愛知県稲沢市日下部に鎮座される「草部(くさかべ)神明社」。御祭神は『天照皇大神・豊受大神』。
鳥居の奥、拝殿前には石造連子窓型蕃塀。左右に獅子、中央に虎、上部の透かしに双龍が彫られています。
由緒「神社の記録が伝わっておらず正確なところは不詳。社号「草部」は地名の「草部郷」、伊勢神宮荘園名の「草部御厨」に由来すると考えられる。江戸時代初頭の尾張藩資料(寛文村々覚書)に当神明社に関する記載があるため、三百年余前に神明社として当地に鎮座されていたことは確かである。 当社は、中世の「草部御厨」の地に鎮座されている神明社であることから、七百年~九百年前頃に伊勢神宮荘園に勧請された神明社の一社と思われる。」
拝殿前左右より神域を守護されるのは昭和四十二年十月建立の岡崎現代型狛犬さん一対。吽形さんは仔狛を、阿形さんは毬に手を置いています。
境内社「津島社」御祭神は『建速須佐之男命』。境内社「琴平社」御祭神は『大物主命』。いずれも鎮座時期等の詳細は不詳。
社殿前より神域を守護されるのは、明治三十八年六月・日露戦役紀念として建立された丹後系狛犬さん一対。 阿形さんは毬の上に手を、吽形さんの足元には仔狛が縋りついています。
必死に何かを訴える仔狛さん。泣く子と地頭には勝てぬと言いますが、お子の表情はそれが何者であれ可愛らしいものです。
境内社「秋葉三尺坊大権現」。御祭神は『火之迦具土大神(ひのかぐつちのおおかみ)』
社殿前左右、高い石柱の上より神域を守護されるのは、昭和三年建立の浪花系狛犬さん一対。大きな鼻とその下のたっぷりとした髭が特徴で、私たちは秘かに「髭オヤジ」と呼んでいます。
「役行者社」に祀られる 『役行者(えんのぎょうじゃ)』江戸時代後期の弘化四年(1847)三月に発生した信濃国大地震(善光寺地震)の後、安全祈願で祀ったのではないかと考えられます。
並んで祀られていた地蔵菩薩。もしかしたら地震で犠牲になられた方々の為に建立されたのかもしれません。
参拝日:2011年4月25日
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