ときぶーの時間

募金の受付先 東邦銀行 安積支店 普通0644994 名義がんばる福島
みなさんご支援宜しくお願いいたします。

未来を目指して。

2016-03-11 07:10:22 | 日記
NO874
みなさん、おはようございます。
みなさまには、日頃のご支援に感謝致しここに厚く御礼を申しあげます。
また、全国各地で今の福島を応援してくださる団体様、個人の方、全ての方々にも感謝申し上げます。

今日は2011年3月11日東日本大震災から5年目を迎える一日です。
ふるさと富岡町は未来を目指して、少しづつ変化しています。

今まであったものが突然消えていることも多く、さすがに寂しさを感じることも沢山ありますが、これも復興への道筋なんだと、自分に言い聞かせています。


駅前通り。
以前、松ちゃんに「駅前は何にもねぇ~ぞ!見る影もなくなったよ」と言われ、恐る恐る先週行って見たら本当に何もかもがなくなっていた。

内のかみさんがパートに出ていた中華料理店もビジネスホテルも本屋さんも理髪店も、スーパーや居酒屋さんなど、自分の記憶にあった駅前の店の姿が全て消えていた。
ほんとにびっくりしたし、さすがにショックでしたね。
こんなに何にもかもきれいに無くなるとは思っていなかったので・・・。


駅のホームから撮った写真。
あったのは大きな白い建物と放射能汚染物の黒い袋のピラミッドだけ。

駅の駐車場に設置されていた東日本大震災の慰霊碑もどこかに移されていて、さすがに離れていると分からないことばかり。

駅前に家を構えていた知人に「帰るの」と聞いたら「もう帰らない、こっちで(避難先)で細々暮らすよ」と。
今まで住民のみんなにも帰りたいという気持ちは心の隅にあったと思う。
だけど5年という月日は長すぎた。

原発事故がなければ町は普通に復興したでしょう。
放射能汚染のため先の見えない避難生活を強いられ、そこから脱出するため生活再建の第一歩を避難先で歩み始めなければならなかった。

今では多くの住民が新しい土地に根付いて暮らしている。
新しいまちづくりを模索する行政もなかなか大変だと思う。

松ちゃんだけは変わらず、ずっと町を見続けて来た。
思い出せばいろんな事があった。
驚いたことや面白かったこと、悔しかった事や悲しいこともたくさんあった。


在りし日のさくらとモモコ。
自分の目の前にダチョウがいるのが本当に信じられなかったが、さくらもモモコもおとなしくていい子だった。

犬や猫に始まり放浪する牛やダチョウに餌を与えて生かしてきた松ちゃんも、あの頃と(強制避難区域に指定)比べれば随分と落ち着いてきたと思う。
あの頃が半端なさすぎなんだよね。
全国のみなさんのご支援もあり、いろんな面で良くなった。

町に取残された動物に対して人間たった一人。
彼は餌と水を与えるのに、毎日朝から晩まで走り続けた。
それは酷暑の夏も厳寒の冬も水も電気も音もない究極の世界で生きた。

松ちゃんは、この5年をある意味無駄な5年と総括したけど、町の住民が一人一人帰還を諦めて行く現実を今も見つめている。
「元通りにならないが、新しい町が出来るよ」と静かに言ったあの日の松ちゃんを思い出す。
これからも殺処分から救った牛の飼養をしながら、町の姿を見続ける松ちゃんです。

松ちゃんとの付き合いのおかげで、僕は縁のなかったイノブタやダチョウや牛までも付き合う事が出来た。
そういう意味では感謝です。


隣の牧場は水たまりの範囲が広く沼のような状態だったので、牛たちは必然的にここにやって来て餌をもらっているようだった。

この先、これからも町はどんどんその姿を変えて行くと思う。
松ちゃんは「国道近くの町場は復興すんべと思うけど、だけど町はずれの所は人がいなければ林になり、10年もすれば森になる」と、いつも富岡町の近未来を危惧している。

正直、僕の家の周りで2軒解体する家がある。
その後、その土地の管理を誰もしなかったら、草が生え柳の木が自生して10年もすれば成長の速い柳の木は森を形成すると思う。

郊外の住宅地は町場の住宅地と比較しても、そうなる可能性は非常に高い。
もちろん住宅地だけでなく田畑は確実にそうなる。

富岡町の9割の住民が帰還せず放置される土地がそのままになれば完全に森と化するだろうと思う。
復興計画の名のもとに行政が手をつけた所だけ町の様相を見せ、その他は森に。

今、除染一辺倒できれいに見える町も、東京オリンピックが開催される頃には、松ちゃんが言うようにあちこちで小さな森の姿を見せているかもしれない。

先の事は分からないですが、町がどんな形になろうとも素直に受け止めたい。
震災5年目を迎え「俺は一生富岡の住民」と言う松ちゃんと共に町の姿を見て行きます

全国の皆さん、これからもNPOがんばる福島と代表松村直登の応援、どうぞ宜しくお願いいたします。































コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ある意味、無駄な・・・。 | トップ | お詫びと訂正。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記」カテゴリの最新記事