地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

キレナイカの自治権確立宣言

2012年03月07日 22時50分53秒 | 時事ネタ


元々、単一国家としての意識が低い多部族社会、潜在的に地域間反目が存在す
る強権的統治国家が強圧的独裁者を喪失すると、このパターンに陥りやすいわけ
で..

イラクしかり、リビアしかり。軽度の独裁まで含めるならばエジプトしかり。ややニュ
アンスがずれながらもユーゴスラビアしかり、ルーマニアしかり。

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東部地域が自治宣言=油田の大半支配下に―リビア

時事通信 3月7日(水)6時24分配信

【カイロ時事】カダフィ政権が昨年8月に崩壊したリビアの東部ベンガジで6日、地
元部族指導者ら約3000人が出席して会合が開催され、中部シルトからエジプト国
境までの東部地域の自治権確立を宣言した。暫定統治する国民評議会は、「リ
ビアを解体しようとする外国の影響下にある計略だ」と反発している。

会合後の声明は「地域行政や住民の権利を擁護するため、ズバイル・セヌーシ氏
を長とするキレナイカ暫定協議会が設置された」としている。同国は1951年に東部
キレナイカ、中西部トリポリタニア、南西部フェザーンの3州による王国として独立し
た経緯がある。

リビアでは、カダフィ政権を打倒した民兵勢力の武装解除や国軍への統合が進ん
でいない。また、東部地域は大半の油田が集中するものの、開発から取り残され
てきたとの不満があり、自治確立宣言につながったようだ。
 

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(wikipediaよりリビア全土。東部の黄色いエリアがキレナイカ地域です)

第二次大戦以降のリビア地域誌的現代史をwikipediaから抜粋・要約すると、

1943年のイタリアの敗戦により、戦後リビア全土は英仏の共同統治領となります。
1949年6月、後に国王となるイドリース・アッ=サヌーシーはキレナイカの独立を
宣言(キレナイカ首長国)。続いてトリポリタニアやフェザーンとの統一交渉も開始
されたが、国家体制のあり方で対立。経済の中心であるトリポリを擁するトリポリ
タニアは中央集権国家を志向したが、一方でキレナイカとフェザーンは連邦制を
主張。1951年、国連の決議により、最終的にリビアは3州の連合王国として独立
し、イドリースがイドリース1世として王位に。また、首都はトリポリとベンガジを同
等の首都とする珍しい複都制を採用し、外交や国防を担当する中央政府の下、
3つの州政府に大幅な内政自治権が付与されました。

国王イドリース1世は親欧米路線を採り、軍事基地を提供して経済援助を引き出
しました。また、リビア国内で石油採掘が始まると、莫大なオイルマネーを得るよ
うになるも、利益は王家とその周辺が吸収して国民全体に行き渡らず、トリポリタ
ニアとキレナイカの地域対立が激しくなるなど、内政は不安定でした。更に、1956
年に隣国エジプトで第二次中東戦争が発生すると、リビアでも反欧米の汎アラブ
主義が浸透し始め、親欧米の国王に対する民衆の不満は高まっていきました。

1963年、リビアは連邦制を廃止し、国名もリビア王国へ。これに伴い中央政府の
権限を強化し、国民間の格差是正に努め、親欧米路線の転換を行ない民族感情
の暴発を抑えようと試みました。しかし時すでに遅く、国王・政府に対する国民の
不満は頂点に達しており、1969年9月1日、首都トリポリでムアンマル・アル=カダ
フィ率いる若手将校たちのクーデターが勃発。トルコで療養中の国王イドリース1
世は追放され、王政が廃止となりました。同年11月に公布された暫定憲法により、
カダフィを議長とする革命評議会が最高統治機関として設けられ、国名はリビア・
アラブ共和国と改められました。それ以降、ついこの間までの「アラブの狂犬カダ
フィ」を頂くリビアの歴史は、巷間よく知られる処。


リビアとして一包みの国にしておくに、やや苦しい地域間経済格差と意識格差が
東のキレナイカと西のトリポリタニアとの間にあるのはぬぐい難い事実です。今回
の動きが、本格的な国家分離となるのか、それとも緩い連邦制の鞘に収まるのか、
それとも地域間紛争→内戦となってしまうのか、注視しておく必要があります。

ついこの間のスーダンと南スーダンの分離、冷戦終結時のチェコとスロヴァキア
の無血分離、長くかかったユーゴスラビアの7分割、もめながらもそれなりに秩序
を保っているベルギーのフラマン語地区とワロン語地区、フランスが煽るカナダの
ケベック分離論、国家内地域反目について様々なパターンがありますが、どういう
結末を迎えるにしろ、ここは関係者皆ひとつ冷静に。

暴力の連鎖に落ち込まぬ知恵と知性が必要かと思われます。



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   全部カタカナ書きするのではなく「クロムめっき」または「クロム鍍金」
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