千鶴おばさんのダイエット&日々の徒然日記 (過去の太極拳)

メタボ検診で黄信号「痩せなさい」先生より命令が出ました
幾多のダイエット繰り返してもままならないこの体何とかしなきゃ

歌舞伎の世界・葛の葉

2008-12-02 11:19:47 | 歌舞伎・映画・落語など
恋しくば 訪ねきてみよ 和泉なる 信太の森の うらみ葛の葉

安倍野(阿倍野)に住む安倍保名(やすな)は、加茂保憲に陰陽道を習いにいく。
やがて娘である葛の葉と恋仲になるが 加茂保憲を恨み敵対するものによって密告され保憲と葛子姫は相模国(さがみのくに)へ流罪にされた。また保名も津の国へ帰されました。

保名は信太明神に参っていたとき一匹の白狐を助けるのです。
1人寂しく過ごすところへ葛の葉に姿を変えた狐が現れ共に暮らし子供が生まれ幸せに暮らしていました。

そんなところへ罪を許された本物の葛の葉が現れました。
狐葛の葉はまとわりつく子供をあやしながら襖に書き付けたのが最初の一首を残して、葛の葉は信太の森へと帰ってゆく。




最初は右手で書き子供をあやしながら、左手で裏文字を書き、抱きかかえ口に咥えた筆で書き上げる。
役者の腕の見せ所です、役者さんも大変ですね、有る程度上手く書かないと観客は許してくれないでしょうしさぞかし練習を重ねられることでしょう。



保名と狐葛の葉の間に生まれた子供は後に安倍清明と言われています。

シネマ歌舞伎

2008-10-31 18:52:47 | 歌舞伎・映画・落語など
「人情噺・文七元結」
山田洋次監督、中村勘三郎、夢の顔合わせが実現!

文七元結 ポスター

落語が原作の歌舞伎『人情噺文七元結』。2007年10月に新橋演舞場で演じられたものです。日本映画界を代表する名匠・山田洋次が、中村勘三郎の要請に応えてシネマ歌舞伎を初監督、夢の顔合わせが実現しました。

腕は立つし、人もいい左官の長兵衛は、大の博打好きで借金が35両以上有るという、どん底生活をしていますがなお博打を止める気配もなく年が越せない状態になっています。見かねた娘のお久は、吉原に身を売る決意をし事情を察した妓楼の女房・お駒は、長兵衛を諭し50両の金を貸してくれます、その帰り道…。

そんな大事なお金を見も知らない大店の手代・文七が50両を落とし絶望の余り身投げしようとするのを助け大事な50両を手代に与えます。

貧乏で娘を吉原へ売った金ではあるけれども自分はこのお金が無ければ死ぬ事はない、でも手代は50両無ければ死ななければならない・・・であれば手代の命を救うのが先、信じられないお人好しなんですね。

事実、家では女房があきれ返って大家を呼び夜通し大喧嘩になってしまいます。
そこへ手代が奉公先の主人と共に貧乏長屋に訪れ手代文七の勘違いで50両は集金先に忘れていたと飛び込んできます。

しかも吉原に身を置く娘お久を引き取り連れ帰ってきてくれたのです。
親孝行なお久を気に入って近くのれんを分ける文七の嫁にと申し出ます。

文七は主人が店で売る元結(髷の元を結わえる紐)をより使いやすく工夫し売り出すことにします。

もうこの映画涙でいっぱいで勘三郎さんの名演技にぐっしょり涙を流し笑いもいっぱい有り面白かったですねぇ。
これでもかっと笑わせ泣かせてくれるシネマ歌舞伎でした。
ただ料金はシニア料金は無く2000円均一でした。


歌舞伎講座・仮名手本忠臣蔵

2008-09-27 19:17:43 | 歌舞伎・映画・落語など
昨年の10月から新シリーズ仮名手本忠臣蔵が始まり今回最終回として11段目討ち入りの場です。歌舞伎を見ない人でもTVなどでご覧になる機会が有ると思います。



面白いんですよ、11段目になると今まで仮名だった登場人物が実名になったりするんです。
討ち入って高師直(吉良)方の屋敷内で斬り合いになりますが高師直方の小林平八郎は実名です。池に架かった橋で斬り合いを演じる人ですが歌舞伎フアンは矛盾にクレームは入れないようです。

当時徒党を組んで歩くことは禁止されていましたが火消しのみ許されていたのです。
浅野家は大名火消しの役をしていたのでその衣装がありそれを利用したそうです。
私達が馴染んでいる写真の雁木(がんぎ)・・ギザギザ・・模様の上着ではなく黒子袖・又引・脚絆と指定されていたそうです。
初期の人形浄瑠璃では白黒ではなくオレンジ色だったらしく絵が残っているようです。

江戸時代は通しで1段から11段まで朝早くから2日か3日掛かりで上演されたそうですが今はポイントのみ人気のある段のみしか掛からなくなって来ました。

10月からは作者に的を絞って講義が始まります。

幻の夕霧七年忌

2008-09-23 19:36:00 | 歌舞伎・映画・落語など
ここまで感激するとは思いもしませんでした。
3年前中村鴈治郎さんが坂田籐十郎を襲名されました。

私はその当時追っかけをやりまして八坂神社での襲名披露お練り、高島屋で襲名挨拶、南座、松竹座と付いて歩きました。

その当時から京都造形芸術大学の教授である田口先生(私の通う歌舞伎講座講師)が学習院大学諏訪教授、坂田籐十郎さん他の方が集まり「上方和事研究会を立ち上げられた。
元禄時代を生きた初代坂田籐十郎が演じた「夕霧7回忌」を実験上演とシンポジュームが開催されたのです。



当時は能・狂言の影響があり能舞台に似た作りでしたが大学内の春秋座に再現されていました。
桟敷席まで出来ていました、田口先生曰く「造形大学だから出来たのです」



先生方の作業は困難を極めたそうです、下の写真は京都万太夫座上演「けいせい弘誓舟(ぐせいのふね)」絵入り狂言本です。
この本や万年暦絵から諏訪先生が皆さんと話し合いながら脚本を書かれたそうです。



下はふすま絵に描かれた京都北野の馬場に常設された舞台です。
今回再現された舞台ですね、そっくりです。



役者万年暦挿絵「けいせい弘誓舟」(元禄13年)
関西での歌舞伎は和事が得意と言われますがお国歌舞伎に始まった女歌舞伎の系統でありはんなりとした雰囲気を持っている。
江戸歌舞伎は女歌舞伎が禁止された後始まった野郎歌舞伎の系統と言われる。
関西に比べて他国から集まった人が多く言葉が良く理解されないので動きで表現する歌舞伎で有ったそうです。



そんな試行錯誤の末完成された舞台はホント感激、想像以上に大感激の舞台でした。
隣に座られたお婆さんは小柄で座布団持参でも「見えますか」と気遣ったほど小さな方でしたが「ひ孫が出るんです」と嬉しそうに話しかけられた。
上品なお婆さんにそっくりな可愛い子が伊右衛門の子供役で出演されていました。

ひ孫の演じる姿に涙されていましたが私も思わずもらい泣きしてしまいました??
素晴らしかったです、この場にいられてホンと良かった。

忠臣蔵10段目

2008-08-22 19:29:43 | 歌舞伎・映画・落語など
仮名手本忠臣蔵のうち滅多にプログラムに載らない10段目ですが、
この台詞は大抵のかたは分かると思う「天野屋利平は男でござる」これです。
歌舞伎では天河屋義平となっていますが堺の商人で赤穂義士の武器調達を請け負う男伊達です。




儀平役は冨十郎さんですがビデオは30年前のものです。
随分若々しい姿です。
儀平は赤穂浪士を支援するために女房に三行半を出し奉公人にも暇を出します。
その支援に答えるため討ち入りの時の合い言葉に「天」「河」を使い報いたそうですよ。
うん?「山」「川」やなかったっけ・・・あぁ、歌舞伎やからチョット変えてあるんや。



大星由良之助が儀平の義侠心を試すため捕り方を送り込まれた際、武器の入ったつづらを身体を張って守っています。
ビデオは30分ぐらいでしたが見応え有りました。
どうして上演しないのだろう、先生曰く・・・儀平役者が居ない・・・なるほど。



7月歌舞伎・大阪松竹座

2008-07-30 08:56:34 | 歌舞伎・映画・落語など
友人の好意でチケットを譲っていただき大阪松竹座へ歌舞伎を見に行きました。
何と友人はすでに予約しているのを忘れ再度申し込んでしまいダブってしまったのです。
労せずチケットを手に入れ別の友人とワクワクと観劇です。

熊谷陣屋(くまがいじんや)

平家物語の熊谷直実と平敦盛に題材をとった狂言。
平家物語に名高い敦盛の最期を題材に意外な真相が描かれます、熊谷は、義経から「一枝を伐らば一指を剪るべし」と記した制札を受け、皇統を引く平敦盛を助けよと密命を受けていました。涙をのんでわが子小次郎の首をはね身代わりとし、実験に供したのです。

熊谷は我が子小次郎を犠牲にして後白河院の落胤である敦盛を助け、救われた敦盛が無事落ち延びたことを見届けた熊谷はあらかじめ用意の僧形となり小次郎の菩提を弔うため旅に出るのです。

良かったですねぇ、見応えが有りました。
仁左右衛門が凄く良かった、我が子を身代わりにする親の悲しみを松嶋屋一門の皆さんの好演にハンカチが手放せない。

黒手組曲輪達引(くろてぐみくるわのたてひき)

この演目は始めてみました「助六由縁江戸桜」をパロディ化したものだそうです。
コミカルな菊五郎と超美しい菊之助、それは美しい姿に観客からため息が漏れます。阪神の着ぐるみやケンタッキーのフライドチキンのおじさんが阪神タイガースの応援歌を高らかに歌うのはチョット・・・
後半は菊五郎さん助六役ですが髪型衣装とも本家とは異なり始めて見た私のは違和感大いに有りでした。
矢張り助六さんは紫の鉢巻きに黒の着流しですよ

羽衣(はごろも)

菊之助、松録の天の羽衣です、美しくて初々しい、踊りは流石です。

団子売り(だんごうり)

愛之助、孝太郎の団子売りは初めてです。
お父さんである仁左右衛門さんと孝太郎さんやその他の方の演じられる団子売りは多く見ていますが今回も息が合っていて良かったです。
孝太郎さん上品な色気が感じられました。

全ての演目が面白かったですねぇ。
終了は9時を過ぎていました、早く帰らねば、急いで帰りましたが家にたどり着いたのは11時を少し過ぎていました。

最高の人生の見つけ方

2008-07-21 16:03:24 | 歌舞伎・映画・落語など
公開されてから見たくてウズウズしていた映画を見ました。
「最高の人生の見つけ方」25日で終了すると聞いて慌てて見に行った。
ジャックニコルソンとモーガンフリーマンの競演やから見逃すわけにはいかない。

仕事に人生をささげた大富豪エドワード(ジャック・ニコルソン)と、家族のために地道に働いてきたカーター(モーガン・フリーマン)は、入院先の病室で知りあった。共に余命は6か月。やりたいことをすべてやり尽くそうと決意し、無謀にも病院を脱出。“やりたいことリスト”を手に、さまざまなことに挑戦する。

大富豪と自動車修理工が同じ病室に入院したことから物語は始まる。
最初の挑戦はスカイダイビング、お二人とも70を超えている老人が大空を取りのように飛び、カーチェイスを楽しみます。
そして世界各国へ行き「やりたいことリスト」を埋めていく。
凄いですね、お二人の自然体とも言える演技に引き込まれました。

病に負けることなく挑戦し心から笑い環境の違う二人が心からの友人のなっていくその先は死が待っています。
最後のリストは死後果たされることになるのです。

見て良かった、見逃さなくて良かった、心に残る映画です。

ふるアメリカに袖はぬらさじ

2008-07-05 20:03:03 | 歌舞伎・映画・落語など
有吉佐和子の原作で、昭和47年杉村春子のお園ほかの配役で初演されました。昭和63年にはお園役を坂東玉三郎が受け継ぎ、繰り返し上演されて来た名作舞台です。 平成19年12月歌舞伎座公演では、ついに歌舞伎として初上演され、玉三郎渾身の演技を豪華キャストで堅め劇場版歌舞伎として上映されていました。

あらすじ
時は幕末、開港まもない横浜の遊郭「岩亀楼(がんきろう)」で、ひとりの遊女が自ら命を絶ちます。おりから吹き荒れる尊王攘夷の嵐の中、「攘夷女郎」の伝説にいやおうな一役買っていくお園 …。
好意を寄せる通辞(通訳)藤吉 … 獅童の居合わせる前でアメリカ人との身請け話に絶望した遊女亀遊 … 七之助が自害します。
伏せられたその死は瓦版によって思わぬ方向に進み岩亀楼店主 …勘三郎 芸者お園 … 玉三郎は嵐の渦中に巻き込まれていく。

日頃優雅で美しい玉三郎が口から出任せのおしゃべりな芸者を気持ちよさそうに演じていました。
勘三郎とテンポの良い掛け合いは息ピッタリの好演でした。

この頃の歌舞伎役者さんも大変ですね。
英語が飛び交うのです、外人さん役の 弥十郎さんはもちろん通訳の獅童さんも英語の台詞を流暢に(聞こえる)こなしておられました。

勘三郎さんのニューヨーク公演も英語がたっぷりあったし歌舞伎は古典やからと安心していられる次代ではないんですね。

楽しい映画でした、誘ってくれた友人に感謝です。


怖~い 映画と落語

2008-06-28 17:47:21 | 歌舞伎・映画・落語など
京都みなみ会館は古くから有る映画館で名画や成人映画など掛かるのですが通常の映画が終わった後落語オムニパス映画と落語、主題歌を歌われている秋人さんのライブの会がありました。
この開館は京都駅より南に位置するところにあり遠いのです。
名作がかかる週もあり行ってみたいと思いながら一度も訪れることの無かった会館です。
開演が夜8時と怪談には良い時間帯から始まりました。

 

ロビーに懐かしい電話が有りました、昔は横にあるハンドルを回して交換を呼び出したのですが今仕様になっていてプッシュボタンが並んでいました。
開演して本日の出演者は左から秋人さん、森乃福郎さん、笑福亭晃瓶さんです。



この年をして怖い話しは大嫌い幽霊怖い人間の私は恐ろしくてまともに映画は見ることが出来ませんでした。
話しが佳境に差し掛かると耳閉鎖目は扇子で覆っているのですから話の筋さえ定かでは有りません。
スクリーンの前で狭い空間に座り映画の元になった落語「お茶漬け間男」を演じる福郎さんを写す手も震えていたのでしょうか。

日頃良く聞くもぎた亭(新作落語の会)の皆さん総出演でこれでもかと迫真の演技で迫ってくるのですから笑いが入っていても私の顔は引きつっていたことでしょう。

歌舞伎の世界「仮名手本忠臣蔵8段目」

2008-06-28 06:31:27 | 歌舞伎・映画・落語など
「道行旅路の嫁入」
8段目は飛ばされることの多い段です。
関西では上演されることもあり私は見た記憶があります。
刃傷の後大星由良之助(大石内蔵助)子息力弥(大石主税)の許嫁小波は刃傷の場で浅野内匠頭を背後から抱き留めた人物加古川本蔵(梶川)の娘です。

恋しい力弥を訪ねて母戸無瀬と共に山科の侘び住まいに訪ねていく舞踊劇になっています。




三段目刃傷の後4段目として落人があります。
同じ道行きですがこちらはお軽勘平です。
お家の大事主君が刃傷に及んだ時二人はデート中で事態を知らなかった。
大事の場に居合わせなかった早野勘平が、主君の切腹、お家お取潰のさなか、家中の人々に合わせる顔もなく、お軽の実家へと落ちてゆく場面。

ビデオで見せていただきました。
お軽(勘三郎)勘平(団十郎)の若き日の作品です。
これを見ただけでも出席した甲斐が有るという物です。

前半に超若い頃の歌右衛門さんの戸無瀬も見せていただきましたが名優と言われていますが今一引きつけられるものは無いんですね、これは人それぞれ好き嫌いは有ります。
私は勘三郎さん命ですから・・・。

ルンルン気分で帰途につきましたが。
京都駅周辺は不審電話がありお巡りさんがいっぱい警戒中やし地下に潜れば地下鉄九条駅で若い男性が線路に飛び込み上下線とも不通長いとこ待たされるしG8で警戒中のお巡りさんは大忙しデス。