母が墓参りに行きたいと言う。聞けば以前お隣さん同士だった花屋のYさん。昨年5月に奥さんが亡くなり、あとを追うように11月、ご主人がお亡くなりになられた。膝に水がたまり外反母趾が痛いであろう母の手を取り、北駿の山の寺へ墓参。辺りではもう稲穂が垂れ、最後の蝉が精一杯鳴いている。 年を重ねる度に親しい人を一人、また一人と見送る母。次は自分の番と、いつお迎えがきても良いように身支度をしているかに見える。もう遠い昔、祖母の葬式の日の弔辞が今も耳に残る~
十万の人に十万の母あり、されど我が母に勝る母はなし。
年々小さくなる母に孝養の限りを尽くさねばならぬ年代に今、居る。

今日一日、腹を立てない事
今日一日、嘘をいはない事
今日一日、物を無駄にしない事~昭和5年10月13日宮崎県門川にて/山頭火
十万の人に十万の母あり、されど我が母に勝る母はなし。
年々小さくなる母に孝養の限りを尽くさねばならぬ年代に今、居る。

今日一日、腹を立てない事
今日一日、嘘をいはない事
今日一日、物を無駄にしない事~昭和5年10月13日宮崎県門川にて/山頭火