自動車整備業&車両販売業のCS経営をコンサルタントする TIO21ブログ

自動車整備業、車両販売業のCS経営のためのコンサルティング、現場改善指導、制度設計、社員教育、各種セミナー・講演

スキャンツールを使いこなす-5.スキャンツールは全メカニックが持つべき

2012年01月27日 | 生産・作業全般


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、スキャンツールを使いこなすー5.スキャンツールは全メカニックが持つべき、です。

スキャンツールの普及率は、大よそディーラーを含めて、62~3%ではないかと推測する。
ディーラーではほぼ100%に近い普及率に対して、モータース店では52%前後となっている。

数年先には、ハイテクカーの保有率が100%になろうとしている時代にあっては、モータース店
の普及率は、遅いのではないかと心配する。

と言うのも、スキャンツールを買えば、その日から誰でもスイスイと使える代物では
ないからだ。データの読み方、データから故障探求の進め方など、マスターしなければ
ならないことが山ほどある。

FAINESの使い方もそれなりに覚えていくことも必要になる。
繰り返すようだが、購入即使えるものではないのがスキャンツールなのだ。

したがって、ある程度慣らし運転が必要だし、色々なケースで使っていくことで
満足のいく使い方ができるのである。

そこで、考えていかなければならないのは、スキャンツールを「共用ツール」としてではなく、
個人ツールとすることだ。

一台数万円から数十万円になるし、新型車が出てくるとそれに合わせて、データやソフトの
更新料もかかり、かなり負担になることも確かだ。

しかし、今やスキャンツール無くして整備なし、の時代にあって共用工具の時代では
ないのではないだろうか。

広島にある小山自動車さんは、20数台のスキャンツールを保有しているという。
ここは、認証工場で5名程度の社員数だと聞く。

社長曰く、スキャンツール無くしてお客さまの期待に応えることは
出来ないという。

つまり、スキャンツールはメカニック必携の個人ツールと言える。
メカニックが、普段使いのツールとして使いこなしていけば、
必然的に整備単価や入庫回数も増えるはずである。

整備技術力が、差別化の武器に本当になったことを、整備経営者は自覚しなければ
ならない。


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スキャンツールを使いこなす-4.スキャンツールを整備以外で使う

2012年01月26日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、スキャンツールを使いこなすー4.スキャンツールを整備以外で使う、です。

スキャンツールは整備作業の専用ツールと思っていないだろうか?
OBD-Ⅱを搭載した車両全てに対して、スキャンツールは必需品だ。

ということは、何も整備作業専用ツールとは限らない。
例えば、下取りや買取の際に、故障コードの有無をスキャンツールで確認して、
有無や故障コードの内容によって、下取りおよび買取金額に反映させることは、いかがだろうか。

約40%の割合で故障コードが発見されているほど、何らかの不具合車がある。
これを見過ごして販売した結果、納車後に不具合が発生したら、瑕疵責任で保障整備を行わなければ
ならないことになる。

オイル交換などの軽微なことで済めば、笑い話で終わることもできるが、
何らかのパーツの交換や調整が必要ということになれば、売り手・買い手ともに悲劇である。

そうならないためにも、下取り・買取の際は、必ずECU情報の確認が必要なのだ。

また、販売にしても、故障コードに対して完全にメンテナンスして、「ECU完全対応車・保証車」と表示
することで、他社との差別化にもなる。

あるいは、オークションの出品表に「ECU完全対応車」とコメントしておくことで、高額落札も
期待できる。

このように、クルマの売買に、スキャンツールを使うことで、いらぬクレームを押させることになるし、
メンテナンス費用も抑えられる。

さらに、納車時にECUデータをスキャンし、データ保管して、その後定期点検の案内に「ECU点検」
をアピールすれば入庫にきっかけにもなる。

あるいは、定期的にデータを蓄積し、納車時との変化を読み取れば、予防整備の提案もできる。
そのためには、スキャンしたデータを告知していくことだ。見える化していくことで、安心の提供にもなるし、
安全の提案も可能となる。

いかがだろうか。
中販部門を持っている会社は、クルマの売買に、真剣にスキャンツールの活用を検討してほしい。


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スキャンツールを使いこなす-3.スキャンツールは故障診断器以外の使い方を

2012年01月25日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、スキャンツールを使いこなすー3.スキャンツールは故障診断器以外の使い方を、です。

スキャンツールは、ご承知の通り下記の5つの機能を有している。
・ダイアスコード(故障コード)の読取・消去機能
・フリーズフレームデータ読取機能
・データモニタ機能
・アクティブテスト機能
・作業サポート機能

スキャンツールは、故障診断器としての使われ方が一般的である。
しかし、視点を変えるともっと使い方が広がる。

例えば、不具合発見器としての使い方である。
知覚できない不具合を、スキャンツールを使って、故障コードを読み取ってお客さまに知らせるのだ。

あるいは、データモニタ機能を使って、車両の制御に関するストリームデータ情報を読み取り、
それを時系列化して、将来の不具合発生を予測し、予防整備を提案するのだ。

私は、整備現場において、これからの本命は不具合発見器であり予防整備提案器としての
使い方ではないかと推測している。

ナゼかと言うと、お客自身が故障データを読み取ることもできるからだ。
そうしたフリーソフトやカプラなどの機材等が出回ってきている。

ネットに乗っていた情報で確証はないが、ある整備工場にお客がクルマを持ち込み、修理の依頼に来たそうだ。
その時に、客が自分で故障を見つけたので、その分を安くしてくれと注文を付けたそうだ。

不具合等の異常があると、モニターランプが点灯し、知らせてくれる。
その時、客は自分でOBD-ⅡのECU情報を読み取り、どこに不具合があるかを自分で
確認した後に、整備工場に修理依頼をする日が、目の前に来ている。

どの程度の客がそこまでできるかはともかくとして、コンピュータ化が不具合を複雑にする
一方で、誰にでも読み取ることができるようにもなるのだ。

このままの整備業界では、地盤沈下は避けられない。
そうならないためにも、スキャンツールだけではなく、関連する最新のバッテリーテスター、
ファイブガステスターなどを使って、より高度な診断であり、不具合発見などを行っていく必要があるのだ。


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スキャンツールを使いこなす-2.スキャンツールは使ってこそ価値がある

2012年01月24日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、スキャンツールを使いこなすー2.スキャンツールは使ってこそ価値がある、です。

スキャンツールの整備業界への普及率は、札幌整備振興会のデータによると、
多機能タイプが39.4%、コードリーダーが11.9%、両方保有が12.2%で、
合計63.5%となっている。

専業工場では、52.2%、ディーラーが94.9%となり、ディーラーの普及が目に付く。
因みに、有償化は46.1%で半分に満たない。

整備現場で使うには、先ず保有することだが、保有工場がどの程度利用しているかが
問題である。

知覚できな電子的な不具合がある場合には、たぶんスキャンツールで計測等を
行わずに、依頼事項だけに対応して納車してしまうだろう。

5台に2台が故障コードが記録されている現実を直視すれば、スキャンツールで、
入庫車両の全てに対して、計測するべきである。

ところが、整備現場では「経験のない不具合」や「不具合の原因が掴めない」場合に、
スキャンツールを持ち出してきて測定する。

これでは、正しい使い方が出来ないばかりか、故障コード等を読み取ってもトラブルシューティング
ができない。

全車両に使うのが難しいのであれば、車検や定期点検などの法定点検時に計測すれば
いいし、比較的安価なコードリーダーを複数台数用意して、計測する台数を増やすことを
考えることだ。

前述の有償化率が半分も満たないのは、普段使いが出来ていないことも、
大きな原因があるように思う。

せっかく購入したスキャンツールなのだから、毎日使って稼働率をあげることで、
データの更新料の負担も納得がいくのではないかと思う。

金の延べ棒を購入したのではないのだから、どうしたら稼働率が上がるかを、
社内で話し合い使う場面を増やすことだ。


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スキャンツールを使いこなす-1.スキャンツールはHV・EV専用ではない

2012年01月23日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、スキャンツールを使いこなすー1.スキャンツールはHV・EV専用ではない、です。

ハイブリッドカーの代名詞になった「プリウス」の販売台数の増加に伴って、
整備業界では、スキャンツールの講習会がにわかに脚光を浴びている。

また、i-MiEVやリーフの台数の伸びも、それに拍車をかけている。
今年には、トヨタから今月末にPHVの発売が予定されているし、三菱からも10月ごろには
PHVの発売が計画されているなど、スキャンツールの必要性が高まっている。

振興会、損保、機械工具メーカーなどが開催するスキャンツール講習会は、どの会場も
盛況のようである。

HV、PHV、EVなどの次世代カーの専用機的な感じがするスキャンツールだが、
もっと必要なクルマが存在する。

それは、「OBD-Ⅱ」搭載車である。
OBD-Ⅱの搭載車は、08年10月以降販売する国産新型車および10年9月以降に
販売される全ての新車に義務付けされている。

既に、OBD-Ⅱを搭載したクルマが車検を迎え、ディーラーや整備工場に
入庫してきているのだ。

ロータス九州が08年10月から10年9月までの間でスキャンした10万台のクルマ中、
故障コードの記録があった割合は40.2%の4.1万台あったと集計している。5台中2台が、
何らかの故障コードがあったクルマなのだ。

故障コード内訳として、SRSエアバッグ故障コードがあったのが3.2%の
約1,300台、ABS故障コードは14.2%の5,773台もあったそうだ。

しかし、整備現場では従来と同じ点検項目を点検し、保安基準の合否の判定
しか行われていない。

OBD-Ⅱ搭載車の保有割合は、乗用車では約20.7%(登録車13.8%、軽6.9%)
となっている。

本格的な導入が始まったとされる05年からの保有割合は、なんと50%近くになる。
HVやEVなどの次世代カーの保有割合は、数パーセントにしかすぎない。
※上記の割合は、ティオが推計した値。

OBD-Ⅱ搭載車は、コンピューター制御車で「ハイテクカー」と呼ばれている。
こうしたクルマの普及は加速度的で、デンソーの予測では18年までには100%
になるとしている。

ハイテクカーは、多少の不具合でもコンピュータが自動で補正をしてしまい、
不具合を知覚できにくくなっている。

だからこそ、スキャンツールを用いて、不具合の有無を確認し、見える化を
し、安全と安心そしてエコを提供していかなればならないのだ。

整備工場や中販店の経営者は、まずこの点の認識を新たにして、スキャンツールの
必要性や使い方を考えないとならない。


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車検を短時間で行う工夫-4.歩行距離を縮める

2011年11月25日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、車検を短時間で行う工夫ー4.歩行距離を縮める、です。

車検整備では、ホイールキャップの取り外し、タイヤの取り外し、キャリパーの
分解・組み付け、ブレーキドラムの分解・組み付け、エンジン内部各部の点検、
室内各部の点検、灯火類の点検など、クルマの周りを何度も回ることになる。

この回る回数を少なくすることが、短時間車検にとってはとても大事なことだ。
よく見かける作業は、ホイールキャップの取り外しで1周、タイヤ取り外しで1周、
ブレーキ関係の分解で1周、以上の取り付けまたは組み付けで2~3周。

これだけの作業で実に5~6周もしている。これに、リフトのアーム等のセッティング
を入れるともう1周加わる。

これを、2周で済ますように作業の手順を考えることだ。
例えば、リフトのアームのセッティング時に、一緒にホイールキャップの取り外し
を行えば、これで1周減らすことができる。

また、タイヤを取り外し・組み付け・溝の測定・空気圧調整、それにブレーキの
分解点検・組み付けを同時に行えば、これだけで2~3周減らすことができる。

昔は、一つの工具を手にしたら全ての作業を同時に行えと、教えられてきたと思う。
例えば、インパクトレンチを手にしたら、4輪のクリップナットを取り外して、タイヤを
取り外すことが合理的な作業と言われてきた。

これも一理あるが、これは流れ作業方式(ライン生産方式)の考え方である。
最近は、一人で多くの部品の組み付けをする「1人屋台生産方式」とよばれるセル生産方式が
主流になってきている。

これに見らなうわけではないが、工具を軸にするのではなく、場所を軸にして、その場所に
ある作業をすべて行う方式が、歩行距離を少なくする上で、とても合理的である。

そのためには、作業工程の見直しは当然として、本シリーズの「1」で述べた、
工場レイアウトの見直しも一緒に、改善に加えていただきたい。

点検と整備の分離、作業と検査の分離など指定整備として、法令順守に基づいた
作業の流れを見直していただき、歩行距離をいかに縮めるかを吟味していただきたい。

価格競争が厳しくなる中で、作業時間を縮めることはコストダウンに直結し、
そのことで価格競争を乗り越えることができる。

また、営業力を強化するためには、作業時間を短縮し、空いた時間でアフターコールや、
入庫促進活動を、メカニックにも一部を担当させることも必要になってきている。

今や作業時間の短縮は、現場の問題にだけにとどまらない、整備工場にとっては
生死を分けた大きな課題と言ってもいい。

その意味でも、短時間車検に挑戦していただきた。


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車検を短時間で行う工夫-3.キャディーを連れまわす

2011年11月24日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、車検を短時間で行う工夫ー3.キャディーを連れまわす、です。

必要最小限の工具を、今までのキャディーに搭載するのは、
キェディーが大きすぎてマッチしない。

そこで、今回はバッテリーテスターのキャディーを使うことにした。
大きさも丁度いいし、キャスターも着いているので移動も楽に行える。

で、写真のように工具を置いて使うことにした。
使うというのは、「連れまわす」という意味である。

ここのメカニックは、キャディーを一か所に置いたまま、作業を進めてきた。
このことは、作業が変わる都度、工具の取り置き歩行をすことになる。これがムダなのだ。

そうした作業のやり方ではなく、キャディーを常に体の近くに置いて作業をする
やり方に変えたのだ。

手を伸ばせば必要な工具等を手にすることができる、戻すことが
出来るようにすることで、取り置きのための歩行を減らすことが可能だ。

連れまわすためには、なるべく小さなキャディーが望ましい。
小さいと作業の邪魔にならないし、リフトとリフトの狭い通路でも移動ができる。
今回は、バッテリーテスター用のキャディーを使うことができたが、何でもいい。

ある別な工場で指導したときは、バッテリーをストックのためのスタンドを
流用したことがあった。

繰り返すが、移動に便利、小さい、2~3段の棚がある。
こうした要件を満たすスタンドあるいはキャディーであれば、何でも構わない。

写真のキャディーを使って作業をしてもらったが、最初は慣れないので、
移動などがぎこちなかったが、楽に作業が出来ると、好評であった。

連れまわす時のキャディーの位置を確認しておくが、右利きの者であれば、
体の右側にキャディーが来るようにすると、工具を取る・戻す動作が合理的に行える。
これは、覚えておいてほしい。

さて、このキャディーに工具以外に「ゴミ箱」を用意させることにした。
部品の殻箱・ビニールの袋などのゴミを入れておくために用意させた。
これも歩行距離を少なくする工夫になる。

時間短縮は、5分や10分を一気に縮めることはできない。
1秒とか5秒を縮めて、これを積み上げることでトータル作業時間を短縮するのだ。

だから、そんなことなどと馬鹿にしないで、1秒でも縮めることができるのであれば、
それは実施する価値があることなのだ。


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車検を短時間で行う工夫-2.工具を最小限にする

2011年11月22日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、車検を短時間で行う工夫ー2.工具を最小限にする、です。

メカニックは工具を沢山持ちたがる。
このこと自体は、悪いことではない。

必要に迫らてて、一つ足し、二つ足しした結果が、沢山の工具を持つことなったのは、
作業を少しでも早く、楽に行おうとした工夫の結果だからだ。

ただし、中にはめったに使わないものもある。
むしろその手の工具の方が多いはずだ。

であれば、工具を毎日使うモノ、時々に使うモノ、たまに使うモノ、めったに使わないモノ、に
分類し、工具を収納するようにして、「探す」「見つける」「戻す」ムダを減らすことだ。

整備作業のムダには、上記以外に「歩くムダ」がある。
こうしたムダを減らすことが、短時間車検実現の近道なのだ。

この工場で、車検整備に必要な工具の種類が、どれだけなのかの実験をした。
メカニックに車検整備の「2年点検」に必要な工具をピックアップしてもらって、作業をしてもらった。

結果は、ピックアップした工具のうち、約半分が使われない工具であった。
そこで、同じことを行い使った工具を段ボールに入れていった。

結果は上の写真のように、
・インパクトレンチ
・ドライバー3種類
・メガネレンチ
・プライヤーレンチ
・ハンマー
・点検ハンマー
・ボックスコマ2種類
・デップスゲージ
・直尺
全部で12種類の工具・計測ツールであった。
この他にバッテリーテスターを使って、バッテリーの良否判定を行った。

この作業に使ったクルマは「ススキワゴンR」である。
因みに、エアーゲージは、空気圧調整工具で、整備時に使う工具としたので
上記の工具には入れなかった。

たったこれだけで2年点検ができるのだ。
メカニックに感想を聞いたら、もっと使ってると思ったので、少ないのに
驚いたと言うことであった。

メカニックのキャディーに搭載されている工具・計測具は、全て必要なモノだと思う。
だが、その全てが毎日使うほどの頻度があるものではない。

したがって、私は作業別の工具をセットにして、会社支給工具とすべきと考えている。
車検工具、オイル交換工具、洗車用具などと作業の目的別工具をセットにするのだ。


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車検を短時間で行う工夫-1.作業環境を整える

2011年11月21日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、車検を短時間で行う工夫ー1.作業環境を整える、です。

ある中規模の整備工場から短時間車検整備を見直したい、という依頼を受けて
工場にお邪魔した。ひとしきり責任者の方にお話を聞いた上で、工場を見させてもらった。

ある期間車検チェーン店のFC店であったということで、それなりの作業環境や作業手順が
出来ているのかと思いつつ、工場内に入っていった。

比較的整理整頓は出来ているが、点数にして70点程度と見た。
この工場は、乗用車系の車検は3名のメカニックが担当している。

その3名のメカニックのキャディーを覗いたところ、デップスゲージを持っていない。
さらに見てみると、点検ハンマー、トルクレンチを持っていない。
これらの工具及び計測器は必需品である。にもかかわらず持っていないのだ。

一人のメカニックに、タイヤの溝やブレーキパッド・シューの厚みはどうやって
測っているかを聞いたところ「今までの経験を踏まえて、手の感覚で測る」という。
私は思わず「エッーーー」と叫んでしまった。

1mmの誤差を判断するほど繊細な手の感覚を、持っているのだろうか?
実際に計ってみたら、かなりの差が出た。

ウエスも積んでいない。
オイルの量や汚れ具合を見るのにウエスを使わないかと聞いたら、軍手を使っているという。
この工場は、軍手は使い捨てで、捨てる前の汚れた軍手をウエス代わりに使っているという。
これって、変な意味で合理的だ。本来の姿ではない。

ハンドツールは、よく見かけるキャディーに数多く搭載されている。
車検中心で作業しているメカニックであれば、車検専用の工具を持つべきである。
その工具を専用キャディーに搭載し、キャディーを一緒に引き回しながら作業すべきである。

工場全体を見回したところ、車検パーツは工場内に置かれていたが、エンジンオイルは
工場の裏手にある「油脂庫」に置かれている。メカニックは、オイル交換の場合、油脂庫まで
約30m(片道)歩いてオイルジョッキに入れて持ってくる。雨の日は濡れることもある。

車検パーツを工場内においているのであれば、液油脂類も同様にすべきだ。
ほんのちょっとした工夫で、作業効率も上がるのに、だれも提案をしない。

クルマを駐車場から作業ストールに入れるには、駐車場前でクルマを回転させてバックで
リフトに乗り込む。リフトの設置を前から乗り込むように設置していれば、駐車場から
そのまま乗り込むことができるが、そこまで考えてリフトを設置していない。

このように、短時間車検を行うための「舞台作り」において、創意工夫が出来ていない。
短時間車検を行うための工場内のレイアウトや、各種機器などの配置を、見直す必要がある。

ポイントは、身近に、工程を少なくである。
そのために、何を、どこに、どのように、を考えて舞台を整えること。


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整備作業と5Sー5.周知徹底する

2011年09月30日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備作業と5Sー5.周知徹底する、です。

5Sの最後「躾」とは、不要物を放置しない、定位置を崩さない、丁寧に初期清掃する、
ルールを守る、こうしたことが指示や注意されなくても、自然とできるメカニックに育てること。

つまり、整理・整頓・清掃・清潔が計画通りに実行され習慣となること。
さらに「継続的に改善すること」などの意味がある。

習慣にするには、どうしたらいいのか?
そのヒントが、携帯電話の充電は、どんな横着もんでも忘れずに行う、にある。

つまり、習慣にするには「必要性を肌で理解する」ことである。
5Sの各段階が、自分自身の仕事において、いかに必要であり重要であるかを
肌で感じてもらうことが、習慣の特効薬なのだ。

ある整備工場の若手のメカニックのキャディーを見たら、ハンドツールが盛りだくさん
の状態であった。彼は、主に車検整備を担当している。

このメカニックに、車検に必要な工具だけをピックアップして、このキャディーに積んで
作業して欲しいと頼んで、整備してもらった。

1カ月後に、このメカニックに使用感を聞いたら「作業が楽になった」「作業が早くなった」
「もう元の状態には戻りたくない」と話してくれた。

で、これが整理の意味だと教え、必要な工具をただ置くだけではなく、分かりやすく、取り出しやすく
置くことが整頓であり、毎日終礼後に油などを拭き取って、状態を点検することが清掃であり、
この3Sを繰り返すことが清潔であり、この4Sを自ら進んで行うことが習慣(躾)だと、教えたら
よく分かりました、明日から実行しますといい、その通り実行している。

5Sはルールだからやれ、というのは簡単だが、飽きずに毎日、毎週、毎月、毎年実行するには、
命令だけでは、進んでいかない。

ルールはルールとして、ナゼルールが出来たのか、守ることによって、自分たちにどんなメリット
があるのかを周知徹底することだ。前述の例にあるように、実地で教えるのが習慣化への早道
になる。

躾という文字は、「身」を「美」と書く。
身とは、自分自身のことであり、自発的行動である。美とは、周りを整えるという意識のことである。
つまり、躾とは、自らが進んで良い作業環境を作ることで、三方よしの仕事ができることとなる。

5Sの流れでは、「躾」は4Sを維持させることとして、一番最後になるが、躾の意味で言えば、
最初に「躾」を理解させてから、残りの4Sをスタートさせてもいいのかもしれない。


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整備作業と5Sー4.あるべき状態を改善する

2011年09月29日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備作業と5Sー4.あるべき状態を改善する、です。

整理、整頓、清掃によって、あるべき姿の工場が整ったことになる。
私は、ここまでの段階を「改善の3S」と呼んでいる。

改善された工場の状態を維持し向上するのが残りの2S「清潔」と「躾」になる。
4番目の「清潔」とは、改善の3Sで出来上がったあるべき姿の舞台や作業手順に対して、
それを維持することと向上を進めること。

維持するには、清掃を手を抜くことなく、徹底して行うことだ。
そのためには、清掃のルールを作り、確実に実行することが求められる。

例えば、リフトの清掃=点検といっても、どこをどのように清掃するのか。点検個所はどこなのか。
清掃、点検の間隔はどうなのか。こうしたことをルール化し、纏めて冊子にしておくこと。

できれば、清掃状態をチェックできる「チェック表」があると、清掃=点検の意識化に繋がり、
清掃できた状態を維持することができる。

清潔には、向上の意味も含まれる。
出来上がった合理的な整備作業であっても、新しい道具や自動車の機構の出現、
あるいは法律の改正などによって、作業手順の改善の必要性が出てくる。

この場合、改善は単なる一部の手直しで終わらせるのではなく、全体を見直してより合理的な作業手順になるように
向上させること。

また、ある設備のある場所に、いつも同じようなチリやゴミが着く、油垂れがある、という場合その発生源に
対策することによって、清掃作業が減らせる。これも向上ということになる。

清潔には、安全管理の意味もある。
安全では、安全靴、防護メガネ、防塵マスクなどの保護具を着用して作業すること。

当然、必要な保護具を揃えることや、点検し機能が十分保たれているかを確認する
行動が清潔になる。


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整備作業と5Sー3.初期清掃で正常を保つ

2011年09月28日 | 生産・作業全般


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備作業と5Sー3.初期清掃で正常を保つ、です。

今回は5Sの「清掃」だ。
清掃と聞くと、掃き清めるとか汚れを拭き取る、などのイメージがある。
現に、清掃作業と言えば、必ず「箒」と「雑巾」がつきものだ。

確かに、ゴミや埃を掃いたり、拭いたりして、綺麗な状態にし、衛生的な作業環境を保つことや、
機器の正常な動作を確保したりすることが「清掃」の意味に含まれるが、5Sでは「点検」の意味合いの方が強い。

つまり、清掃は工場設備や道具類の見た目を綺麗にすることではない。
「清掃は点検なり」といわれるように、清掃によって工場設備や道具類の潜在的な不具合
(摩耗、詰り、ゆるみ、亀裂、油切れなど)を発見し、処理することに本当の狙いがある。

これを「初期清掃」という。
箒や雑巾を持って綺麗にしつつ、潜在的な不具合の有無をチェックし、適時処置をすることだ。

清掃する対象物によっては、通常の清掃道具以外のレンチや潤滑油などを持ち歩いて、適時点検を行い、
必要に応じて増し締めしたり給油したりすること。

整備作業における清掃は、不要作業と作業手順を見直ししたことが、正しく実際に行われているかを
確認することだ。

新人で、初めから合理的な作業を行い、変な癖がないのならいいのだが、ある程度経験したメカニックの
場合、従来の慣れ親しんだ作業手順などが体に染みついていて、新しいやり方へスムースに移行できない、
ケーズもある。

こうしたことが実際に起きていないのか、また、新しいやり方に不都合がないのかを確認することが
清掃になる。


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整備作業と5Sー2.道具と作業が結びつく

2011年09月27日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備作業と5Sー2.道具と作業が結びつく、です。

さて、工場内の不要物がなくなってスッキリしたところで、次に行うのが「合理的な配置」と「合理的な作業」である。
5Sでは「整頓」の段階になる。

合理的な配置とは、必要な道具等をあるべき場所に配置し表示することだ。この時に、道具等を優先して配置する
傾向が強いのが一般的だ。簡単な話し、空いているスペースに無造作に、道具等を入れ込む。

これは、美観を優先するというか、作業の合理性を無視するために起こる。
合理的と言っているのは、作業を優先することである。

例えば、車検整備作業に必要な工具やパーツは何かを吟味し、それらをどのストールに配置するのか。
または、近場に配置するのかを検討すること。この時に、道具によっては関連性があるものがある。

ガレージジャッキとリジットラックは、一体のもだ。また、ガレージジャッキはリフトが無いストールで
使われる頻度が高い。こうしたことを検討し、ガレージジャッキとリジットラックを一括りで捉えて、置き場を
吟味するといい。

また、バイス台でも同じことが言える。バイス台は、パーツを分解する・組立する・洗浄するなどの作業場所
である。ということは、こうした作業に必要な「エアー取り出し口」「電源」「照明」「ハンドツール」「ごみ箱」
などを一緒に配置することが、合理的な配置になる。

つまり、道具と作業が結びついた配置が「理想」なのだ。
ここを間違えると、作業時間を短くすることができなくなり、コストダウンにならなくなってしまう。

さらに、共用工具のリストの見直しも行ってほしい。
個人工具にすべきなのか、共用工具のままでいいのかを、最近の作業内容から判断すること。

例えば、トルクレンチだ。
最近は、タイヤ交換時やローテーション時に、クリップナットの締め具合をトルクレンチを使い頻度が
多くなっている。

であれば、共用工具ではなく個人工具にして、全入庫車のクリップナット締め付け点検を、トルクレンチを
使って行うことで、安全を提供することが他社にない差別化にもなる。

いずれにしても、必要な道具等を従来の意識で、配置をするのではなく、合理性に重きを置いて、
配置場所を決め、配置方法を決めることだ。理想は、新入社員が間違いなく、短時間に目的の
道具等を持ってこれる、収納できる状態を作ること。

以上で短時間作業をする「舞台」が整ったことになる。
そこで、見直しが必要なるのが「合理的な作業」だ。

昨日のTio21ブログで、不要な作業の洗い出しをすることを「整理」とした。
作業の「整頓」は、必要な作業の「手順」を合理的にすることである。

ある整備工場で車検作業を見ていた時のことだ。
ブレーキを分解し液漏れやパッド・シューの損耗状態の点検をし、組み付ける際に「エアーブロー」
「ブレーキ洗浄」「パッド・シューのペーパーかけ」をして、組み付けてていた。

エアーブローとペーパーかけの二つの作業を不要とし、ブレーキ洗浄だけにした。
このように、作業が二つ減ったことで、作業手順をどうしたら、もっとも合理的になるかを検討する
ことが「整頓」なのだ。

クルマの外周を2回を1回にする。リフトの上げ下げを2回を1回にする。
そのためには、作業手順をどのように組み替えるのか、工程を減らすのかを検討して欲しい。

ある整備工場で車検時に6回ほど外周を回っていた不要作業と手順を、見直したことで2回で済んだ例もある。
ゼヒ、この機会に手順の見直しを行い、作業時間を1秒でも減らすことだ。


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整備作業と5Sー1.効率作業の舞台作り

2011年09月26日 | 生産・作業全般

おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、整備作業と5Sー1.効率作業の舞台作り、です。

5Sと言えば「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾」と相場が決まっている。
この5Sを整備作業のために行うことを考えてみたい。

先ず5Sの目的を確認しておく。5Sの目的は「コストダウン」にある。
「綺麗にする」といった理解をしている方もあるが、それは、あくまでも結果として得られる
副産物に過ぎない。

整備作業を効率よく行うことで、コストダウンは可能になる。
だから、5Sを実施して、理想の整備作業場と作業手順を作るのだ。

単純なことだが、60分の作業時間を40分で行うことで、20分のコストを下げることができる。
このために「5S」をどう当てはめるかだ。

今回は「整理」を考える。で、先ずは「モノ」の整理だ。
5Sでいう「整理」とは、必要と不要とに分けて、不要なものを処分すること、と定義付けられている。

整備作業するのに必要な道具や部品などを、工場内に置けということだ。
つまり、効率的な整備作業をする「舞台作り」のための改善である。

必要な道具と不要な道具が一緒になっていると、「探す」「見つける」「取り出す」などといった、
余分な時間が生まれる。このことが作業時間を無意味に長くするのだ。

常に必要な道具などが、しかるべき場所に整然と分かるように並べられていれば、
探すことや、見つけることがないので、その分作業時間を短縮できる。
だから、不要な道具などは処分するのだ。

さて、ここで問題なのが「必要」と「不要」をどう定義付けするかだ。
多くのメカニックに、この道具は必要かと聞くと、必要だから置いてある、と答える。
このまま理解してしまうと、不要物が限りなく少なくなってしまう。

そこで、必要を「常に」と「時々」使用する道具とし、「滅多に」しか使用しない道具を不要に区分する。
不要に入った道具を「捨てる」ものもあるが、別な場所に収納するものもある。

当然、取り外して埃が積もったパーツ類、壊れたまま放置された道具類、持ち主が分からない道具類は、
不要に入れること。

そうそう、整備工場でよく目にする、使い古した「ボルト&ナット」の在庫も、基本的には不要物とする。
それぞれがサイズごとに分けて収納してあり、誰が見ても在庫と分かるようにしてあるものは、必要とする。

以上のような基準を決めて、個人キェディー、部品庫、油脂庫、機械加工場を、くまなく整理する。
できれば、工場の休業日などを使って、整理の作業に集中できる日が理想だ。

常に必要な道具は、身近な場所に配置し、時々は離して置く。
滅多には、倉庫などに仕舞っておくことにして、整理を実施する。

ハンドツールも同じ定義で、整理をすること。滅多に使わない工具は、一番下のトレイや引き出しに
収納してしまう。

このように、必要・不要とに分けるのではなく、使う頻度を考慮して「必要」の順位を付けて
区分すること。

この整理が全ての出発点になるので、十分に時間をかけて後悔しないように、実施することだ。
必要としてリストアップされた道具は、この後の4Sの対象となり、収納場所など管理することになる。

余分な管理をしなくても済むために、しっかりと行ってほしい。

整理には、もう一つ取り組む課題がある。
それは、整備作業(=作業手順)だ。例えば、車検整備をするのに何回リフトを上下するだろうか?

部品の交換がなくて2回以上行っているようだと、不要な動作が入っていると思っていい。
1回の上下は必要だが、2回目は不要だ。1回分を削除することも「整理」に入れて、検討して欲しい。


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立会い短時間車検-7:納車説明の要領

2010年11月26日 | 生産・作業全般

 


おはようございます。株式会社ティオ代表、motown21主宰の山本です。
今日は、立会い短時間車検ー7:納車説明の要領、です。

一通りの整備と完成検査が終了し、納品請求書が発行されると、
納車になる。この納車時に、車検整備内容などを説明するのが納車説明だ。

納車説明の際に、納品請求書をお客さまの前に広げて、整備項目の説明を
行なっているところを良く見かける。間違ってはいないが、私は納品請求書
で納車説明は行わない。

何を使うかと言えば「整備記録簿」を使う。
まず、「点検結果および整備の概要」を見せて、各点検個所を説明する。

ただし、全ての点検個所を説明するのではなく、整備実施個所や計測値などを
説明する。

この時に、後日整備個所は、「この部位がお客さまが選択されました、後日整備
の箇所になります。〇か月または〇キロまでに整備頂きますよう、お願いいたします。
なお、それまでに何か気になることが発生しましたら、期日に関係なく、早めにご来店ください。」
と、説明をすること。

次に、「検査機器による検査」を説明する。
この時も「サイドスリップが・・・・・」と専門用語を使わないこと。
「直進性を図るサイドスリップテスターは・・・・」と、お客さまが理解できるような形容詞を
使って説明することだ。

CO・HC、ブレーキ、ホーン、ライト、などの計測値と許容値を説明し、
検査に合格していることを説明すること。検査後に改造を行った場合は、ご自身で
責任を持つことも付け加えておくとよい。

記録簿の説明が終わったら、裏返しして「整備保証」の説明を行う。
期間、キロ数、適用できない事項を説明する。標章の場合は、新車検証のお渡し方法
を決めておく。

出来れば、取りに来ていただくように案内するといい。
面対面でコミュニケーションもとれることもあるが、不具合を早期に発見することも
できる。クレームにならないうちに対応しておけば、満足度も高まることが期待できる。

全ての納車説明が済んだら、納品請求書の金額説明をして整備代金等を受領、
領収書をお渡しする。先に、お金を頂くのは、やめた方がいい。

それは、お客さまはお金を払った後は、こちらからの説明はあまり聞いていない
ことが多いからだ。重要なことは、お金のやり取りの前に済ませておくことだ。

現車までお客さまを誘導し、整備個所を目で確認頂く
こと。
オイル交換などは、レベルゲージを抜いて、新油が規定量入っていることを
目で確認頂くことだ。

最後に、紙マット、シートカバーを取り外してお客さまを車内に誘導する。
シートの位置、バックミラーの角度、ドアミラーの角度を確認し、シートベルトの
着用が済んだらドアを閉めて、道路に誘導する。

「お気をつけてお帰り下さい。本日はありがとうございました。何かございましたら
私、〇〇までいつでもお気軽にご連絡ください」と、挨拶し、安全を確認して
道路に送り出す。お辞儀をして、5つ数えるまでお辞儀を終わらせないこと。

最後良ければすべて良し。お見送りは丁寧にすべきである。    



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