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自動車整備業&車両販売業のCS経営をコンサルタントする TIO21ブログ

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適正レバレート-1:値付けの工夫よりも先にレートを決めること

2010年11月01日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、適正レバレートー1:値付けの工夫より先にレートを決めること、です。

先日、ある方とお話をしていた時のことだ。事故板金の協定の話しになり、ある板金工場の経営者が、この修理からレバレートを8,000円(仮)で協定したいとい申し入れがあったそうだ。

アジャスターが、突然言われても困るが、根拠を示してほしいと頼んだところ、経理士さんが計算したところこのレートになった、の一点張りだったそうだ。損益計算書を見せてくれと頼んでも、結局見せてくれなかったそうだ。

で、どう計算したかを聞いても経理士さんから言われているといい、経営者が理解している様子がない感じだったそうだ。

整備業界、とりわけ板金塗装業者は「値付けセミナー」には熱心に参加して、それなりに勉強を繰り返している。確かに、損傷の見分け方ひとつで数万円も見積額が違うことを考えれば、必要な知識である。

あるいは、ショートパーツを見落とすことで、自腹を切ることもあるから、見積もりセミナーは、必ず受講し知識を身に付けることは、至極当たり前のことである。

しかし、私に言わせれば勉強して得た知識に基づいて、詳細かつ綿密な見積書を作ってみても、請求のもう一方の要素である「基準レバレート」が実態に合っていなかれば、せっかく学んだ知識も台無しだ。

経営数字に基づいて、実際に計算したレバレートが仮に8,500円だったが、見積書を作る際のレバレートが7,500円であれば、1時間作業するごとに1,000円の損を出しているいことになる。

経験と勘に頼って、ある程度工夫して、見積もりの作業時間を上積みしてみても、追いつかない額になってしまう。

したがって、経営計画を策定したら、その延長で「基準レバレート」の設定を行うことが、健全経営を行う前提条件になるのだ。

レバレートを算出するには、稼働率の統計データが必要だし、損益計算書の数字も使わなければならないので、面倒ではあるが、見積もりの都度計算する必要はなく、年一回のことで済むので、手間暇惜しまずに、実態に即したレバレートをはじき出してほしい。

これは、経営者の重要な仕事の一つである。


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