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月齢進行表

~aki's diary~

【映画】ゲット・ラウド

2011-09-12 09:54:19 | 映画・シネマ

Get_loud
ゲット・ラウド


面白かったー。
私はギター弾きではないので、ギターのことは とんと分らんのですが、それでもこの映画は面白かった。


ジ・エッジ(U2)、ジミー・ペイジ(レッド・ツェッペリン)、ジャック・ホワイト(ザ・ホワイト・ストライプス)。
年齢もプレイ・スタイルも全く違う3人の、それぞれの音楽のルーツが、昔の映像を交えて紹介され、最後は3人でセッションをする、という仕立て。
その中で、それぞれのギタリストが「どうやって曲や音色を作るのか」という部分を、かなり丁寧に紐解いています。それがとっても興味深いです。


特に、「エフェクターの建築家」と称されるジ・エッジが、エフェクターに対する細かいこだわり+基本のコードから音を抜く という、絶妙な足し算と引き算の組み合わせで音を作っているところは、個人的にかなり感動でした。
「こうするとね、ほら、こういうサウンドになるんだよ」
と実演しながら、それがU2のライブ映像につながっていく場面は、鳥肌でしたわ。


ジミー・ペイジが、Led Zeppelinの超・有名なアルバム「Led Zeppelin Ⅳ」を録音したスタジオ「ヘッドリー・グランジ」を実際に訪ねて、当時を振り返るシーンなどは、結構ミーハー目線で楽しめたりします。
※「ヘッドリー・グランジ」は、元々どなたかのお屋敷で、一時期「音の響き具合がいい」ということで、多数のミュージシャンにスタジオとして愛用された建造物。ちなみに今は、一般の方が住居としてお住まいだそうです。


ジャック・ホワイトの「ボディがひび割れてたり、そういう扱いにくい楽器が魅力なんだ」と言うものの、そのチューニングの甘さは なんとかならんのだろうか?
とか、
ここまで詰めに詰めて、最後のセッションが…ムニュムニュ
とか、
若干ツッコミ入れたいところもあったんですが、面白かったので良し!



しかし…
The_edge
ジ・エッジを見て、戦場カメラマンの渡部陽一氏を思い出したのは、決して私だけではあるまい…


【映画】ぼくのエリ 200歳の少女

2011-09-09 23:57:27 | 映画・シネマ

Eri
ぼくのエリ 200歳の少女


内気で孤独な12歳の少年オスカー(カーレ・ヘーデブラント)は、自分と同じアパートに引っ越して来たエリと名乗るその少女(リーナ・レアンデション)に魅かれ、初めての恋をする。
そして同じ頃、オスカーの住む町では、全身の血を抜かれるという残忍な殺人事件が起こる。


学校ではいじめられっ子で、友達のいないオスカー。
学校にも行かず、友達も作らず、夜にしか外出しないエリ。
お互いの孤独を持ち寄る事で、オスカーとエリは魅かれ合っていくのだけれど、ある日、オスカーは最愛のエリがヴァンパイアだと知ってしまう。



ヴァンパイア(吸血鬼)は、「光に弱い」「十字架がキライ」「ニンニクが苦手」みたいなルール(?)は よく知られているところですが、あまり知られていないものが この映画のキーになっていました。
ヴァンパイアは、初めて訪問する家では、家人に「どうぞ」と招かれなければ入ることができない というルールがあります。
それも、口先だけではなく心から許されなければ、その家に足を踏み入れた瞬間にヴァンパイアは大変なことになってしまいます…。


この映画、原題は「Lat Den Ratte Komma In」(私をそこへ入れてちょうだい)。
人を襲い、人の生き血を吸う事でしか生きられないエリが、オスカーにぶつけた思いが この原題に表現されていると思いました。


エリが人を襲うシーンは結構ホラーなんですが、オスカーとエリの関係だけを取り立てると、少しワケありの少年と少女の、淡くて切ない恋愛ストーリー。
恋愛ホラー?
ていうと、違う意味になりそうやね。


【映画】うさぎドロップ

2011-09-08 22:02:55 | 映画・シネマ

Usagi_drop
うさぎドロップ


27歳の独身男ダイキチ(松山ケンイチ)と、ダイキチの祖父が死んだことをきっかけに発覚した 6歳の隠し子 りん(芦田愛菜)の、温かくて少しぎこちない共同生活のお話。
何かとんでもない大事件が起こるわけでもなく、全体的に ほんわかとお話が進んで行くのに、どこか不思議な感じがするのは、やはり設定の特異さのせいでしょかね。現実には まずあり得ないお話だなと思う点は多々ありました。(笑)
でも、なんだか素直に受入れながら見られてしまうのは、脚本とキャスティングの勝利かな。
いつも、映画を見ては色々深く考えてしまうワタクシですが、これは ぽわんと癒される感じの映画でした。


芦田愛菜ちゃんて、ホント可愛い。
松山ケンイチの 不器用なイクメンっぷりも良かったです。


映画では、最後までりんは6歳のままだけど、原作のコミックの方では りんは高校生になっていて、ダイキチは40男になってもなお独身。
どんな展開になってるんだろ。
毎週木曜の深夜に、アニメ版がTVでオンエアされてるらしい。
録画予約しとこーっと。


【映画】神様のカルテ

2011-09-04 20:41:02 | 映画・シネマ

Haru
神様のカルテ


色々な作品情報には「地域医療の現実を通して成長する医師の姿を描いた物語」と紹介されています。
一言で説明すると、そういうお話になります。
そこから少し踏み込んで、死亡者の8割が病院で亡くなるという日本の現状に対して、どこで終末期を迎えるのか、終末期を迎えた人を看取るとはどういうことなのか、それを考える機会になる映画だなぁと思いました。


老人ホームに入所している高齢者は、病院ではなくホームで終末を迎えたいと希望する人が増えてきたそうです。
私の姉はホスピスを勧められましたが、自宅で終末を迎えることを強く希望しました。
設備の問題とか、金銭上の事情とか、その他 色々ありますが、受入れる側は「なぜここで?」を考えて、その希望に真の意味で添う必要があるのでは、と思います。
また、自身が死を迎える時に、「ここで死にたい」と思える場所があることは、ある意味とても幸せなことかもしれないと思います。


地域医療を担う若手内科医の栗原一止(通称:イチ)を櫻井翔が、その妻で写真家の栗原榛名(通称:ハル)を宮﨑あおいが演じていました。
ハルは、出過ぎず引っ込み過ぎず、大切な役どころでありながら 主張しすぎない癒しの存在。いやぁ、宮崎あおいはぴったりでした。
でも、イチさんが…。(と書くと、また見ず知らずのファンの人からクレームのコメントがつくかもなぁ)
強く揺れ動く感情を自分の胸の奥にしまって、飄々と立ち回るのがイチさんなんですが、櫻井くんのイチは、なんというか、本当にボーッとしているように見えてしまい…。
ああいう抑えた役柄は、あまり櫻井くんに似合わないなぁ、と思いました。(ヤッターマン1号が最高だよねん)


「ツレがウツになりまして」の予告編で「働く妻:宮﨑あおい×ウツの夫:堺雅人」を見て以来、神様のカルテも この組み合わせが良かったのではと思えてしまうワタクシでした。


【映画】おじいさんと草原の小学校

2011-09-03 22:13:28 | 映画・シネマ

Marge
おじいさんと草原の小学校


1964年にイギリスの植民地から独立したケニア。
ケニア政府はそれから39年後の2003年に、小学校の無償教育に踏み切りました。
「すべての国民に等しく教育の機会を。入学を希望する者は出生証明を持って今すぐ小学校へ!」
そのラジオ放送を聞いて小学校へ殺到する保護者の中に、ひとりの老人の姿がありました。
キマニ・マルゲ(オリヴァー・リトンド)、84歳。
文字を読めるようになりたい一心で、何度門前払いを食っても熱心に入学を懇願するマルゲに、校長のジェーン(ナオミ・ハリス)は心を動かされ、周囲の反対を押し切ってマルゲの入学を認めます。
これが、後にギネスに認定された「世界最高齢の小学生」の誕生のきっかけです。
そして、マルゲは子供たちに混じってアルファベットや数字を学び始めます。


こう紹介すると、温かくてほのぼのした映画のように思えますが、実際にはケニア独立の際に犠牲になった人々の悲劇や、ケニアに今なお根強く残る民族同士の対立など、シビアな部分が描き出されています。
そして、学ぶことや理解することが 新しい未来や希望に繋がっていくこと、そこに年齢は関係ないことを教えてくれます。


深い作品でした。
これ、実話だっていうから さらに感動です。