地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

オリンピックが始まるってか、やれやれ

2008年08月05日 07時42分47秒 | 時事ネタ


4年に一度のオリンピックが隣国で開催される直前のこの時期、大変好ましく
思える記事が毎日新聞に掲載されました。「毎日jp」にも掲載されていますの
で、僭越ながら転載致します。

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潮田道夫の千波万波  インドは五輪が苦手

 インドの人口は2030年には中国を上回り世界最大となる。国連の推計。
経済規模も2039年には日本を抜き、世界3位になるそうだ。これは米投資
銀行の試算。

 近ごろ、インドの鼻息が荒いのも当然か。先日は貿易自由化交渉が合意寸前
になっていたのに、土壇場で米国とケンカしてテーブルをひっくり返した。こ
ういう荒業はもう日本にはやれない。唯我独尊は大国の証しだ。

 ところが、ことオリンピックとなると借りてきた猫みたいだ。1900年の
パリ大会から参加している古顔(夏のみ)だが、メダルの獲得総数は金銀銅あ
わせてたったの17個。経済規模で12分の1のナイジェリア(19個)にも
及ばない。ちなみに、日本は334個。

 米国の外交誌フォーリンポリシーが、五輪のワースト5の国々を論評して遊
んでいる。「インドはメジャーリーグでいえば、ワシントン・ナショナルズだ
ね」と冷やかされる始末。ナショナルズは勝率3割台でだいたいが最下位のチー
ムだ。

 92年バルセロナ大会では、ついにメダルがゼロとなった。それが確定した
瞬間、インド国会はインド・スポーツの最期を悼み2分間の黙とうを求めた。
記事にそうある。本当かね。

 「コモンウェルス・ゲームズ」という英連邦のスポーツ大会。02年の大会
でインドは69個のメダルを得た。なかなかの成績ではないか。対してクリケッ
トのライバル豪州は207個。1対3。

 ところが、アテネ五輪では、豪州49個に対しインドは1個。豪州との比率
からは15個やそこら取れるはずなのに、なぜ五輪だと勝てないのか。インド
では国家的論議を引き起こしたそうだ。

 五輪のメダルは自然体ではとれない。国がいくらカネをかけたかにほぼ比例
する。国家意思の問題だ。豪州ができたのだから、その気になればインドにも
できる。いまの方が愛嬌(あいきょう)があって好ましいけれど。(論説室)

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もう一つ、我が意を得たり、な記事を檜山良昭氏のブログ「檜山良昭の閑散余禄」
から転載させていただきます。

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第363回 オリンピックでやめてほしいこと

○獲得メダル数ランキング

 北京オリンピックが近づいてまいりました。いろいろ不安材料がある中で強
行されるわけですが、開催されるとなればぶじに終って欲しいものです。

 私もおもしろそうな競技はテレビ観戦するつもりではありますが、やめてほ
しいなあと思うことがある。

 一つは新聞やテレビが毎日流す国別獲得メダル数ランキングです。私はこの
ランキングが毎日報道されるのがうっとうしくてしかたがない。
 こんなランキングにどんな意味があるのだ、と思っているのですよ。
 獲得メダル数で日本は現在第何位などと報道されても、「メダル数で一喜一
憂している人間がいるのかねえ」と思ってしまう。

 新聞やテレビがオリンピックにことづけてナショナリズムを煽るのはわかり
ます。また、国によってはオリンピックが国威発揚のチャンスであり、国民感
情をナショナリズムで統合するチャンスでもある、と考えて、メダル獲得に躍
起になるのでしょう。

 でもね、だいたい、オリンピックで国威発揚などと考え、金メダリストが国
民的英雄になるのは中後進国に多い。日本だって東京オリンピックごろまでは
メダルが国威発揚だと思っていた。メダル数にこだわるのは中後進国の証。

○競技そのものを楽しむ成熟段階に

 経済力がついて様々な分野で世界的に評価される人物が輩出されるようにな
ると、オリンピックだけが国威発揚とは限らないことが国民にわかってくる。
ノーベル賞だの、科学技術の発明だの、文化芸術だのといっぱいありますな。
世界的に誇れるものがオリンピックの金メダル以外にも出てくる。

 特にオリンピックのメダルにこだわらないのが先進国の余裕でありましょう。
そもそもメダルは選手個人に与えられたものであって、国家や国民に与えられ
たものではないのですから。

 日本はオリンピックで国威発揚という中後進国の段階をとうに過ぎた。メダ
ル数なんぞにこだわらないで競技そのものを楽しむ成熟した段階に達している
と思うのであります。
 マスコミが煽るほどには国民はメダル獲得数の順位にこだわってなどいない
のではないか。で、このランキング報道をやめてもらいたいのですよ。

○金ピカ山高帽子は家に置いて

 もうひとつ、気になることがあります。
 オリンピックになると、観客席に映る羽織袴に金ピカの山高帽子の日本人の
オッサン。もちろんどんな服装で、どういう応援をしようが自由ではあります
が、せめてテレビの画面に映らないようにできないものか。
 ご本人は目立ちたがり屋で、無邪気に応援しているのでありましょうが、そ
のアナクロニズムが恥ずかしくてたまらない。金ピカ山高帽子が成金日本の象
徴に見えてくる。

 NHKのテレビもこのオッサンが映ると、慌ててカメラをそらすほど。やは
り恥ずかしいと感じているのでしょう。
 オッサン、大相撲やサッカーや野球の国際試合にも姿を見せますな。
 「またこのオッサンかよ。興をそぐねえ」
 と、私なんぞは鼻白むばかり。
 盛り上がるどころか、逆に醒めちゃいます。

 で、頼みますからオッサン、羽織袴はしかたがないとしても、せめて金ピカ
山高帽子は家に置いて北京に行ってくれないでしょうか。
 北京オリンピックでも、かの金ピカ山高帽子を見ることになるのかと思うと、
欝になる私なのであります。

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創始者クーベルタン男爵が立ち上げた時点では、たしか国歌斉唱も国旗掲揚
も無く、競技者個々の健闘と名誉をたたえる場だったはず、と記憶する近代
オリンピックです。

回を重ねるごとに段々と参加国の国威発揚の為のイベントとなり、第11回
ベルリン大会からは聖火リレーなど見世物的要素が加わりました。

第二次大戦後は東西冷戦の代理戦争的要素を孕みつつ、ステートアマの台頭、
ドーピングの蔓延、冷戦終結とほぼ時を同じくしたコマーシャリズムによる
席巻と汚染、など枚挙に暇の無い問題点を多々保持したまま、これからまた
お祭り騒ぎが開始されます。

平和の祭典だとか結構な物言いにて喧伝されますが、トンでもない、商業主義
に毒され、メダル獲得に躍起になり所属国総がかりとなった異様な国威発揚
合戦が繰り広げられるのかと思うと、かなり憂鬱な気分に。

こう見えても私、世界水準のハイレベルな競技と競技者を楽しみたい、との
(純粋な)動機は、持つには充分持っておりますし、同じエスニックの競技者が
好成績を残すことに素直に喜びも見出します。

ただ、国威発揚のみを目的とした見苦しい代理戦争のつばぜり合いなんか見
たくないと思っておりまして、そういう光景を、「当たり前なもの」として報道する
安直なマスメディアの思惑に無造作に無批判に取り込まれたくない、とも常々
強く思っています。

そもそも、ナショナリズムを強く刺激する国別総当り競技で国際的に善隣友好
が促進された事例などありましょうか?

ここぞとばかり我が国を目の仇にして、勝ちゃー何したっていいんだっ!、と
出鱈目しかけてくる近隣数ヶ国との国際試合を観戦しながら、隣国の方々と
友好親善したい気持が湧き上がりますか?

ネガティブに辟易しつつ安直にナショナリズムを刺激されるのが関の山です。

「スポーツを通して心身を向上させ、さらには文化・国籍など様々な差異を超え、
友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって理解し合うことで、平和でよりよい
世界の実現に貢献する」クーベルタン男爵が唱えたオリンピックのあるべき姿、
いわゆるオリンピズムは失われてすでに久しい、のだと改めて慨嘆します。


同じ文脈にて、他のスポーツイベントについてももう一言。

露骨に申して、何が「WBC」だ、何が「東アジア選手権」だ、と僕は正直思い
ます。

サッカー「FIFAクラブワールドカップ」には肯定的だけれど「ワールドカップ」
には否定的であり、野球ならば「MLB」や「NPB」には肯定的、「WBC」
には否定的な気持を強く持っています。

どう違うんだって? 

国籍やエスニックの違う者たちが同じチームでプレーしているかしていないか、
の差。

その違い、かなり大きいと考えます。そう思いませんか?



メダル獲得競争などではない純粋に競技そのものを楽しむ気持ちと、インド国会
の様な洒落っ気をも持ちつつ、これから喧騒の十数日間を過そうかと思っています。



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    ・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生(クロムメッキと
   全部カタカナ書きするのではなく「クロムめっき」または「クロム鍍金」
   と書くのが日本語的には正解)が得意です。

● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● 無電解ニッケル-リンめっきの軽金属上への析出、他被膜との積層処理
    可能です。被膜の付加価値向上にお役立て下さい。

● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工開始
    しました。

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1 コメント

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人口割のメダル数 (あいば)
2008-08-18 16:41:12
1億人ごとのメダル数はやはりヨーロッパが強いです。国威発揚の場になることは予想されていましたが頭冷やせ中華!チャンコロというところです。北鮮・韓国・日本になりますね。アジア勢は。
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