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月齢進行表

~aki's diary~

【映画】永遠の僕たち

2012-02-05 23:44:01 | 映画・シネマ

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永遠の僕たち


両親の死をきっかけに生きることをあきらめ、見ず知らずの他人の葬儀に参列することが趣味になったイーノック(ヘンリー・ホッパー)。
ガンで余命いくばくもないけれど、健気に明るく生きようとするアナベル(ミア・ワシコウスカ)。
イーノックの唯一の心の友達で、日本軍特攻兵の幽霊ヒロシ(加瀬亮)。
主な登場人物は、この3人。
頑ななイーノックの心を、死と向き合う少女と死者の幽霊が解きほぐし、イーノックが再び生きる希望を取り戻していく様子が描かれています。


とにかく、主演の3人のキャラクターが、ルックスも含めてステキ。
「死」に深く関わる3人が、それぞれに「死」に対して悩み、苦しみ、考え抜いているのですが、重くなりすぎず清々しささえ感じるのは、やはり主演3人の力量でしょう。
そして、映像がきれい。
切ないストーリーなんですが、すうぅ~っと心にしみ込んでくる、いい映画でした。


イーノック役のヘンリー・ホッパーは、故 デニス・ホッパーの息子。
うん、そういえば目元が似てるかも!


【映画】シャッフル

2012-02-04 08:18:45 | 映画・シネマ

Shuffle
シャッフル


穏やかな田舎町「ミツルギ町」の銀行に5人組の強盗が押し入り、2億円もの大金強奪に成功する。
しかし、奪った現金を隠した戸辺(金子ノブアキ)はその後、記憶喪失に。
現金を手にするには、戸辺の記憶を取り戻すしかない。
残るメンバー4人(賀来賢人・鎌苅健太・ムロツヨシ・市川亀治郎)は「モニター調査の被験者とその主催者」という芝居を打ち、戸辺の記憶に刺激を与えるという計画を実行するが、その最中に予定外の「ヤマシタ」という人物が現れ、彼らの計画を乗っ取ってしまう。


最後の最後まで、何度もどんでん返しのある映画です。
手が込んでます。
キャッチコピー「笑ってると、ダマされるぜ!」は、映画の筋を表現したと言うよりは観客に向けてのコピーですな。
2時間あるんだけど、結構飽きずに最後まで一気見られました。
面白かったです。


主演の金子ノブアキも良かったんですが、強盗団のリーダー格「神宮寺」を演じていた市川亀治郎が秀逸!
かなりイカレた感じの役どころでしたが、素晴らしくハマってました。


【映画】ペーパーバード 幸せは翼にのって

2012-02-04 07:40:07 | 映画・シネマ

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ペーパーバード 幸せは翼にのって

戦時下を舞台にしたヨーロッパの映画には予習が要る・・・
ということは、毎度の洋画の感想で書いているような気がしますが、またも予習なしに見に行ってしまいました。


スペイン内戦を経てフランコの独裁政権下に置かれたマドリードが舞台。
内戦中、空襲で妻と幼い息子を失った喜劇役者のホルヘ(イマノル・アリアス)と、両親を亡くしたミゲル(ロジェール・プリンセブ)。
死んだ息子を思い出してしまうため、ミゲルを邪険に扱っていたホルヘだが、いつしかミゲルを愛おしく思い始め、ミゲルが立派な喜劇役者になれるよう芸を教えはじめて・・・
という筋書きだったので、なんだかほのぼのとしたお話なのかと思って見に行ったら、意外にも暗いお話でした。^^;


スペイン内戦は、人民戦線軍(政府)をソ連が、フランコ率いる反乱軍をドイツとイタリアが それぞれ後方支援していました。
いわば、第二次世界大戦の前哨戦。
そういう歴史背景だと理解してこの映画を見ていたら、もうちょっと違う感じ方があったかもしれません。
知らずに見てたので、中盤の重苦しさに思わず居眠りしてしまいました。f(_ _;


とはいえ、重く暗い時代にも娯楽を求める人々と、懸命にそれに応えようとする芸人や役者達の気合い、表現の自由を規制して舞台を監視する軍という図式は、いずこの国でも同じなのだなぁ、と思いました。


ラストが泣けます。
む、そう来たか! というラスト。
全体の重さは、このラストで救われる感じです。


【映画】エンディングノート

2012-01-31 13:22:59 | 映画・シネマ

詰め詰めだった仕事に、少し隙間が出来てきました。
ここからしばらく、このblogは映画レビュー満載になるかも。
では、まずこの映画から。


エンディングノート


高度成長期を支えて来た典型的企業戦士の砂田知昭。
彼は定年で退職した直後に受けた健康診断で、自身が進行性の癌に冒されていることを知ります。
長年営業の第一線で活躍してきた砂田にとっては、何事も「段取り」が命。
そう遠くない自分の最期をきっちりと段取りするために、パソコンに向かって自分の死後についての希望を「エンディングノート」(法的拘束力を持たない遺言)にまとめ始めます。


そんな砂田氏の様子を、娘の砂田麻美がハンディカメラで追います。
砂田麻美さんは、この映画の監督です。
つまり、主人公の娘が監督・監修したドキュメンタリーです。


監督は、父親の闘病を題材に映画を撮ろうと思ったわけではないと思います。
なぜなら、癌に冒されるずっと前から、彼女は父親をビデオに納めていたから。故に、かなりのリアリティに溢れています。
ここまで公開しちゃっていいのかな?
と、見ている方が心配になるくらい、砂田知昭氏はじめ砂田家の人たちの姿、感情が赤裸々に綴られています。
まさに、ドキュメンタリー。
とはいえ、シリアスになりすぎず、泥臭くもならず、まるで脚本通りに撮影されたような錯覚を起こすのは、砂田監督本人による どこか拍子抜けしたような ほのぼのとしたナレーションのせいでしょう。


私自身の姉も、そう遠くない過去に癌で逝ったので、色々思い出しながら見ていました。
どこの家族も、逝く方は「ありがとう」と言い、残される者は「ごめんなさい」と言うものなんでしょうか。


エンディングノートは遺言ではなく、大切な人に最後に送るラブレターなんだと思いました。


【映画】ヒミズ

2012-01-19 00:49:17 | 映画・シネマ

観に行こうと思ってたわけじゃないんです。
映画館の会員カードの有効期限が明日に迫ってて、
更新は劇場窓口でしかできないんで、
仕事帰りに更新するだけのつもりで映画館に寄ったんです。


そしたら、たまたま観たい映画が上映されてて(マジで、この映画は岐阜で上映していないと思ってました)
映画館に到着したら たまたま上映8分前で、
そういや今日ってレディースデーで¥1000じゃん!てな感じの偶然が重なって、


「えっと、カードの更新と『ヒミズ』お願いします。」


Himizu
ヒミズ


過激な暴力描写で毎作話題を呼ぶ奇才 園子温監督の最新作。
昨年「冷たい熱帯魚」で、暴力+グロでかなりディープにダメージを受けましたが、やっぱり気になる監督です。


さらに、今回は主演が染谷将太くん。
「パンドラの匣」「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」で かなり好きになった役者さんです。


で、作品は…
よかったです。
救いようのないほどダメな大人達にズダボロにされた中学生2人の、絶望と再生のお話。
そんな一言でまとめられるほど さらっとしたものではなく、かなりドロドロしたストーリーでしたがね。^^;
でしたが、染谷くんと二階堂ふみちゃんの、何をどうやっても汚れない透き通った存在感が、作品を最後までしっかり引っ張っていってると感じました。


いやぁ、よかった。



そんなこんなの、今年1本目の映画鑑賞でした。