「チャレンジ」と「挑戦」て、どうやって使い分けたらいいですか?
昨日、20代の学生さんから受けた質問。
んー、なかなか難問。
しばらくふたりでウンウン唸りながら考えて…
「そういえば、チャレンジ精神とは言うけど挑戦精神とは言わないですね?」
「挑戦の方がアクションしている姿に結びつきやすいかなぁ?」
とか
「『社長、それはすごい挑戦でしたね!』はいいけど『社長、それはすごいチャレンジでしたね!』て言うと怒られそうだよね?」
などなど、あれこれ事例を出しつつ、
・「チャレンジ」はマインドにも行動にも使えそうだが、「挑戦」はマインドには使いにくそう
・フォーマルな場面では「挑戦」の方がふさわしそう
・英語にすると、ちょっと軽い感じになる
という見解で着地しました。
外国人に日本語を教えていると、ちょいちょいこういう質問を受けるんだけど、日本人の、しかも若い人からこういう質問が来るのって新鮮。
思えば、同様の意味を持っているのに、日本語と英語でなんとなく使い分けをしている「隠れ和製英語」て、意外とありそうな気がします。
例えば「会議」と「ミーティング」。
どちらも、複数の人間で共通のテーマについて話し合うことを指していて、同じものを人によって「会議」と言ったり「ミーティング」と呼んだりすることもあるけれど、「ちょっと軽くミーティングしようか?」とは言えても、「ちょっと軽く会議しようか?」だと、なんか違和感があります。
「ちょっと軽く打ち合わせしようか?」にすると違和感がないところを見ると、ミーティングは会議よりも打ち合わせに近くて、時間が短いとか内容がライトとか、そんな感じがしてきます。
かくして、件の彼女は、エントリーシートに書く言葉として「挑戦」を選んだわけですが…
んな細かいこと、どっちだっていいじゃん! と思う人も多いと思うし、どっちを使っても、受け取り側の感性によって、結局伝わるものは変わらないかもしれません。
でも、ニュアンスから様々な情報を伝える日本語を使う日本人だからこそ、こういうことに繊細にこだわって欲しいと思うし、少なくとも私は、ニュアンスへのこだわりを大切にしたいと思っています。
写真は、時々ライブでお世話になっている、津島の「ジャズくれよん」のお庭。
くれよんのマスターは、私が時々MCで話す「歌詞の理解」←理解の範疇を超えた妄想ともいう(笑)を面白がってくれます。
それもまた、結構『日本人的言語理解』によって作り出される世界だったりするんですが…
そのお話は、また別の機会に。
今週の月曜に新月を迎え、水曜の三日月を経て今日は五日夜。
次の満月まで、あと12日。