ときぶーの時間

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彼の怒り!

2013-05-30 06:45:11 | 日記
NO367
この頃彼と(松ちゃん)話す事は決まって町の除染の話に行きついてしまう。今日はこのことを書きます。

昨日、日比谷に出て岩崎雅典監督の映画「福島 いきものの記録」を鑑賞して来たが、放射能汚染の実態が想像を絶するのを改めて知った。この映画を見れば今、国が進めている除染がいい加減なものに映るのは間違いない、

富岡町を誰よりも愛する彼(松村直登)の除染に対する期待は想像以上のものであったが、その期待を裏切る結果に落胆の度合が大きい。

富岡町のやや北西に位置する隣の川内村の除染作業が行われたが、除染した直後の数値は下がるがしばらくすると元の数値に戻ってしまい、やり直しをする今の除染に怒っていた。


現在行われている楢葉町の除染光景。道路から20m位までの除草などをするだけの除染。

結局広大な山林を除染しないから、いくら今の除染をしたところで風が舞えば砂埃と共に放射能が撒き散らされるし、雨が降ってもセシウムはふもとの町に流れてくる。


山のてっぺんから除染しないから除染にならないと彼は怒っている。

人の住居の周りだけを除染する今の除染に国民の税金を湯水のように投入し、元の数値に戻ったら何度もやり直しの除染をしなければならない。楢葉もそうだろう。何度もやり直しをして儲かるのは何処だろうか?


至る所に設置された放射能汚染物仮置き場。

やり直しを続けていく今の除染の在り方に彼は頭に来ていた。「こんな無駄な事いつまでやる気なんだ!これこそ税金の無駄使いじゃねえか!国もこんな無駄なことしてるなら除染なんてやめて、そのお金を被災住民の補償に使え!」といつも怒っている。

先週、彼は除染に関する事をいつも相談しているJAXAの山下博士と富岡で会っていた。博士も常に今の状況を考えてくれる。山下博士が今の除染では除染にならないと言ったことがあるが、本当に除染になっていない。



松ちゃんはいつも町民が帰って来て元の町の姿を取り戻すことを信じて生きてきた。それが打ち砕かれるような状況に今置かれている。

彼は「もう、諦めた。除染なんかに期待しねぇ。セシウムの半減期まで、ずっとこのままでいいんだ。こんな事に国民の税金を使い続けるなんて無駄使いにしかなんねぇ!」と声を殺して言った。



「本当に除染出来るならいいが、除染になってねえべ!」と彼の怒りは止まらない。これは彼が国に対しても不信感を持っているからだと思う。

仮設住宅に暮らしているお年寄りの方が大勢いるのだが、帰れないのに期待だけを持たせるだけ持たせて、最後に出来ませんからあきらめて下さいなんて言われたとしたら、その絶望感ははかり知れないものになると彼は危惧している。

去年の12月までに約1300人の方が避難疲れやストレスで病気を発症してお亡くなりになっているのが現状です。時間のないお年寄りを早く助けて欲しい!彼は本気でそう思っている。

だから、この仮設の問題を解決するのが一番だと彼は言う。「国は、はっきり帰れないと言ってくれ!そうすれば気持ちを切り替えて暮らすしか無いし、変な期待だけ持たせていつまでも帰れない状況においているのは年寄りには酷だ」と・・・

国民の税金を無駄に使って欲しくない!と思う彼の気持ちに答えられる政治家いるだろうか?そして除染出来ない町に町民を帰そうとしている政治家はその誤りに気づくだろうか?
















コメント
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