秋田県横手市増田町 千葉建築のブログ

秋田県の県南、横手市増田町の工務店、(有)千葉建築のブログです。
よろしくお願いいたします。

クリスチャンと音楽家

2010-06-29 05:02:58 | 歴史と文化
6月29日(旧暦5月18日 五黄 仏滅 庚戌)


おはようございます。横手市増田町の工務店、千葉建築です。

湿度が高いせいか、すでに寝苦しい夜を過ごされている方も多いかと思います。

エアコンや扇風機を使っていると、夏になったことを実感します。

しかし、直接風を体に当てたりするのは良くありませんので、タイマー運転や風向に注意して使用されることをおすすめします。


先週末の土曜日には友人の結婚式があり、朝の段取りを終えた後、そちらへ向かいました。

梅雨時期としては珍しく五月晴れとなり、女神の加護を受けた6月の花嫁と、ともに歩む新郎を中心として、お互いの親類・友人たちの祝福を浴びてとても楽しい式となりました。

中学や高校卒業以来、久しぶりに顔を合わせる同期生もいて、昔話や今の話が尽きることなく続きました。

高校の同期生は、それぞれ出身中学はさまざまでしたが、やはり今年の旧盆の時期に行われる「厄年の同期会」についての話題が出ました。

地元に残っている人が役員になり、あと1月半に迫った本番に向けて段取りを進めているとのことでした。

わが増田中学校の同期会でも、久しぶりに再開した友人との尽きることのない話が盛り上がってくれることを強く希望しています。


結婚式の話題が出ましたが、情報誌『ゼクシィ』の調べでは、2008年度にはキリスト教式が64%、神前式18%、人前式16%で、相変わらずキリスト教式が根強い人気となっているようです。

日本人のキリスト教信者は総人口の1%で、カトリックが約45万人、プロテスタント各派が合わせて約65万人ほどだそうです。

特に抵抗無くこうした結婚式のスタイルが受け入れられている事は、いい意味で日本人独特の宗教観の表れなのかもしれません。



さて、話をどうやって本題に持っていくべきか難しいところでしたが、今日は一人の日本人音楽家の命日となっています。

「荒城の月」「花」「鳩ぽっぽ」などの唱歌で有名な、瀧廉太郎です。彼はクリスチャンとしての面も持っていました。

1879年(明治12年)8月24日に、江戸時代には豊後国日出藩(大分県)の家老職を代々勤めていた瀧家の長男として、東京に生まれました。

父は新政府の官僚や地方官を歴任し、それに従って幼い頃から富山県や大分県などへ移り住みました。

1894年(明治27年)に上京し、15歳のときに東京音楽学校(現東京藝術大学)に入学しました。

3年後に本科を首席で卒業した後、研究科へと入学し、20歳の時に教授嘱託となりました。

17歳の頃には「砧(きぬた)」「春の海」などを発表し、作曲とピアノ演奏の才能を開花させていきました。

当時の唱歌は、外国曲に日本語詞を付けただけの曲が多かったのですが、瀧は「日本オリジナル」の歌を作り出したパイオニアともいえます。


21歳の時の1900年10月に、瀧は洗礼を受けてキリスト教徒となりました。

この年には「荒城の月」や、「花」を含む組曲「四季」、「箱根八里」「お正月」という名曲を次々に作成しました。

また、日本人作曲家として初めて「メヌエットロ短調」というピアノ曲を作り、歌曲だけでなく、器楽曲も作曲するようになりました。


1901年の春には文部省の命により、メンデルスゾーンが設立したドイツのライプチヒ音楽院に外国人留学生として入学しましたが、わずか2ヶ月で肺結核を患い、1年後には帰国することになりました。

帰国後は、父の実家のある大分県で療養していましたが、1903年(明治36年)の6月29日、23歳の若さで亡くなりました。

最後の作曲曲は『憾(うらみ)』というピアノ曲でした。

自分の最期の時を感じるようになり、心残りといった気持ちが強かったのでしょうか。

本人だけでなく、これからのますますの飛躍を期待した、若い才能に対する周囲の人々も同じような心境だったと思います。

憾(滝廉太郎) URAMI Bedauernswert Den 14 Februar 1903 HMV130



瀧の曲を耳にしたことのない日本人はいないかと思います。

歌の主題にこめられた情景が浮かぶのはもちろん、懐かしさや寂寥感をはじめとしたさまざまな情感を感じ取ることができます。

幼い頃から西洋音楽やキリスト教に触れてきたことと、各地の自然豊かな土地で身につけた感性も、彼の音楽の重要な構成要素だと思います。


瀧廉太郎が亡くなって100年以上が過ぎましたが、彼の残した曲はこれから100年後も間違いなく残っていくものと思います。

童謡や唱歌に歌われている風景が、その時代にも残っているようにすることは、現代に生きる我々の義務の一つだとも思います。

花/滝廉太郎/無伴奏女声三部合唱


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