寅の子文庫の、とらのこ日記

本が読みたいけど本が読めない備忘録

丸山ワクチンと庭の桜。

2005年04月16日 18時29分59秒 | 生活手帳
本棚に収まっているのは本ばかりとは限らない。
A4サイズの角封筒を取り出してみる。
裏に日本医科大/ワクチン療法研究施設の文字。
使いかけのアンプルが2箱。
13年前、肺と肝臓をやられた父の遺物。
亡くなる前日まで家に居て一言も痛いと言わず
1日おきに近所の医院へこの薬を打ちに通った。

社会の七不思議と称して丸山ワクチン認可問題がある。
末期癌患者の4人に一人は一縷の望みをかけ
日本医科大付属病院の門を叩くという。
しかし有償治験薬のまま今日まで認可されず悔しい。

丸山博士の人となりを本から伺い知る。
終戦後、皮膚結核が猛威をふるう中、ライフワークの一環として
ヒト型結核菌体成分で皮膚結核の治療に取り組む。
国立多磨全生園に20年通い続けハンセン氏病や結核患者には
癌患者がいないという事実からヒントを得てこの薬は誕生する。
読むにつれ氏の誠実、清廉な人柄に引寄せられた。

詳しくは、丸山ワクチン オフィシャルサイト参照まで。
ワクチンと一緒に並べてあった関係書籍7冊は、
お役にたてればと、寅の子文庫の本棚へ移行した。


2月の命日に家族を集めて13回忌法要をした。
死んだ年の5月に親指ほどの太さの桜の苗木を庭に植えた。
やがて脇から子どもの芽が吹出て親木を食い成長して早や13年。



写真は先週から続いた長雨に良く耐えて散らず昨日の朝(4/15)の1枚。
例年より10日遅く満開見頃にまる。

朝な夕な、この木の下を通り
一日を始め、一日を終わる。
毎日父を見上げる、父も見ている。

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