地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

寿命150歳の世界

2014年01月12日 21時27分26秒 | 時事ネタ
今日の毎日新聞朝刊「今週の本棚」から。

私が毎度毎度述べている、医療技術の革新による先進国民の長寿命化
についての書籍案内です。

まだ、読んでいないので詳細差し控えますが、書評からの又引きでは、
再生医療技術の進捗によって、先進国女性の平均寿命が100歳どころか
150歳にまでなる可能性についての論評があるらしいです。

それに基づいて家族、金銭・時間感覚、宗教観の変化をも予測。現在の
医療保険精度や年金制度・税収制度など、既に疲弊しつつある国内諸制
度など木端微塵にしてしまうほどに破壊力を持って、長寿命化の波が押し
寄せるのは目前かと。

定年制度の大幅延長や高齢者の職場居座り現象、それによる若年者の
就労難化、介護の自動機械化、補助具のハイテク化・ロボット化・パワード
スーツ化などが述べてあるみたいです。

書評最終部の一文、「こんな世界では、高収入期が短いサッカー選手・女
子アナウンサーのカップルは忌避され、収入期間の長い仕事、日本画家
が人気職業になるかもしれない。」との、興味深い〆。

再々、弊ブログで記事にしてきた内容を網羅的・ダイジェスト的に論述して
くれた書のようです。これはさっそく買い。

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磯田道史・評 『寿命100歳以上の世界』=ソニア・アリソン著

2014年01月12日 東京朝刊
 (阪急コミュニケーションズ・2205円)

 ◇医療革命のもたらす劇的変化を見通す

大晦日(おおみそか)、5歳になる甥(おい)っ子が、年越し蕎麦(そば)の
代わりに、うどんを懸命に食べる姿をみて、思い出した。ノーベル賞を受
ける前の山中伸弥さんと、六本木でうどんを食べた時のことを。寡黙な方
であった。ただ、山中さんの前に、3時間座って、うどんをズルズルすすっ
て雑談しているだけで、再生医学の発達の凄味(すごみ)が、ひしひしと
伝わってきた。のびるうどんを食べていたからではあるまいが、歴史分析
をしてきた経験から、その時、思った。

寿命は延びる。技術変化を甘くみてはいけない。日本人、とくに女性の平
均寿命が100歳に達するのは遠くない可能性がある。新技術は思いも
よらぬ重大な結果をもたらすのが歴史の教訓だ。新技術で社会に何が起
きるかは、事前に、相当、周到に考えておく必要がある。本書はこの問題
に正面から取り組んでいる。

再生医療が革命的な進化のきざしをみせるなか、世界で、老化を防ぎ、
延命をめざす研究が、どこで、どこまで進んでいるかを克明に記し、「寿
命150歳の世界」さえ絵空事とみていない。150歳は大げさだが、読後、
日本政府の見込みは甘いと確信した。政府の将来予測は「現在の平均
寿命、男性79・4歳、女性85・9歳が2060年に男性84・2歳、女性
90・9歳まで延びる」(『高齢社会白書』)というもの。政府はこれに基づい
て人口構成を考え、年金保険・税収などの将来を見込む。日本は再生医
療の先端を走る国なのに50年たっても5歳しか寿命が延びない、と考え
るのは非現実的だ。放射線の影響、薬に耐性をもった細菌・ウイルスの
出現、強毒性インフルエンザの世界的流行で高齢者が急減するリスクは
あるが、政府は医療の変化を甘くみている。

将来、さらに寿命の格差が進むという。本書によれば、2010年度の推
定値では、モナコの平均寿命が世界一で89・8歳、(日本は82・2歳)。
一方、アフリカのアンゴラは38・5歳。悲しいことに寿命の南北格差は50
年ある。昭和22(1947)年、日本人の平均寿命は52歳だった。それが
30年も延びたのは、抗生物質やワクチンで細菌とウイルスに勝ち、子ど
もの死亡率を下げたからだ。そして今、人類史上初の事態が起きようとし
ている。老人の死亡率を下げ、高齢者の平均余命を大幅に延ばす医療
革命のはじまりである。

何が起きるのか。本書の考察は、家族、金銭・時間感覚、宗教観の変化
を予測している。現在の結婚制度は寿命40年時代にできたもので、相
手をじっくり探せる前に死んだ時代の制度と本書は指摘する。長寿化の
社会では、何度でも自分を教育でき、教育が個人の成功の鍵となる。ま
た日本の場合、定年の延長などで高齢者の過度な「居座り」が起きるか
もしれない。若者の参入に障壁とならない工夫が必要だ。貯蓄額は増え
るが、おそらく老後資金の問題が起きる。体の衰えを完全には防げない
から、介護の機械化や補助具のハイテク化は進めねばなるまい。延命に
高額の医療費がかかり、保険を圧迫したり、貧富による寿命の著しい格
差が生じる可能性も否めない。

寿命100歳の社会では、卒業・結婚・退職すべてが、後ろに延びるに違
いない。「大人」になるまでの時間が長く、労働・余暇に使える時間が共
に増える。定年後を晩年とすれば20歳で就職し60歳まで40年間勤め
て、定年後、さらに同じ40年間の晩年がある。80歳定年となるかもしれ
ない。こんな世界では、高収入期が短いサッカー選手・女性アナウンサー
のカップルは忌避され、収入期間の長い仕事、日本画家が人気職業に
なるかもしれない。(土屋晶子訳)


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寿命150歳というのはかなり革新的で面白い。脳以外の臓器・筋骨類は、
おそらくここ20年ぐらいでほぼ全て再生可能なところまで行くと思います
が、問題は脳細胞。20年では再生は無理じゃないかな。しかし、脳細胞も
おそらくiPS細胞の部分注入による置き換えによっていずれ再生し得ると
ころまでいくと思います。脳細胞をパーツパーツである程度再生したりす
ると、元々の人格というか個性が、段々と別の個性になり変わっていくの
ではなかろーか、とか、脳細胞再生前後で、記憶が部分的に飛んでしまう
のではなかろーかなどと、R・A・ハインラインの「悪徳なんかこわくない」バ
リのものすごい時代にさしかかりつつある現実に眩暈出ます。

それにつけても、医療技術進捗による人口構成の変化に対する我が政
府の想像力の貧しさ、何とかならんものか。iPS細胞技術のフロントラン
ナー国であるにも関わらず、再生医療技術がはるかに進捗した30~50年
先の社会の有り様を先読みしようとする文化に乏しい、我が国官僚たちに
警鐘を鳴らしてやりたいものです。

この書は、いわゆる再生医療技術がもたらす数十年後の未来について、
文系の視点からも語ったものとしてかなり面白そう。

僕らの孫世代には、おそらく平均寿命150歳どころか200歳さえ狙えるとこ
ろまでいってると思うよ。

A・C・クラークは「科学技術の進歩こそが社会全体を大きく変革させる~」
(だったかな。うろ覚えですみません)と延べましたが、上記、クラークの言
う通りの現象について述べた書籍です。

すぐにAMAZONにて発注。



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