地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

ニューホライズンズの木星最接近、終りました

2007年02月28日 23時28分56秒 | 大気圏外ネタ


数時間前に「ニューホライズンズ」が木星に最接近しました。

スイングバイにて増速し、冥王星に向けて若干進路を変えています。


(木星にはおよそ220万㌔までしか近づきませんでした。スイングバイ
により23.08㌔/秒まで増速しています)

昨夕の段階では21.63㌔/秒でしたから1.45㌔/秒のスピード
アップを27.5時間のうちにしたことになります。

木星の引力、恐るべし。


「ニューホライズンズ」からみえている木星とその衛星たちの写真をアップ。


(氷の層のしたには液体の「水」の存在が確実視される第2衛星ユーロパ)

地球の月よりほんのちょっとだけ小ぶりの大きさ(直径3,130㌔)で
す。月と違ってクレーターをほとんど視認できません。木星の引力による潮
汐作用で星自体が大きくたわむ為、液体の水が存在し、表面の氷の層も絶え
ず流動するので、表層の氷も更新されているものと思われます。

いずれ、探査機が着陸し、表層の氷を溶かして内部の液体水部分を潜水探査
する、などとNASAは構想しているらしいです。



(第3衛星にして太陽系最大の衛星、ガニメデ)

今回の「ニューホライズンズ」の木星系接近に際し、もっとも位置関係
が良かったガニメデの写真です。といっても350万㌔の距離からの
撮影ですが。

およそ5270㌔の直径を持ち、第4衛星カリストや土星最大の衛星
タイタンなどとともに、惑星である水星なみのサイズです。

ガニメデはユーロパほどには木星からの潮汐作用の影響を受けていない
為、表面が「生きて」いる様には見えません。

泥と水の氷の混合物が表面から数百㌔の深さまで続いているのではない
か、と思われます。

最初に人類が足跡を残す木星の衛星はこのガニメデではないか、と一人
勝手に考えています。イオは頻繁に噴火する火山が多々あって危険だし、
ユーロパは内部の液体の水の中に生息しているかもしれない生命体に配
慮して慎重に研究しなけりゃならないので、一種の隔離病棟状態におか
れる可能性が高いだろうし、カリストはガリレオ衛星の中では最も木星
から離れているので木星研究に不向きという理由で。

もっとも、今からそんな予想したって、どうせ僕の生きているうちに木
星の衛星に人類が降り立つシーンを見られることもなかろう、と最近は
かなり悲観的になっています。

で、このガニメデ、若干の大気を持っているらしいです。タイタンには
遠く及ばない気圧ではあるらしいのですが。



(10年ほど前に木星大気中にできた「小赤斑」です)

有名な大赤斑は200年以上も前からずっと存在し続けている「太陽系
最大の大渦巻」ですが、この「小赤斑」はまだ新参者です。数年もすれ
ば無くなるものと思われます。そういえば海王星の大青斑もなくなっちゃっ
たらしいですね。

木星の写真と言えば大赤斑はつきものなのでしょうが、いずれかの将来、
大赤斑も消えうせることになるものと考えられているみたいです。

大赤斑の無い木星っちゃー、ちっと寂しいかも。


上記いずれの写真も、ニューホライズンズ積載の
Long Range Reconnaissance Imager(LORRI)にて撮影されたものです。

現在も刻々とニューホライズンズに蓄えられつつある木星系のデータは、
木星系から遠ざかり観測がひと段落した3月から4月にかけて、ぼちぼち
地球に送信されてくるとのこと。

木星スイングバイし、さらに数箇月後以降は、2010年に土星軌道と
天王星軌道の中間あたりで小惑星「クラントル」の観測を行なうまでの間、
特にするべきこともなくなります。

木星系のデータ送信終了後は、電力を喰う大容量の測定機器は休眠に入り、
「クラントル」観測の際を除いて、冥王星系遭遇まではただやみくもに
宇宙空間をすっ飛んでいくだけの存在になるらしいです。

冥王星系到着というか通過まで、あと3057日です。 いやはや...



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