今日の「お気に入り」は、養老孟司さんの著書「超バカの壁」(新潮新書)から。
「仕事というのは、社会に空いた穴です。道に穴が空いていた。そのまま放っておくとみんなが転んで困るから、そこを埋めてみる。ともかく目の前の穴を埋める。それが仕事というものであって、自分に合った穴が空いているはずだなんて、ふざけたことを考えるんじゃない、と言いたくなります。」
「最近は、穴を埋めるのではなく、地面の上に余計な山を作ることが仕事だと思っている人が多い。社会が必要としているかどうかという視点がないからです。余計な橋や建物を作るのはまさにそういう余計な山を作るような仕事です。もしかすると、本人は穴を埋めているつもりでも実は山を作っているだけということも多いのかもしれません。
しかし実は穴を埋めたほうが、山を作るより楽です。労力がかかりません。
普通の人はそう思っていたほうがいいのではないかと思います。」
「人生の価値は金を稼ぐことだと思っている人もいるでしょうが、私は何となく、世の中の穴を埋めることだろうと思っています。世の中に穴が空いていると、何かみんな困るから、それなりに、それを平らにすることだと。仕事で埋めるのか、学問で埋めるのか、それは人それぞれでしょう。
学問がすべてだと言っているのと、お金がすべてだと言っているのは同じです。『何々がすべて』という考え方は大方怪しいと思っておいたほうがいい。愛がすべてというのも同じようなものです。この手の言い方こそが一元論から来ているのです。お金がすべてなのではありません。『俺にとってはお金が大事だ』と言っているだけのことです。」
「仕事というのは、社会に空いた穴です。道に穴が空いていた。そのまま放っておくとみんなが転んで困るから、そこを埋めてみる。ともかく目の前の穴を埋める。それが仕事というものであって、自分に合った穴が空いているはずだなんて、ふざけたことを考えるんじゃない、と言いたくなります。」
「最近は、穴を埋めるのではなく、地面の上に余計な山を作ることが仕事だと思っている人が多い。社会が必要としているかどうかという視点がないからです。余計な橋や建物を作るのはまさにそういう余計な山を作るような仕事です。もしかすると、本人は穴を埋めているつもりでも実は山を作っているだけということも多いのかもしれません。
しかし実は穴を埋めたほうが、山を作るより楽です。労力がかかりません。
普通の人はそう思っていたほうがいいのではないかと思います。」
「人生の価値は金を稼ぐことだと思っている人もいるでしょうが、私は何となく、世の中の穴を埋めることだろうと思っています。世の中に穴が空いていると、何かみんな困るから、それなりに、それを平らにすることだと。仕事で埋めるのか、学問で埋めるのか、それは人それぞれでしょう。
学問がすべてだと言っているのと、お金がすべてだと言っているのは同じです。『何々がすべて』という考え方は大方怪しいと思っておいたほうがいい。愛がすべてというのも同じようなものです。この手の言い方こそが一元論から来ているのです。お金がすべてなのではありません。『俺にとってはお金が大事だ』と言っているだけのことです。」