自動車整備業&車両販売業のCS経営をコンサルタントする TIO21ブログ

自動車整備業、車両販売業のCS経営のためのコンサルティング、現場改善指導、制度設計、社員教育、各種セミナー・講演

立会い短時間車検-6:立会い説明の要領

2010年11月25日 | 生産・作業全般


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、立会い短時間車検ー6:立会い説明の要領、です。

受入点検が一通り済んだ段階で、お客さま立会いの上で、
車両の状態を確認頂くことになる。これなくして立ち合い車検にならない。

この立ち合い説明は、専門用語を使わないことだ。
お客さまは、パーツの名称はなんとなくわかるが、はっきりと機能や働きを理解して
いるわけではない。

例えば、エンジンオイルがその代表だ。
エンジンオイルは、定期的に交換する必要は、理解していても、オイルの
働きや、グレードの意味などは分かっているようで、分かっていない。

こうしたお客さまに対して、立会い説明をするときに、注意しなければならないのが
「0W-20」はいいオイルです、と「専門用語」を使ってしまうと、「??」が点灯して
しまい、理解不足のまま納車することになる。

このオイルは「省燃費型オイル」といいまして、一般的な10Wのオイルよりは柔らかく、
高潤滑が特徴です。したがって燃費にやさしいオイルです。・・・・・、
と具体的にイメージできるような説明が必要だ。
特に女性やシルバー世代には注意が必要になる。

専門用語を使わないことに加えて、見せ方にも工夫が必要だ。
LEDランプで照らしながら、〇〇様こちらの〇〇の形・色をした部品をご覧ください。
などのように、部品名で伝えるのではなく、形や色などを伝え、説明する部位を
確認頂くことだ。

確認頂いたところで、
現在の状態⇒それがどの程度の損耗なのか⇒このままだとどのような
結果になるか⇒どのような修理が必要か、を順序良く説明すること。

お客さま、こちらが制動装置、ブレーキと呼んでいる部位です。ブレーキは、
回転している部品と、回転を止める部品でできています。回転している部品を
ブレーキローターといって円盤状に見えるものです。こちらは、摩耗・損傷など
ありませんので、ご安心ください。

次に、回転を止める部品ですが、こちらが先ほどのブレーキローターを左右から
挟んで止めるブレーキパットです。消耗部品です。新品は厚さが10mmありますが、
ご覧のように2mmとなっています。

このまま使い続けますと、3か月程度で0mmになってしまい、
制動力が無くなってしまうばかりか、ブレーキローターを傷つけてしまいます。
つきましては、今回交換されることをご提案させていただきます。
3か月後に交換いただく選択もあります。その場合、交換工賃が少々お高くなります。
今回交換されまと、〇〇円ほどお安くなります。いかがさせていただきますか?

と、丁寧に優しく説明すること。

追加整備がない場合でも「お客さま、現在の状態は、各部とも良好な状態です。
このまま日常点検や定期点検を実施していただければ、使用には問題がございません」
と、安心いただけるように説明すること。

そして、追加整備は「押し付け」しないことだ。
修理する、修理しないの判断は、お客さまにしていただくこと。これもポイントである。

立会い説明の要領をまとめると、
1.専門用語を使わない
2.言葉でわかるように見せる
3.順序良く丁寧に説明する
4.実施の判断はお客さまに任せる

ということになる。


株式会社ティオ

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立会い短時間車検-5:立会いで重要なのが「問診」だ

2010年11月24日 | 生産・作業全般


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、立会い短時間車検ー5:立会いで重要なのが「問診」だ、です。

立会い短時間車検で、単価が従来型車検よりも落ちるは、基本料金の選定内容にもよるが、
それよりも「問診」の有無による。

従来の車検であれば、工場にお任せになるので、工場側の判断である程度の作業が可能であった。
しかし、立会いで短時間となると、従来のような工場側の判断で作業するわけにいかないのが現状である。

どうしても短時間が優先されてしまうので、立ち話的に精々聞いたとしても「エンジンオイル交換」と
「エレメント交換」程度である。
こうした対応であると、追加作業も発生しにくいし、単価も上がりにくい。

そこで、今まで以上に「問診」が重要になる。
短時間のこともあるので、やたらと時間をかけた「問診」を行うことはできないが、
基本的に確認しておくべき部分は、一通り問診して確認しておくことが不可欠である。

問診は、お客さまが気づいていない不具合を炙り出すこともできるし、
要望などもしっかり確認することもできる。
また、お客さまと会話することで人間関係も構築、あるいは深めることもできる。
立会い車検だからこそ、問診を行って頂きたい。

問診の品質を一定に保つためには、「問診票」を作ることをお勧めする。
聴き漏らし、聞き違いなどを防ぐ効果もある。
問診内容は、クルマの状態、不具合の有無などに加えて、普段のクルマの使い方、維持管理の程度、
走行距離数、今後のクルマの使用期間(次回車検をどうするか)なども問診項目として、入れておくとよい。

こうした問診項目があれば、プロとして安全・安心・経済的な運行のために、提案する整備項目がつかめる。
提案するための情報がないから、オイル交換程度の提案やお勧めしかできないのだ。

問診の要領として、矢継ぎ早に質問をしないこと。むしろ、一つの質問に対する返答内容によって、適切な
アドバイスや、得する情報などを提供しながら進めると、好感度が上がる。

当然、相槌とアイコンタクト、それに笑顔は絶対条件である。
相槌は、単に首を縦に振るだけではなく、「なるほど」「さようですか」
「それで」「へー」などのクッション言葉を入れるとより良い会話になる。

笑顔も重要な問診アイテムである。
クリープを入れないコーヒーなんて・・・・、ていうコマーシャルがあったが、
笑顔がない会話は砂を噛むようだ、である。
笑顔で相槌、笑顔でクッション言葉、これが問診を盛り上げるミソである。

さぁー、フロント諸氏よ、しっかり「問診」をしよう、そこに信頼という関係が生まれる。


株式会社ティオ

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立会い短時間車検-4:並列業務で短時間が可能に

2010年11月22日 | 生産・作業全般

 


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、立会い短時間車検ー4:並列業務で短時間が可能に、です。

前回のTIO21ブログでは、短時間車検の作業についての条件を述べた。
短時間車検を実現させるには、もう一つ要件がある。それは「業務の進め方」だ。

通常、
車検業務を行う場合、「直列型(トコロテン型)」業務処理で行う。
例えば、来店受付が終わると、フロントから作業指示がメカニックに伝えられ、それを受けた
メカニックが、該当の車両をストールに搬入し、受入点検等を行う。

受入点検や追加整備が終わると、作業指示書がフロントに送られ、フロントは作業指示書を
確認して、納品請求書を発行する。このように、一つの仕事が終わってから次の仕事に入る。
これが
「直列型(トコロテン型)」業務処理である。

これを「並列型」業務処理をするのだ。
車検の場合、既存のお客さまであれば、車検証情報がPCに登録されている。この情報を使って、
事前に指定整備記録簿の発行、適合証の発行(交付ではない。車検証情報の転記など)、問診票
の準備など、予め用意できる書類は準備しておく。

その上で、お客さまをお迎えするのだ。
事前準備が整っていると「〇〇様、本日はご来店ありがとうございます。お待ちしておりました」
「どうぞこちらに・・・・。」と、余裕を持ってお迎えすることができる。
ここで好感度ポイントが一つ上がる。

お客さまをフロントに誘導している間に、担当メカニックは、フロントからの指示がなくても、自発的(打ち合わせ済み)
に車両を作業ストールに搬入する。
フロントは、お客さまに点検の準備をいたしますので、お車を移動させて頂きますと、お断りしておくこと。

フロントが問診とその他書類を準備している間に、メカニックは、同一性の確認、受入点検を進めていく。
下回りの点検が済んだところで、メカニックはお客さまに立会いいただくために、フロントにお迎えに行く。

下回りの説明⇒ブレーキ関係の説明⇒エンジンルーム内の説明⇒室内の説明、と立ち合い説明を進めて
行く。この間、フロントは見積書作成の準備を整えておく。立会い説明が終わって、お客さまをフロントに
誘導した時点で、お客さまからの整備の希望をフロントに伝え引き継ぐ。

フロントは、立会い説明の結果をもとに、お客さまの意向を尊重しながら最終見積書を発行し、金額と
整備内容を確認し承諾をいただく。

メカニックは、この間に点検で分解した部位の組付け、追加整備の作業を行う。
作業が終わったら検査場に移動させ、検査員が完成検査を行う。
この間で納品請求書を発行し、納車説明の準備を整えておく。
完成検査が終わり、適合証or標章の交付が出来た時点で、納車説明をして整備代金を受領する。

以上のように「並行業務処理」ができる部分は、並行処理を行うことで、5分~10分程度は十分に時間短縮する
ことが可能になる。



株式会社ティオ

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立会い短時間車検-3:どうしたら短時間になるか

2010年11月19日 | 生産・作業全般


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、立会い短時間車検ー3:どうしたら短時間になるか、です。

立会いでお客さまに待っていただいて車検を完成させるには「60分」が
一つの目安だ。

お客さまにもよるが、90分は待っていただく時間としては長い。
やはり60分が理想だ。我慢できる限界は70分だろう。

60分としたときに、おおよそ整備作業と検査で35分前後。残り25分が受付応対、
見積商談、納車説明となる。洗車作業は、60分には含まない。

整備作業の35分は、追加整備である「オイル交換」や「ブレーキ液交換」などが一切
ないという条件だ。

整備作業時間を35分にするポイントは、4点ある。
1.合理的な作業手順であること
2.二人体制で行うこと
3.作業環境の整備
4.最小限の工具
以上の3点だ。

まず、合理的な作業手順とは、リフト一往復で同一性の確認から受入点検、中間検査、
液油脂類の補充までが終わる作業手順をくみ上げること。その際に、作業動線がもっとも
少なくなるように工夫することだ。

この作業を二人体制で行うことになる。メカニック1名と検査員1名の二人だ。
この検査員が完成検査を行うことになる。したがって、検査員が行える作業範囲や点検範囲
内で作業分担をすることになる。

指定整備のコンプライアンスを少しでもはみ出すことがないように、しっかりと分担を決めることだ。
また、着用する作業着などもメカニックと検査員は分けることをお勧めする。

作業環境は、前述の作業動線ともつながることだが、車検整備に必要な機器、工具、テスター
を合理的に配備することである。できれば、工具やテスター等の整備機器類を、作業ストール内
に配備することだ。

同様に、液油脂類や部品も配置場所を考えてほしい。
バッテリー液、冷却水、エンジンオイル、ドレーンパッキン、オイルエレメント、エアーフィルター、
Vベルトなどの配置場所と在庫個数を検討するとよい。

4番目の条件である「工具」は、通常メカニックが持っているハンドツールは必要ない。
必要ないといっているのは、数が多すぎるということだ。車検整備に必要な工具だけが
あればいいのだ。

このことで、キャディーが軽くなるので、キャディーを移動させながら作業が出来る。
これが意外と短時間には効果がある。また、メカニックも工具の取り置き動線が短く
なるので、疲労という面からも整えてほしいことである。


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立会い短時間車検-2:立会いの条件

2010年11月18日 | 生産・作業全般


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、立会い短時間車検ー2:立会いの条件、です。

立会い短時間車検は、お客さまに工場に来てもらえば「立会い」になる、
と思っていたら大きな間違いである。

それは、形だけの「立会い」であって、中身が伴った立会いではない。
今までの状態で単にお客さまに来ていただいたのでは、満足していただくどころか、
逆に不満を持たれてしまいかねない。

立会いに満足していただくためには、
1.来店から60分以内(追加整備がない場合)にお引渡しが出来ること
2.待合スペースを確保すること
3.待合スペースの環境整備を徹底すること
4.室内は禁煙にすること
5.トイレが男女別々で清潔であること
6.工場内の環境整備を徹底すること
7.見積もり提示が素早いこと
8.立ち合い説明が分かりやすいこと
9.整備基準が統一されていること
⒑ 接客応対がスマートなこと
⒒ 作業風景が待合スペースから見えること
⒓ 駐車場が確保され、何時でも駐車できること

以上の条件が整って、初めてお客さまに立ち合っていただけることになる。
お客さまに工場に来ていただき、車両状態を説明すればいいのではない。

12項目の条件の中には、すでに整っている項目もあるだろうし、ちょっとの改善や教育で
対応できる項目もあるかと思うが、今一度12の項目について、実態をチェックし、
作り直してみるのも必要かもしれない。

以上の条件以外でも、お勧め整備のメニュー化とビジュアル化、クレジットカードが使えること、
なども必要だ。

要は、ファミリーレストランで行っていることが、基本的に
出来ていることと言える。


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立会い短時間車検-1:ナゼ、立会いなのか

2010年11月17日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、立会い短時間車検ー1:ナゼ、立会いなのか、です。

平成7年の車両法の改正以降、様々な車検のメニューが出てきた。
中でも「立会い短時間車検」が、車検チェーン店を中心に導入が促進されて、
今では車検イコール立会い、といった感じである。

立会い短時間車検は、安売り車検ではないか、といった理解をされている業界関係者もいるが、
立会い短時間車検が安売り車検であるとは必ずしも言えない。

それは、お客さまに車検整備時に立ち合っていただくところに、その訳がある。
車検時に立ち合っていただくことで、
1.引取・納車ではなく、持ち込み・持ち帰りのため稼働率が落ちない
2.基本的に待っていただいて車検整備をするので、代車の必要がない
3.その場で整備内容が決まるので、返事待ち時間などのロス時間がない
など、車検整備以外の経費がかからないことと、時間のロスが無くなることで、
コストが総体的に低減できることが理由だ。

つまり、余計な費用が掛からない分と、作業コストが減る分、車検作業料金を下げることがき出るというわけだ。
その費用の低減分を、基本料金や代行料など料金を従来よりも下げていることになる。つまり、適正料金になっているのだ。

これ以外にも、立会いのメリットがある。
例えば、お客さま自身の目で車両状態を確認して、整備するか、後日にするかを判断するので、
従来の預かり車検よりも、はるかに納得性が高い車検であること。

整備工場サイドのメリットして、
1.基本的に予約制なので、臨機に作業体制が組める
2.入庫前に車検パーツの用意が出来、部品待ちが減る
3.現金取引なので、回収コストが不要である
4.問診が直接行えるので、付加価値のアップにつながりやすい
5.納車説明を現車を使って行えるので、分かりやすい説明が出来る
6.カーライフのアドバイスが直接行えるので、信頼度が増す
などがあげられる。

お客さまおよび整備工場の双方に、多くのメリットがある立会い短時間車検は、ウインウインの車検整備システムなのだ。


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定期点検を増やすー10:定期点検納車後の対応

2010年10月18日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、定期点検を増やすー10:定期点検納車後の対応、です。

お客さまを元気にお見送りしてから、1週間後に「フォローコール」を行う。理想的に言えば、納車の日に「礼状」を郵送し、それから1週間後にフォローコールを行う。

TELコールはタイミングが合わないとお礼や状態確認が聞けないことになり、こちらの意図が伝わらないことになってしまう。
その点「礼状」は、直接言葉を交わすことはないが、こちらの意図がある程度伝えることができる。その意味で、礼状も出したいところである。

フォローコールの必要性は、私は促進コールを行ったのであれば、フォローコールも行うのが「礼儀」だと思っている。また、促進コールだけで済ませてしまうと、あそこの整備工場は、促進には熱心だが、その後は面倒見が悪い、などいった印象を持たれてしまいかねない。

促進とフォローは一対のものと心得、礼状はともかく、フォローコールは必ず実施していただきたい。
フォローコールも促進の時のように、18時から20時がゴールデンタイムであるので、この時間帯を見計らってコールをすること。1週間分ためてやろうと思うと、ついつい億劫になるので、できれば毎日行うことをお勧めする。

コールは「こんばんは。先日は定期点検整備にご入庫いただき、誠にありがとうございました。その後、おクルマの調子よろしいかと思いますが、如何でしょうか」と、コールするパターンがいい。

間違っても「何か気になることや不具合などはありませんか」というような言葉は慎むこと。何か整備ミスでもあったのかなどと、変に勘ぐられてお客さまを不安にさせてしまいかねないし、自信のなさを感じさせる事にもなる。

したがって、マイナス的な言葉を避けて、「調子よろしいかと・・・・」というプラスの言葉でフォローすることだ。これが、味噌である。

また、アドバイスなども忘れずに行うこと。日常点検の重要性、タイヤの空気圧調整など、安全走行、経済走行、環境などに対して優しく分かりやすくアドバイスするとよい。

忘れてならないのが、誤解されクレームに結びつきやすいことは、先に伝えておくこと。

例えば、「交換いたしましたファンベルトは、初期馴染みで場合によっては音が出ることがあります。これは、新品ゆえの現象ですので、整備ミスや故障などではございません。音が出ましたらご足労でもご来店ください。調整させていただきます」と、伝えておけばクレームにはならないで済む。

こうしたことも、コールすることで可能となるので、お客さまとのコミュニケーションを深めるためにも、必ず実行していただきたい。




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定期点検を増やすー9:定期点検納車時の対応

2010年10月15日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、定期点検を増やすー9:定期点検納車時の対応、です。

依頼事項も含め定期点検整備が完了したら、納車をすることになる。この時「大変お待たせいたしました。定期点検整備が完了しました。ありがとうございました」と言って、納品請求書を渡し、料金をいただくだけでは、納車にならない。

納車とは、お客さまに納得していただくために行う。そのためには、下記項目の順番に行う。

 1.分解整備記録簿を使って整備説明を行う
 2.整備保証の説明を行う
 3.点検ステッカーの説明を行う
 4.次回車検時の予約をいただく
 5.現車確認を行う
以上を行っていただきたい。

納品請求書は、料金項目しか記載されていない。点検した範囲や各点検部位の状態は、記録簿にしか記載されない。だから、記録簿を使って、点検部位ごとに確認の意味も含めて整備説明を行うことだ。

次に、記録簿を裏返しして「整備保証」の説明を行う。整備保証は、保証があることの説明ではなく、整備保証とは何か、適用の条件が何かをはっきりと伝え、納得いただくこと。

ここを省略すると、後々ややこしいことになる場合もある。したがって、必ず「よろしいですか」と確認を怠らないこと。ここまで説明した後に、点検ステッカーを見せながら新しくなることを説明し確認いただく。

次回点検(車検)の時期をお伝えし、車検予約の確約を取り付ける。
「山本様、次回点検は車検となります。今ご予約いただきますと○○をプレゼントさせていただきます。この予約は仮予約で、キャンセルいただいても結構です。プレゼントの○○を返してくださいとは、言いませんので仮予約お願いいただけませんか」と、「仮」を強調して車検予約を取る付けるとよい。

一通りの説明が済んだから、整備料金について納品請求書を説明し、料金を受け取る。
整備保証や点検ステッカーの説明の前に「整備料金」を受け取ってしまうと、お客さまは帰ることに気が行ってしまい、フロントの説明や促進をかわされていまうので、必ず料金受け取り前に行うとよい。

最後の現車確認だ。
「では、おクルマにご案内いたします」と、お客さまをクルマまで誘導し、現車で点検整備の確認をしていただく。エンジンルーム内、外観、タイヤ空気圧など、目で確認いただける範囲を中心に、説明を加えながら触ったりしていただくこと。

現車確認の際は、綺麗なウエス(できたら白がいい)を持っていき、エンジンルーム内を軽く拭くしぐさなどを見せると、丁寧さの演出になる。

現車確認が終わったら、点検ステッカーを貼り換え、お客さまを運転席に誘導する。そして「本日はありがとうございました。安全運転でお気をつけてお帰りください」と言って、元気に送り出す。

来週月曜に続く。


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定期点検を増やすー8:定期点検入庫時の対応

2010年10月14日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、定期点検を増やすー8:定期点検入庫時の対応、です。

入庫の約束をいただいたならば、フロントはお客さまの整備履歴をチェックしておくことだ。

何をチェックするかと言えば「後日整備」の有無と、「車検後の入庫回数と整備内容」である。これらが、入庫時に行う「問診」と「整備提案」の材料になるからだ。

必要に応じて資料をプリントしておく。同時にご提案に必要なリーフレットなども予め用意し、クリアーファイルなどに保管しておき、来店時の対応準備を整えておくこと。

来店頂いたならば、必ず「問診」を実施いただきたい。
問診は、お客さまの要望事項やお客さまが気づかない不具合などを発見することは勿論、フロントから整備提案するための材料を、把握することもできる。

「定期点検ですね。すぐに終わりますので、こちらでお待ちください」といって、待合コーナーに直ぐに誘導するのではなく、「定期点検ですね。ありがとうございます」
「では、少しおクルマの状態について、お聞かせください。10分ほどですがお時間よろしいですか」と、時間の余裕を確認して、進めること。

問診は「どこか気になることや不具合などはございませんか」という程度ではダメ。季節特有のクルマの状態や、最近多く発生ている不具合などについて確認する。

「山本様、これから冬に向かってバッテリーの消耗が激しくなりますが、最近エンジンをかける際に、セルモーターの回りに勢いがなくなったとか、夜間走行時にヘッドライトが暗く感じるようなことはございませんか」といった具合に、問診を進める。

問診が一段落したら「後日整備」に話を移す。
「山本様、車検時にご提案させていただきました後日整備ですが、こちらをご覧ください(納品請求書控えなど)、これが山本様が車検時に選択いただきました後日整備です。車検から1年が過ぎていますので、摩耗の限界に近いと思いますが、今回いかがさせていただきましょう」と、後日整備の実施を促してほしい。

一通り、問診などが済んだら、お客さまを待合コーナーに誘導し、茶菓子で接待する。新聞や雑誌などをお客さまに「よろしかったらお読みください」とサービスすると、お持て成しの接客ができる。

分解点検が済んだ時点で、車検と同じように「立会い」いただくように心がけること。点検部位の状態と、後日整備箇所の摩耗度も確認いただけるので、整備料金などに対しても納得性が高くなる。

私は、基本的に「立会い」は、車検時だけのものではなく、すべての点検、整備に必要と考えているし、指導もしている。整備商品は、目や臭いなどで確認いただくことができない。だから、車両の状態を直接本人の目で確認いただくことが、料金に対する納得性と信頼感を高めることになるのだ。

以上のように、入庫時には「問診」と「立会い」を必ず実施していただきたい。このことが、次回の定期点検の入庫に良い効果を発揮することになる。

明日に続く。


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定期点検を増やすー7:定期点検の入庫促進(4)

2010年10月13日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、定期点検を増やすー7:定期点検の入庫促進(4)、です。

TELコールをすると「調子がいいから、調子が悪くなったらお世話になるよ」と体よく断られる。断りの8割がたこの言葉である。

「ハイ、かしこまりました。では、何かございましたらよろしくお願いいたします。失礼いたします。」と、コール担当者は受話器を置き、なぜかホッとした表情を見せる。

これでは、入庫促進コールではなく「調子伺いコール」だ。
断られてからが本当のセールスと言われるように、断りをどう切り返して入庫約束を取り付けるかが、目標達成を可能にする。

そこで、先ず私たちが「定期点検」の必要性を、十二分に理解しておくことが必要だ。はい、そうですか、などと断りを素直に受け入れているのは、必要性が理解できていない証である。

定期点検は、「現在の状態確認」をし、そのことを通して、「将来の故障発生を予測」し、適切な整備や提案を行うためにある。
つまり、現時点での安全走行が可能か、故障の予見はないかを探り、調子の良さを持続させるために行うのだ。

だから、「調子がいいからノーサンキュー」と言われたら、「○○さま、その調子の良さを持続させたくはありませんか?定期点検はそのために定められているんですよ」と、間髪入れずに切り返すこと。

続けて、「点検時間はわずか30分、料金はポケットマネーで済みますので、必ず実施されることをお勧めいたします」と、クロージングをかけることだ。
車歴などを見ながら、走行距離や使用年数などを絡めてお勧めできるようにしておくことだ。

この他にも、よく使われる「断り言葉」がある。例えば、時間がない、高い、必要ないなどだ。こうした断り文句に対して、あらかじめ切り返しの標準話法を作っておけば、受注率が上がる。

また、電話コールする担当者の意識も変わるはずだ。従来は、断られることを前提にしているので、断られることに「安心」をしてしまって、切り返して受注するという意識が全くない中でのコールだった。

だから「調子伺いコール」で終わっていたのだ。

これを、切り返しの標準話法を目の前においてコールすることで、「受注する」意識が高まり、ある程度食い下がったセールスコールをするようになり、受注台数も増える。

ただし、TELコールには、ご機嫌伺いの目的もあるので、クルマの調子、家族の健康・変化などを会話しながら進めるようにすること。この時に、お客さまの趣味や特技などが会話に入っていると、より和んだご機嫌伺いができて、親密度が増し心の距離が短くなる。

何のためにTELコールするのか目的を明確にし、そのための準備を怠らないことが目標達成には不可欠なことである。

明日に続く。


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定期点検を増やすー6:定期点検の入庫促進(3)

2010年10月12日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、定期点検を増やすー6:定期点検の入庫促進(3)、です。

入庫促進の最後は「TELコール」だ。
TELコールは、DMと一対のアクションとして、必ず行うこと。でないと、DMの効果は半減する。

TELコールは、DMを投函する前と、後のタイミングがある。余裕がそれなりにあれば、前と後の二回行うのが最善である。例えば、コールセンター的な態勢が持てれば、二回行った方がいい。

そうでない限り前または後に行うことになる。入庫促進を直接行えるということであれば、私は「後」を選ぶ。「前」は、どうしてもDMを送る案内で終わる内容になってしまうからだ。

○○さまのお宅ですか。来月が健康診断の愛車の定期点検の実施月です。ご案内のダイレクトメールをお送りいたしますので、届きましたら必ずお読みください、といった内容になりがちだからだ。

後であれば、点検DMをご覧いただけましたか?愛車の健康診断ですので、必ずお受けください。
今回の内容ですが、ご覧のとおり○○さまの総経距離や整備履歴から必要な点検内容を選択した、○○さま用のメニューですので、よろしくお願いいたします。
ご入庫日は、何時頃がよろしいですか?

と言った、促進話法が使えるのが「後」なのだ。どちらにしても、基本的にお客様本人に直接コールができるまで行うこと。とはいっても、きりがないので3回までなどと回数を決めておくことも必要だ。

このTELコールは、担当者を決めていきなり実行するよりも、皆で話法を考え、その話法が適切かどうかを見極めるために、ロープレを行うことをお勧めする。

ロープレは5回は行ってほしい。それは、話法をこなれたものにするためと、担当者が慣れるためである。メカニックが3人規模のある整備工場で、DM投函後に新人メカニックがTELコールをするようになったら、それまでの3倍、今年は4倍も台数が増えている。

やればやっただけのことはあるのだ。
それを、DM出しても入庫がない。それは、お客が定期点検に関心がないからだ、と入庫率が悪い原因を外に向けていたのでは、改善はできない。

自分たちのやり方、方法が悪い、だから今までの入庫促進活動を見直し、レベルを上げることが必要である。

やればできる。やらねば何結果が出ない。

明日に続く。


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定期点検を増やすー5:定期点検の入庫促進(2)

2010年10月08日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、定期点検を増やすー5:定期点検の入庫促進(2)、です。

入庫促進の二番目が点検DMの作成と郵送だ。

リストに基づいて、点検DMの宛名書きと「提案整備項目」を作成する。この時に、後日整備の未実施も含めて提案整備を作り上げることだ。でないと、何のために後日整備を提案しかた意味不明になってしまう。

これを顧客ごとに作ることになるので、結構根気がいる作業だ。そこで、助け舟ではないが、リスト全数に対して行うのではなく、顧客のランクに応じて作ることを検討して欲しい。

全数作れればそれに越したことはないが、数などの問題で困難であるならば、上位顧客などに絞って提案DMを作ることも一考である。提案内容は、走行距離数、使用年数、整備履歴、運転特性などから整備箇所を推定し、整備項目を決める。

例えば、走行距離が10万キロ超えているようであれば「タイミングベルト交換」「ブーツ関係の重点点検・または交換」などと整備項目を決めていく。整備金額のことも気になるが、個別管理をしていることをアピールするためにも実行して欲しい。

それが、他社との差別化であり、料金競争に打ち勝つ秘訣でもあるのだ。他社と同じようにただ単に期日が来ました、といったDMであればどこで点検を受けても同じと思われてしまうから、金額が安い整備工場に流れてしまうのだ。

これは、定期点検だけのことではなく、車検でも同じことが言える。今回の定期点検の入庫促進とは、取りも直さず「顧客管理」を見直すことでもあるのだ。

したがって、こうした視点を持って入庫促進活動の内容の組み立てをしてほしい。

さて、DMが出来上がったらアタックチャートに、DM作成の印を付けること。これを忘れるとDMができていないということになるので、DMが完成したその時点で記入するとよい。

出来上がったDMは、期日到来の1カ月前にポストに投函する。できれば、1か月分全てのDMを投函するのではなく、1週目に到来するDM、二週目に到来するDM、と4週か5週にDMを分けて投函するとよい。

これはDM後の「TELコール」の関係で、わざわざ行うことである。これも新しいやり方で、手間がかかるが、入庫率をあげるために必要なことである。

次週12日に続く。


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定期点検を増やすー4:定期点検の入庫促進(1)

2010年10月07日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、定期点検を増やすー4:定期点検の入庫促進(1)、です。

料金も決まり、メニューも出来たらいよいよ入庫促進活動だ。

おっと、その前に「点検DM」も見直しが必要だ。従来のような「期日お知らせDM」ではなく、個別提案ができるDMに変えることを提案する。

定期点検は、囲い込み商品であると言ったが、囲い込みをするには「個別管理」が不可欠だ。その個別管理が提案型のDMになって実現するのだ。これなくして、囲い込みはできない。

到来時期を伝えることも大切だが、それ以上に重要なのが「個別提案」ができるDMだ。今回の定期点検では、○○さまの走行距離や過去の整備履歴から、△△の増し締めと□□の交換が必要です、といった内容のDMに是非したい。

DMが出来上がったら、入庫促進活動である。入庫促進活動は、
 1.リストアップ
 2.DM郵送
 3.TELコール
の作業がある。

先ず、リストアップは、点検到来付の1.5か月前位にコンピュータから打ち出しをする。作成されたリストを、工場長やフロントなどの主要メンバーが集まって、メンテナンスをする。

メンテナンスとは、顧客情報、車両情報に変更はないかの確認をすることと、整備履歴をみて後日整備の未実施がないかを確認することだ。後日整備の未実施があれば、それが個別提案に一つになる。

メンテナンスのもう一つは、消込をすること。消込とは、遠方でDMを出してもほぼ100%入庫の見込みがない顧客や、顧客の親戚縁者が整備関係に勤めていて、絶対に自社に入庫しない顧客と、緊急的に自社に入庫になってしかも商圏外の顧客を赤線等で印をつけることだ。

メンテナンスが終わったら、入庫促進活動が「見える化」するために、模造紙大の大きな用紙を使って「アタックチャート」を作成し、壁に貼り付けること。

決められた促進活動が実行できているか、遅れていないかを全社で確認し合うことだ。この態勢作りが入庫台数を決めるといっても過言ではない。入庫促進は、漏れなく最後までやり切る態勢作りで決まる。

明日に続く。


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定期点検を増やすー3:定期点検のメニューと料金

2010年10月06日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、定期点検を増やすー3:定期点検のメニューと料金、です。

さて、定期点検の必要性やメリットが分かれば、後は入庫のための活動をすることになる。

そこで、先ず料金を考えたい。
多くの整備工場では工数に合わせて料金を設定していると思う。そうすると、車検の基本料金とさほど変わらない金額か、下手をすると点検の方が高くなってしまう。

これでは、売れるものも売れない。リビングくらしHOW研究所が9月25日に公表した「20・30代女性に聞いた自動車点検整備アンケート」によると、定期点検を実施しない理由の第一位が「高いから」で69.8%もあったと伝えている。実に3人に2人が高いと回答しているのだ。

高いというのは、多分定期点検という価値と比べてのことだろう。技術を提供するメカニックからすれば、各部位を診て良否を判定する技能代だから当然と考えているが、お客さまはそうは見てくれていないのだ。

所得が目減りしている時代にあって、車検基本料金と同じレベルで、入庫促進しても、必要性は認めてくれても、実入庫には至らないのが現状だ。

であれば、思い切った料金を設定したらどうだろうか。工数からではなく、実作業時間から料金を設定したら、もっと売れる料金になるのではないだろうか。

1年点検の実際の点検時間(あくまでも点検だけの時間)は、精々20分でだろう。かかっても30分。だとしたら、レバレート8,000円であれば点検料金は約2,667円である。30分作業としても4,000円だ。

変な話、中取って3,200円程度だったら、お客さまにもっと進めやすくなる。
技術を安売りしろと言っているのではない。実態に即した料金にすることで、利益は確保できるし、入庫台数が増えれば、他の付加価値を販売するチャンスも増える。

だから、杓子定規に構えるのはなく、ユーザー志向の料金にして、台数を増やす回転率重視が経営的にはメリットが大きいと言える。エアーエレメントやプラグだけを販売することは難しいが、点検であれば販売の可能性は増す。

さぁー、フロントに掲げている料金表をじっくり見て、検討して欲しい。踏ん切りがつかないのであれば、お客さまに聞いてみるのも一つの方法だ。どんな答えが返ってくるか??

価格をリーズナブルにした分、メニューで付加価値を上げる工夫をするとよい。オイル交換付点検、長距離ドライブ定期点検、省エネ定期点検など、ニーズ商品や季節商品などをセットにして、メニュー化するのだ。

あるいは、点検項目数で松竹梅の値段設定してもよい。選べるメニューがあるから、お勧めもできるし、お客さまも選択ができる。社内で会議を開いて社員から意見を出してもらい、メニューを設けていただきたい。

明日に続く。


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定期点検を増やすー2:定期点検の3つの効果

2010年10月05日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、定期点検を増やすー2:定期点検三つの効果、です。

定期点検は宝の山だ。

これは、昨日のTIO21ブログで示した利益貢献度が高いからだけではない。定期点検は、その他にもメリットがある。

メリットは、大きく数えて3つある。
一つは、利益貢献度、二つ目が接触頻度向上、そして三つ目が囲い込み度向上だ。

利益貢献度は、定期点検の売上がアップするだけではない。車検の入庫率を高め、保険の付保率を高め、自社代替え率を高める。つまり、トータルカーライフサービスの中心的な存在となり、バリューチェーンを実現させる効果がある。

だから、最近新車ディーラーの営業マンは、車検獲得よりも定期点検の獲得に力を入れるべく営業活動を強化している。定期点検に入庫いただければ、本来のノルマである新車販売目標に近づくことができるからだ。

二つ目の接触頻度向上は、結果的にお客さまとの心の距離を近づけることになり、頼られる工場、便利で重宝する工場としの地位を確保することができ、敷居を下げることになり利用頻度が高まることになる。

三つ目は、囲い込み度が高まることだ。メンテナンスパックという囲い込み商品があるが、それに匹敵する商品が定期点検なのだ。定期点検に入庫いただければ、親しみ度が増し、オイル交換やパンク修理、そして車検などにも入庫いただけるようになる。

定期点検に入庫いただけることは、車検の入庫予約をいただいたこととイコールの意味を持つのだ。これこそが、囲い込みというモノではないだろうか。

つまり、定期点検に入庫いただければ、他の取引も比較的スムースに進めることができるようになり、結果的に囲い込むことになるのだ。

明日に続く。


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