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来年の経営課題は!

2009年12月21日 | 経営・オピニオン全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、来年の経営課題です。

さて、'09年も実質1週間で仕事も終わりになる。
今年を振り返ると、新車販売、とりわけ登録車は政府のエコカー買い替え支援策で2か月連続して前年対比二桁増だ。軽自動車は、補助金の額が登録車に比べ見劣りするなどで前年割れが続いている。

来年度以降半年にわたって支援策が継続するようだが、来年の車両販売は、よほど頑張らないと本年を上回ることは厳しいのではないだろうか。道路特定財源の暫定税率が廃止になれば、多少なりともプラス効果はあるが、期待しない方がいい。

整備においては、2年連続してマイナス成長である。認証工場が9万工場を超えたにもかかわらずマイナス成長だ。マイナスの要因は、入庫量と単価にある。保有台数が増えていても入庫量は増えていない。単価も、車検を中心に下落の一途だ。

BPは、節約志向の高まりや天候不順などもあって、やはり入庫量全体が不足気味である。低年式車が6割を超えて、すり傷やエクボやバンパーなどの小傷は、治さない客が多い。

とはいえ、需要の元である保有台数は、7千万台もある。来年をピークに減少すると推測されているが、一気に半分なることはない。その保有台数から生み出されるカーアフター需要は、矢野経済研究所が先日発表した「08年自動車アフターマーケット市場規模」で見てみると、整備関係(整備+カー用品+補修部品)で9兆2,894億円もある。中古車(小売りベース)が2兆4,720億円、台数では240万台としている。

マーケットは巨大であり、需要は潤沢とはいかないまでも相当あるのだ。無いのは、業界の知恵と行動ではないだろうか。我が家にも車検の折込チラシが入ってくる。仕事柄チラシをまんべんなく見るが、金額は安くなる一方だし、メニューも変わり映えしない。

デフレ傾向にあるとはいえ、安さだけが「売り物」では、お客さまの購買意欲を刺激できない。もっと知恵が必要ではないだろうか。例えば、最近デパートやスーパーで、洋服やスーツの買い取りを始めている。結構人気があって、大量に洋服が持ち込まれているそうだ。

収納スペースが無ければ、購買意欲も半減するが、下取りに出せば500円前後の買い物券がもらえ、スペースも空く。そこで、新しい服、スーツでもということになる。こうした知恵が、カーアフター業界にも欲しい。

整備でいえば、過走行車、低年式車に向けた整備メニューや車検メニューがあってもいい。あるいは、シルバー客向けの2年間ノーメンテナンス車検や、ゴージャス1泊二日車検などもあってのいい。

中古車においては、地域の特性を見据え、客層をはっきりと定めた上で、展示車の品揃えと、サービスの品揃えが必要だ。よく言われる、トータルカーライフによる付加価値の向上を図る経営に徹していくことだ。

中古車にしても整備にしても来年は、ストックビジネスとしての「需要掘り起こし」が経営課題になるのではないだろうか。

明日は、売上の3要素から見た経営課題を考えてみたい。


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