「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

オムファロスとはへそのこと Long Good-bye 2023・07・15

2023-07-15 05:07:00 | Weblog

 

 

   今日の「 お気に入り 」は 、インターネットのフリー百科事典

  「 ウィキペディア 」掲載の記事「 世界五分前仮説 」 。

   哲学にも 神学にも 疎い 筆者が 生まれて 初めて 目にし 耳にする言葉 。

   引用はじめ 。

  「 世界五分前仮説( せかいごふんまえかせつ 、Five-minute

   hypothesis )とは 、『 世界は実は5分前に始まったのかも

   しれない 』 という仮説である 。

    哲学における懐疑主義的な思考実験のひとつで 、バート

   ランド・ラッセル によって提唱された 。この仮説は 確実

   に否定する事( つまり世界は 5分前に出来たのではない 、

   ひいては 過去というものが存在すると示す事 )が不可能な

   ため 、『 知識とはいったい何なのか? 』 という根源的な

   問いへと繋がっていく 。

    たとえば 5分以上前の記憶がある事は 何の反証にもならない 。

    なぜなら偽の記憶を 植えつけられた状態で 、5分前に世界が

   始まったのかもしれないからだ 。

   以下 、ラッセルの文章 

    世界が五分前にそっくりそのままの形で 、すべての非実在の

    過去を住民が 『 覚えていた 』状態で突然出現した 、という

    仮説に 論理的不可能性はまったくない 。異なる時間に生じた

    出来事間には 、いかなる論理的必然的な結びつきもない 。

     それゆえ 、いま起こりつつあることや未来に起こるであろう

    ことが 、世界は五分前に始まったという仮説を反駁すること

    はまったくできない 。したがって 、過去の知識と呼ばれてい

    る出来事は 過去とは論理的に独立である 。そうした知識は 、

    たとえ過去が存在しなかったとしても 、理論的にはいまこう

    であるのと同じであるような現在の内容へと完全に分析可能

    なのである

     —  ラッセル " The Analysis of Mind" ( 1971 ) pp-159-160 :

                    竹尾 『 心の分析 』 ( 1993 ) 

    ( ´_ゝ`)


     『 この木は芽が出てから今年で12年になる 、だから 年輪が12本ある 』

     このような言い方も日常でもよくするが 、年輪が12本あるという事

    実を『 結果 』 とみなせば 、これに対応する 『 原因 』 が位置すべき

    過去が存在するはずだとは主張し得るものの 、このような主張もまた

    完全に証明することはできない( もちろん反証することもできない )。

     これは 世界5分前仮説 の場合と同様の理由による 。それは 因果律 で

     ある 。因果律というのは論理的な必然性から導かれたものではなく 、

    日頃の経験から無意識的にそれを前提として思考しているという類の

    仮定であり 、因果律自体を論理的必然から導くことは出来ない 。

     これは つまり 『 違う時刻に起きた二つの現象の間にはある種の関係

    がなければならない 』 ということを論理的な必然性だけからは導け

    ないという事である 。そのため 、今起きている事やこれから起きる

    ことをどれだけ調べても 、それによって過去の出来事を完全に証明

    または反証する、ということは( 厳密に考えると )不可能である 。

     以上のような哲学の分野における懐疑主義的な創世議論は 、神学の

    分野で フィリップ・ヘンリー・ゴス が提唱した オムファロス仮説

    ( 世界の年齢に関する自然科学と聖書の矛盾を解決するため 、その

    ような古い状態で初めから創造されたのだ 、という創造論の議論 。

     オムファロスは へそ のことで 、アダムとイブが親から産まれたの

    でないにもかかわらず はじめから へそを持った形で作られた という

    ところから 。 )から強い影響を受けている 。」

    引用おわり 。

    哲学も 、神学も 、筆者には やはり 無理  。

    迷宮に迷い込まなくて 、本当に良かった 。

    

    (* ̄- ̄)  。。

 

   ( ついでながらの

     筆者註 : 「 オムファロスOmphalos とは 、ギリシャ語で へそ を

          指す 。イギリスの自然学者 フィリップ・ヘンリー・ゴス が

          提唱した創造論の仮説の一つで 、1857年の『 オムファロス:

          地質学の結びを解く試み 』( Omphalos : An Attempt to Untie

          the Geological Knot )という書に由来する 。

          概 略

              当時はアダムとイブにへそがあったかどうかも論争となっていた 。

           もし アダムとイブ に へそ があるのなら 、アダムとイブは へその

          緒 があったことになり 、( 神の創造ではなく )母親から生まれた

          ことになってしまう 。一方 へそ が無いとすれば 、完璧な姿で作ら

          れたのではないことになってしまう 。ゴス は 、へそのないアダム

          とイブを想像することはたやすいが 、爪や髪のように成長するもの

          も一緒に作られたのか疑問で 、それらが 創造の瞬間から伸び始める

          と考えるのは困難であると感じていた 。同様に 過去の成長の証を有

          する物は数多くあり 、樹木の年輪 、オウムガイや亀の甲羅の年輪 、

          陸地の川による浸食の跡 、様々な地層などは 、無視できない事実で

          あるとゴスは考えていた 。

           そこで 、ゴス は それらは 地球はそれらが最初から全て完全に存在

          する状態で 、意図的に『 古びた感じで 』創造されたのだ と考えれ

          ば 、あらゆる矛盾が解決することに気づいた 。 著書『 オムファロ

          ス 』で ゴス は『 アダムの血管には血液が流れていたに違いないが 、

          血液があるからには消化された食物とそれから吸収された( 血液の

          元になる )栄養分があったはずで 、そうなら また腸の中に消化で

          きない残留物があったはずである 』と述べ 、ヘソ は もちろん腸の

          中の排泄物など全ての物と一緒に神が創造したと説いた 。

           しかし この説は 当時から全く受け入れられなかった 。無神論者だ

          けでなく 創造論者もこの説に反対した 。慈悲深い神が 人をだます

          ために地球に化石や地層を 、人体に 祖先の印を刻んだのだという

          考えは受け入れられなかった 。また 実証や反証はおろか 、議論を

          拡張することもできず 、不条理な物と見なされたことも一因である 。

          影 響

           神学的な影響はほとんど残さなかった 。しかし オムファロス仮説

          は 近代においても哲学者を煩わせた強力な問題を持っている 。この

          説は 後にバートランド・ラッセルの世界五分前仮説に影響を与えた 。

           創造論批判家であったマーティン・ガードナーは 、『 論理的に完璧

          であり 』、数ある創造説の中で『 群を抜いて楽しく幻想的で 、特に

          注目に値する 』と述べている

           これをパロディーにしたのが「 木曜日創造説( Last Thursdayism )」

          である 。創造主は Queen Maeve  という猫で 、人間が猫の奴隷種族

          として デザインされている( でなければ 気分屋の猫に人間がせっせ

          と餌をやる理由がない )。世界は 先週木曜日に創造されており 、

          それ以前の記憶があるように思えるのは 創造主が我々の信仰を試す

          ために用意したのだ 、と主張する 。( 後 略 ) 

          以上ウィキ情報 。

          ものの役には立たないが 、面白い 。) 

 

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