国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

扉をくぐり抜けたら、さらに1歩、アルバムに進んでみよう

2010年11月07日 | マスターの独り言(ジャズ以外音楽)
つい先日ビートルズの『赤盤』『青盤』がリマスターされて出たが、
この2枚はだいたいビートルズを聴こうとする人に最適な作りとなっている。
まずベスト盤の最大のポイントは「いかに名曲が入っているか」ということだ。
それは返してみれば「いかにみんなが知っている曲が入っているか」とも言える。
テレビで聴いたあの曲、ラジオで聴いたあの曲、何となくみんなが知ってるあの曲。
これを満たしているのがベスト盤と言える。

もちろん僕もビートルズは『赤青盤』から入った。
鉄壁な備えを持つかのような城のように、
これ以上のアルバムは他のアーティストを抜いても聴いたことがなかった。
正直この2枚だけで僕の音楽生活(かなり貧弱であったが)は、
十分に満ち足りたものだった。

だがある時
「ベスト盤とレンタルショップにあるビートルズのアルバムはどう違うのか?」
と疑問をもった。
その頃はオリジナルアルバムなどの知識もなく、
レンタルショップには随分とビートルズのアルバムが
並んでるものだと思ってたぐらいだ。

分からないまま借りていくと『赤青盤』にない曲がたくさんある。
聴くうちに『赤青盤』は、最たる結晶の部分を集めたのだということが分かってくる。
それでも『赤青盤』に入れなかった曲の集まりは、退屈なものでもあった。
その中で1枚のアルバムが僕の心をとらえた。

『ラバー・ソウル』
何故か分からないが心に惹かれた。
MDで持ち出すときは必ず『ラバー・ソウル』と決まっていた。
この後の『リボルバー』にも衝撃を覚えたのだが、
それ以上に『ラバー・ソウル』は印象深い。
激しく燃える曲があるわけではないし、
スローバラードでまとめられているわけでもない。
そこにはビートルズにしかできないビートルズだけの音楽があった。

ひさしぶりに『ラバー・ソウル』を聴いてみる。
リマスターされたステレオ盤の『ラバー・ソウル』は、
あの頃に比べて更に多くの音を僕に届けてくれる。
僕の音楽の聴き方も変わってきたのだろう。
ぜひその音楽を聴いてほしい