、て感じでした。


【映画】愛の勝利を ームッソリーニを愛した女ー

2011-08-27 09:51:31 | 映画・シネマ

Vincere
愛の勝利を ームッソリーニを愛した女ー


ドイツのヒトラーと並ぶ「独裁者」として有名な、イタリアのムッソリーニ。
ムッソリーニがその地位を確立していく陰には、彼に全財産さえなげうって支えた女性の存在がありました。
その女性、イーダ(ジョヴァンナ・メッツォジョルノ)にスポットを当てたお話。


過激で先鋭的すぎる思想故に異端児扱いされ、党の同士にも受入れられず除名されたりしていた青年、ベニート・ムッソリーニ(フィリッポ・ティーミ)。一目で彼に魅かれたイーダは、金銭、精神、肉体のすべてをムッソリーニに捧げ、まさに全身全霊で支え、ムッソリーニはじょじょに その地位を確固たるものにしていきます。


やがて、ムッソリーニが”ドゥーチェ(統帥)”という愛称で呼ばれ、支持率を飛躍的に上げ始めた頃、イーダはムッソリーニの子供を妊娠します。しかし、その時、彼には既に妻子がいることを知ります。
イーダは憤慨し、「私こそがムッソリーニの妻だ。彼をここまで押し上げたのは私だ!」と、ムッソリーニに結婚と子供の認知を迫ります。その一途で激しい性格を逆手に取ったムッソリーニは、イーダを危険人物として精神病院に送り込み、かつて彼女がしてきたことの全てをなかったことにするため、巧みに手を打ちます。
八方塞がりになってもなお、精神病院の中で「私はムッソリーニの妻だ」と叫び続けるイーダ。
もうそれは、ムッソリーニへの愛なのか、自分のプライドなのか、はたまた本当に狂気の沙汰に陥ってしまったのか…。
イーダの激しい情念が、これでもかと言うくらい迫って来る映画でした。


これは純愛か偏愛か。
何かを貫くということは、何かに執着すること。
結局イーダの存在は、歴史の闇に葬り去られてしまうのですが、彼女の一切ぶれない姿勢は、確かに彼女自身の「勝利」だったのかもしれない、と思います。


【映画】ちいさな哲学者たち

2011-08-24 00:22:43 | 映画・シネマ

Enfants
ちいさな哲学者たち


面白い映画でした。
そして、すごく勉強になりました。


フランスの*ZEP(教育優先地区)にあるジャック・プレヴェール幼稚園で実施されている「哲学の授業」のドキュメンタリー。
映画では、3歳で哲学を始めた子供たちが、5歳で卒園するまでの2年間に渡る成長の様子を追っています。
*ZEP(教育優先地区):小学校、中学校、高等学校で教育の成果が上がりにくい地域で生活する2歳から16 歳までの子供たちを援助するさまざまな対策。1クラス25 名以下の少人数制で、芸術文化に関するプログラムを充実させること等が決められています。


「みんなは頭の中で何をしてる?」
「…、考える!」
「それは、他の人に見える?」
「見えない」
「どうすれば、それは他の人にわかるようになるのかしら?」
「話せばいいんだよ!」
こんな風にして始まった哲学の時間は、


「友達とは?」
「友達は、一緒に遊ぶ。」
「恋人とはキスをするんだよ!友達とはキスはしない。」
「喧嘩はする?」
「するよ。」
「喧嘩したら友達じゃなくなる?」
「ううん、謝ったら友達。」
「ごめんなさいを言わないと、友達じゃなくなる。」


「豊かさとは?」
「貧しい人は、どうして貧しくなるの? 知りたいわ。」


「愛とは?」
「結婚はよくないよ。」
「いいえ、結婚はいいわ。私のパパとママは幸せよ。」
「よくないよ。ボクはママと住んでる。パパとママは結婚してない。愛はずっとじゃないからパパとママは別れるかもしれない。パパとママが別れても、ふたりが結婚してなかったら、ボクは今まで通りママと暮らす。でも、結婚してたらパパとママはボクを取り合うんだ。だから結婚はよくないときもある。」
注:フランスはシングルマザーへの保障が手厚いので、事実婚カップルが多いのです


最初の授業の日は わけがわからず沈黙していた子供たちが、こんなふうに どんどん自分の考えを話すようになる様が記録されています。


子供たちの成長と同じくらい「素晴らしいな」と思ったのは、先生の対応。
唯一無二の正解を導くために発言をさせるのではなく、子供たちの思うままに話をさせ、話が飛躍した時も それを否定することなく、
「今の話と今日のテーマは、どこに関係があるのかしら?説明してちょうだい。」
と投げかけ、その子の持つ「個」を理解しようと働きかけます。
こんな先生の姿勢のおかげで、子供たちは思うままに意見し、時に論理的に他人に説明しなければ受入れられないことを学んで行くのです。


子供たちの発する言葉の数々に「はっ」とし、この授業の運営のあり方に人材育成に関わる者の原点を見る映画でした。

これは、DVD出たら買うな。
んで、私のバイブルになるかも。

幼稚園で「考えること」を知った子供たちが、この後 どんな大人になるのかが楽しみに思えました。


ぎふアジア映画祭、始まる

2011-08-21 07:44:51 | 映画・シネマ

今年も この季節がやってきました。

Gifu_asia_cinema
第33回 ぎふアジア映画祭/グッドシアター2011


毎年8月半ばから12月半ばまでの4ヶ月で、新旧様々なミニシアター系の映画を上映するシネマ・イベント。
今まで岐阜では上映されたことのないものや、とっても懐かしいものまで、約15本が限定上映されます。


昨日20日は、今年の映画祭の初日。
とっても懐かしい映画を見ることができました。



Merry_christmas_mrlawrence
戦場のメリークリスマス


この映画が鳴り物入りで公開されたのは、私が中学3年の時でした。
当時、同級生5人(♂3・♀2)で見に行った記憶があります。
多分、実家に置きっぱなしになっている荷物の中に、この映画のパンフレットがあるはず。
で、あの時は あの時なりに感動したと思っていましたが、28年の時を経て改めて見ると、いかに当時の自分は幼くてミーハーだったかを痛感しました。


第二次世界大戦中の、ジャワ島の日本軍俘虜収容所を舞台にした、日本の軍人達と英国人兵士達の話。
誇りとは? 命とは? 信仰とは?
お互いの間に友情や愛情を感じているのに、価値観や宗教観が違うことを相容れられず、すれ違い続ける両者。
そういうことは、今でも当然あることなんだけど、時は戦時下なので「自分の信念」を主張すること=命懸け なわけです。
組織の秩序を守るためには、誰かを罰しなくてはいけない。その「誰か」が例え無実(冤罪)であっても、組織を守るという意義の上に於いては必要なことなのである。
そういう考え方のヨノイ大尉(坂本龍一)に、英軍中佐のロレンス(トム・コンティ)が「あなたは間違っている。しかし、ここにいる誰もが正しくない。」と返した言葉が印象的でした。


でも、中3の頃の私は、そういうこと理解できてなかったなぁ。
当時は、劇場を出る時に5人とも「よくわからない」という顔で沈黙していたという覚えがあります。←皆、「デヴィッド・ボウイが見たい!」「坂本龍一が出てる!」「ビートたけしの出演する映画!」くらいのノリで観に行ったもんで、はい


そして、映画音楽の素晴らしさというのは、映画の内容がちゃんと理解できたときに よりその価値を高めるものなんですね。
楽曲そのものの良さは言うまでもないのですが、あの映画にしてあの曲は、本当に最高の出来だったのではないかと。
この映画、ストーリーは結構ミニシアター系なのに音楽はロードショー(大作映画)のスケール感。しかし、この映画が表現したいものに ぴったり寄り添っている感じがしました。


その他、出演者についても色々と感じたことがあったのだけど、長くなりすぎてしまうので割愛。(あ、内藤剛さんが出てたのは驚きでした!)
改めて観に行って良かったなぁ、という1本でした。




明けて今日は、ソウルダイナでLunnaのライブです。

●8月21日(日)ソウルダイナ(羽島郡岐南町)
 「Pop Rock Night」
 OPEN:18:30 START:19:00
 出演:ピンポンパン、ル・モアーズ、Lunna ほか
 チャージ:¥1500


怒濤のライブ月間も、今日でひと段落。
生憎の天気だけど、気合い入れていこー!