女社長のブログ《伴海日記》

おかげさまで今年は10周年を迎えます
伴海エンタープライズ株式会社の社長であり歌手
浜砂伴海の日記

夢に導かれて

2012-10-21 | ライブ・コンサート

夢というものは、どんどん忘れて行ってしまうものだが、特別な夢、

非日常的な夢、例えば夢の中の時代が違う、知らない場所に居る、などの夢は

何度も何度も繰り返し思い出すことで(私はメモったり絵を書いておく)、

しっかりとその風景や感触が自分のものになってゆく。

夢とリアルが一致するような、不思議な感覚である。

それが何十年も経って、なんと夢の中で自分が居た場所へ導かれた。

下館の “蔵”  初めわからなかったけれど、そのお二階に上がる時「はっ」とした。

ああ。私はここを知っている。

去年の冬。ご縁としか言いようが無い。そして再び、今年も招かれた。

 

下館(筑西市)へ《歌Deli》第2回目となった「花とシャンソン」

会場は、懐石料理屋さんである《荒為》(あらため) の “蔵”

荒為さんは、築130年と明治時代から代々受け継がれた趣き溢れる佇まい。

和室。洋室。調度品。まるで時が止まっているかの様。溜め息がでる。なんと贅沢な空間。

此処へ来ると、「歴史」「本物」そして日本人であることの誇りを感じずにはいられない。

こちらのお庭の奥の “蔵”  ここが素晴らしいホールとなっている。

去年は底冷えのする12月。燃えるような紅葉が庭を染めていた。

今年は紅葉の変わりに、たわわに実る柘榴:ざくろが迎えてくれた。

女将さんが「初摘みです」とくださった大きな実。宝石のような粒粒は、甘くて切ない懐かしい味。

遠い日に夢の中で手を着きながら上った急な階段の、あのなめらかな木の感触。同じだ。涙出そう。

「また来ました。今日も聴いてください」蔵の大きな梁の天井に向かって言う。

ありがとうございます。また呼んでくださって。

2ステージあっという間。最初緊張?何だか胸が苦しくて、辛かったのだが、

目には見えないひとの助けも有って、次第に自分を取り戻した。そして最後は、

皆さんの美声も一緒に響き、“蔵” も、“蔵に住むひと” も喜んでくださったにちがいない。

いえ、喜んでくださっていた。感じた。女将さんが

「蔵は生きているんです。呼吸しているんです。あなたはそれを感じているんです」

嬉しい。ほんとに嬉しい。お導きに感謝。こうしてここに存在してくださってることに、感謝。

「ありがとうございます。また来ます」

 

 

 

 

去年の蔵の写真

 

 

 

遠いけれど、行く価値は大有り。季節ごとに訪ねてみたい。

《食の蔵・荒為》茨城県筑西市甲929 Tel:0296-21-1357