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核抑止論がもたらす凄まじい利権

2022年05月25日 | インポート


 ロシアの非人道的な侵略戦争の報道を見て、ネットの世界しか知らない若者たちに、日本核武装論が蔓延している。



 ツイッターで「核武装が必要」というワードで検索してみれば……

 https://twitter.com/search?q=%E6%A0%B8%E6%AD%A6%E8%A3%85%E3%81%8C%E5%BF%85%E8%A6%81&src=typed_query



 ネトウヨがうじゃうじゃと涌いてきて、

 「お花畑で平和を妄想するのは楽しいですか? 台灣が侵略されたら次は我が国。日米で軍事介入してでも中共を駆逐しなければ次の犠牲者は我が国だ。南シナ海での中共の所業から学習し敗戦憲法九条破棄と核武装の必要性を認識しなさい。」

 @Wuhanvirus131

 なんて論調がずらりと並ぶ。



 彼らの主張の共通点といえば、ロシア・中国・北朝鮮の軍事的脅威に対抗して「核武装」することで、どのような道筋で平和が保たれるのか? というシュミレーションが、どこにも存在しないことだ。



 「人類を絶滅に追いやるほどの強力な核兵器」

 で恫喝されたなら、「同じ核兵器で恫喝仕返す」という、動物なみの単純素朴な対抗論だけなら、それはチキンレースであり、最期は、権力メンツの慣れの果てに人類絶滅覚悟の最終戦争に至るしかないはずだ。

 それとも、互いに核ミサイルを発射するチキンレースで、衝突一秒前に、相手が後悔して、自分たちは助かるとでも言いたいのだろうか?

 

 そもそも、人は究極兵器を手に入れたなら、それを自分の権力を飾る砦として使ってみたくなるものだ。どんな理由をこじつけてみたとしても、プーチンのように末期癌を宣告されたなら、自分の人生の最期を核兵器による華々しい圧勝で飾りたいのが人情というものだ。



 「核抑止論」がどれほど馬鹿げた妄想にすぎないかは、たぶん幼稚園児でも理解できる。しかし、強欲に目を塞がれた大人たちには理解できない。

 「互いに絶滅しあう」という結末しかないチキンレースを、高尚な屁理屈で飾ろうとしてみても、ものごとの本質を曇りなき眼で見ることのできる子供たちには通用しないのだが、現在、世界を席巻している超大国では、馬鹿の見本のような「核抑止論」が平然とまかり通ってきた。



 本来の自然な科学的思考なら、「全人類滅亡をもたらす危険な権力の暴走」を抑止するため、暴走の原因となる人々の強欲を、どのように解決するのか? 互いに譲れない問題を解決するためのシステムを、どのように構築するのか? とスマートに考えて、人々が幼い頃から、平和と安全を守るためのシステムを多重に構築するという発想しかないはずなのだが、わが地球では、そうならなかった。



 権力の暴走に対してはチキンレースで立ち向かうという論理が、今の地球人の結論なのだ。

 嗚呼、地球人て、こんなに知的レベルが低かったんだっけ?

 そういえば、昔、シルバーバーチという霊が、こんなことを霊媒の口から語ったことがある。

 https://spiritualism.jp/newsletter/2001/nl-13/nl-13-1.html



 【シルバーバーチや他の高級霊訓では――"「生命体のいる天体(惑星)は宇宙に無数に存在しますが、その中で、地球より進化のレベルの低いものは他に一つしかない」"(『シルバーバーチは語る』p.202)と言っています。すなわち地球は、全宇宙に数え切れないほど存在する惑星の中で、霊的進化のレベルにおいて下から2番目の低さであると言うのです。私達の住む地球という惑星は、宇宙の中でほぼ最下層に近い惑星だということです。】



 これを初めて見たときは、相当なショックだったが、「核抑止論」すなわちチキンレース論が大手を振って世界を席巻している現実を見れば、本当にシルバーバーチの指摘どおりであり、「馬鹿」という言葉は「人馬鹿」という表現にするべきだと思う。



 だが、これほど知能の低い、あまりに馬鹿げた「核抑止論」が、大手を振って主張されてきた本当の背景は、戦争=争いを止める知能のない「人馬鹿」に、もう一段深い事情があると考えるべきなのだ。

 それは何か? 戦争に備えるという名目の「武装準備」=軍備というものが、とてつもない利権の宝庫だからなのだ。



 軍備ほど、人を追い立て合理的思考から遠ざけるものはない。その考え方に本当の合理性があるのかという検証、その費用に価値があるのかという視点が、戦争の恐怖によって押しつぶされてしまう。

 だから、「国を守る、人々の安全を守る」という錦の御旗を押し立てれば、どんな無理筋でも通しやすいわけだ。



 そして、武器を作る価格設定は、国家権力と癒着することで、通常の商品のような社会的淘汰を経ずに、お手盛りで設定することができるから、性能の割に、異常に高価なものになるのが普通だ。

 核兵器の場合など、核爆弾原料から使用設備まで、膨大な浪費の連鎖が成立するので、恐ろしいほどの税金食い虫ということになる。



 現在、行われているウクライナ侵略戦争は、まだ通常戦争段階だが、すでに世界中の軍需企業を大喜びさせている。

 

人殺しの兵器で経済を回していいのか? 「世界の軍需企業」はウクライナ戦争でこれほど莫大な富を得ている

 https://courrier.jp/news/archives/282803/



 ロシアのウクライナ侵攻は、その不当な攻撃ゆえに広く非難されている。ロシア帝国の復活、そして新たな世界大戦に対して恐怖を覚えることは当然だ。

 一方、あまり話題にされていないことがある。軍需産業がおよそ5000億ドルの武器を両陣営に供給し、かなりの利益を得ようとしているのだ。



 この戦争における防衛支出は既に膨大なものとなっている。EUは4億5000万ユーロの武器を購入し、ウクライナに輸送した。アメリカは90トン以上の軍需品と、昨年だけでも6億5000万ドルの援助をしたことに加え、さらに3億5000万ドルの軍事支援を約束した。



まとめると、現時点(原記事掲載時の3月9日)で、アメリカとNATOは1万7000発の対戦車兵器と、2000発の防空ミサイル「スティンガー」を供給している。イギリス、オーストラリア、トルコ、カナダを含め、世界的な国家連合もまた、ウクライナのレジスタンスに積極的に武器を供給している。これが世界最大級の防衛関連企業に、多大に貢献しているのだ。



 レイセオン社はスティンガー・ミサイルを製造し、さらにロッキード・マーティン社と共同でジャベリン対戦車ミサイルを製造した。これらはアメリカやエストニアのような国に供給されている。

 S&P500指数が1%下がっているにもかかわらず、レイセオン社とロッキード社のシェアは約16%上昇し、ウクライナ侵攻以来、それぞれ3%上昇しているのだ。



 また、イギリスとヨーロッパで最大の防衛関連企業、BAEシステム社は26%上昇した。売上高世界トップ5の防衛関連企業のうちでは、主に航空路線への影響が原因で、ボーイング社のシェアだけが下落している。

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 一部引用以上(有料情報のため)



 すでに通常戦争であるウクライナ戦争によって、アメリカの多国籍企業(ボーイング・ロッキード・ベクテル・デュポン・ユナイテッドなど)は、数百兆円の利益を手にしたといわれている。

 さらに、ロシアの強欲のおかげで恐怖した、日本を含む周辺諸国から、どれほどの軍事予算を吸い上げるか見当もつかない。

 これが核戦争になれば、桁が違う。たぶん数千兆円、あるいは京円単位の金が動くことになるだろう。



 こうした軍需産業の金儲けは、国際的緊張が起きれば凄まじく加速する。核戦争の費用試算は、あまりにも巨大なためか、試算そのものがネット上にさえ出てこない。

 それは、核原料の採掘から始まって、プルトニウム濃縮、ミサイル製造、発射設備など、費用連鎖のなかで、中小国の国家予算なみに膨れ上がってしまう。



 スプートニクス(ロシア系報道)は、こう書いた。

 https://jp.sputniknews.com/20171101/4239617.html

 【米国が保有する核兵器の保管・信頼性の維持と近代化に、今後30年間で1兆2千億ドルの費用がかかることが、31日米議会予算局が発表した試算で明らかになった。】



1兆2000億ドルとは、今日のレートでいうと、127倍して152兆円である。これは、製造や配備費用ではない。保管費用だけだ。

 アメリカは、昨年1年間の核兵器配備費用として、374億ドル=4兆8000億円を支出した。

 https://www.nishinippon.co.jp/image/351730/



 もし仮に、日本が核兵器を保有するとなると、タテマエ上は、1から設置するので、おそらく年間1兆円を軽く超える税金支出になるのは確実だろう。

 だから、この権益に群がる企業群も凄まじいことになる。

 だが、今の若者たちのネット世論を見ると、次の選挙でも自民党が圧勝し、いよいよ憲法改悪、核配備に突き進みそうだ。



 シルバーバーチが「宇宙で二番目に悪い星」(一番は火星だそうだ)と述べた、悪さを演出する「核抑止論」に日本も加わろうとしているのだ。

 いよいよ、世界のチキンレースに日本も参入しようというわけだ。国民がこぞって、「最期まで我慢しろ!」と怒鳴りながら、核兵器で全力衝突して、国家も国民もバラバラに粉砕されて、血と肉と放射能汚染の塊になる決意をするわけだ。



 まあ、バシャールは、こんな時代を見越して、「もう、ネガティブとポジティブは、二度と交わらない、それぞれの道を勝手に進む」と予言しているわけで、核戦争に熱狂する人たちが、この世から蒸発するのを横目で見ながら、山中で細々と生き延びるしかないのかもしれない。

 もう何を言っても無駄なのだろう……。



 日本国の核配備となると、安倍晋三の実兄が社長を務める三菱グループが、通常戦力武装も核武装も核ミサイル配備も主役になることは間違いない。

 きっと、全力で金儲けしてくれることだろう。

 そして、プーチンの核ミサイルで、きっと粉々に消滅してくれることだろう。

 それにしても、日本は、もう少しマシな国だと思ったのだがな……。

 

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