徳川15代の礎を築いた家康公を祀る東照宮。建造物はいずれも国宝、もしくは国重要文化財として登録されており、見ごたえも充分。久能山東照宮~其の二では、二代将軍・秀忠によって造営された建造物のみを取り上げて紹介します。
楼門をくぐり石段をあがると青銅の鳥居。一礼して潜った先に、重要文化財の唐門。 拝殿正面にある門で、屋根は銅瓦本葺黒漆塗、四方唐破風造の門、羽目板には鳳凰に唐獅子牡丹。
唐門から直接入ることはできませんが、右手の石段をあがれば唐門の内側に入る事ができます。 極彩色の漆塗りで彩られた唐門。そこに施された「桜花に鳥の透彫」、番いの鳥は今にも飛び立たんばかり。
唐門の貫から見下ろす極彩色の獅子は、その華やかさゆえか威圧感も無く、面差しも優しげ。
唐門の前より神域を守護されるのは、先代をなぞったと思われる二代目の神殿狛犬さん一対。 一見非常に滑らかな石のように見えますが、実際に手で触れたわけではないので、真相は謎。
社殿は江戸幕府大工棟梁『中井大和守正清』の代表的な遺構の一つと云われるもので、祭神をお祀りする「本殿」と「拝殿」を「石の間」で連結した「権現造」。江戸時代を通じて権現造社殿が全国的に普及する契機となった「最古の東照宮建築」として、2010年に国宝に指定されています。
東門越しに見る入母屋造の社殿。千木があるのが本殿、画像左が拝殿。わずかに両殿を繋ぐ相の間が見えます。
昇段本殿内部には三間の厨子が据えられており、その中央には主祭神である『徳川家康』。その両脇には「相殿(あいどの)」として、『織田信長・豊臣秀吉』。あいにくと拝殿正面からの参拝は、団体さんとその案内の神官に立ち塞がれており、待つ時間が惜しく移動。個人と団体さんでは・・仕方が無いですね(-"-)
さて肝心の社殿彫刻ですが、その荘厳さはどう形容しても実際に目で見ないと実感できません。それでなくとも広大な境内、一つ一つが予想以上に見所が多く・・とにかく時間が幾らあっても足りない!。
本殿の扉絵の獅子、見覚えがあると思ったらロープウェイを下りて最初に出迎えてくれた絵馬の獅子。
黒漆の扉の上に鮮やかに描かれた阿吽の獅子。 漆の黒は陽の加減によって、獅子たちの姿を微妙に変えると云われていますが・・・それを確かめるにはやっぱり時間不足。
「久能山東照宮」更に続きます。
参拝日:2011年11月13日
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