国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

最初は浅く、それでもどんどん深くへ…

2011年07月02日 | ビル・エヴァンスについて
ここのところ非常に忙しかった。
加えてこの暑さが何とも言えず、
オーディオを動かすのも一苦労であり、
結果として音楽も聴かずに寝てしまうこともしばしば…

エヴァンスの音源をあちこちで探しながら
それを聴いているのだが、
後期になるにつれて、エヴァンスの演奏が荒くなっていくところに
ジャズ・ピアニストとしての進展が見られるような気がする。
それは初期の「ジャズを弾きたいなぁ~」という想いから、
「ピアノを弾くってことはこういう事なんだ」というエヴァンスの強い主張への変動にも
感じられることだと思う。
それはマイルスと同様に「ジャズ」というジャンルの継承とは違い、
「ビル・エヴァンスの音楽」を創り上げていく過程のようにも見えてくる。

だが、それも聴き込まなければ言葉で表現することができない。
もともとピアノの専門用語もよく分からないわけだし、
まして作曲の技術でさえも知らないわけだ。
となれば感覚的なもので聴くのとともに本を読んで曲の構造などを学ぶしかない。

そうは言ってもまだまだ時間はたくさんある。
焦らずのんびりとエヴァンスの音楽に迫っていくのがいいだろう。

ラスト・トリオの『パリ・コンサート Vol.1』を聴きながらも
それを聴くたびに違った場所に光が当たるように
新たな発見がある。
まるでガムを何度も咀嚼し、そこから味がしみ出てくるかのように
音楽は聴き込むことで、徐々に耳に馴染んでくる。
それは「ジャズ」だからではない。
どんな音楽でも共通的事柄だ。
だからその聴き込むための時間が欲しいものだ…