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tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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高鴨神社のニホンサクラソウ

2007年05月03日 | 奈良にこだわる
ニホンサクラソウは、江戸期・寛文年間(1661~72)頃から栽培され始めた園芸植物である。

4/29(日)、御所市鴨神(かもがみ)にある高鴨(たかかも)神社(宮司:鈴鹿義胤氏)を訪れると、この花が見頃を迎えていた。山麓線(バス停・鴨神)の南、名湯「かもきみの湯」の北方向にあたる。

金剛・葛城の山麓は、古代の大豪族「鴨族」発祥の地。その鴨族が守護神として祭ったのが高鴨神社だ。京都の上賀茂・下賀茂神社など、全国に分布する「鴨社」のルーツであり総社である。私はこれを奈良検定のテキストで初めて知った(鈴鹿宮司はテキスト執筆者の1人でもある)。なお「かもきみ」は「鴨の君」という意味だ。

境内では、直径20~30cmの植木鉢が150鉢ほど、5段に並べられていた。これは1960年に当時の宮司が京都の自邸から持ち込んだものを、先代と現宮司の父子3代で育て上げたものだそうだ。今は現存するほとんどの品種(500種)約2500鉢が保存栽培され、4日に一度、約40鉢ずつ順に入れ替えている。

ずらりと並んだ鉢植えは見事だが、正直いって写真うつりはあまり良くない。木製のひな段や葦簀(よしず)が背後に写り込むし、名札もついている(もちろん花や鉢に触れてはいけない)。

で、撮影は諦めかけていたところ、社務所近くで水を張ったプランターが目にとまった。展示を終えた鉢で、咲き残っていた花ばかりを切って水に浮かべているのだそうで、これを撮らせてもらったのがご覧の写真だ。10種類以上のサクラソウが写り込んでいるのがお分かりいただけるだろうか。

検定テキストには《桜前線が大和路を駆け抜け、花を求めた心にぽっと穴があく頃、その穴を埋めるかのように小さな草が桜の化身となって甦る》とある。桜の神様の思し召しで、日本一のサクラソウの花束にめぐり会えたようである。

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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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高鴨(たかかも)神社 (南都)
2007-05-03 17:36:53
鴨社のルーツとは古い由緒なんですね。
それに室町期の拝殿が残っているのもたいしたものです。

http://www5.kcn.ne.jp/~takakamo/gosaijin.html

古代葛城は奈良からやや距離があってまだ十分探求できていませんので今後楽しみに探っていきたいところです。

昨日は遅くまで東京で飲み会があり今日は体調を戻すだけの日でした。

明日は久しぶりに鎌倉にでも行こうかと思っていますが、奈良と違ってヒト出が集中していて覚悟が必要です。
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鎌倉 (tetsuda)
2007-05-04 10:38:08
南都さん、コメント有難うございました。確かに、歴史の重みを感じる神社でした。

> 葛城は奈良からやや距離があってまだ十分探求できていません
> ので今後楽しみに探っていきたいところです。

奈良市に住んでいる人は、はあまりこの辺のことをご存じないようです。一言主神社や九品寺、高天原からの眺めなど、先々の楽しみに取っておいて下さい。

> 久しぶりに鎌倉にでも行こうかと思っています

読み終えたばかりの柴門ふみ著『ぶつぞう入門』(文春文庫)には、覚園寺、浄光明寺、東慶寺のことが出ていました。良い仏像があるのですね。
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高鴨神社 (藤丸タダアキ)
2007-05-06 20:38:08
僕知ってましたよ!!
知り合いに高鴨って人がいました。
あの時代までさかのぼることができれば、
奈良が発祥って言うのも多いですよね。
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鴨神 (tetsuda)
2007-05-07 21:33:40
タダアキさん、お久しぶりです。

> 知り合いに高鴨って人がいました。

そうでしたか。高嶋は多いですが、高鴨さんは珍しいですね。そういえば奈良検定のテキストで、バス停の「鴨神」が間違って「鳴神」になっていました。

いつかのお漬物、1か月以上経つのに(冷蔵庫で保存)まだ美味しく毎朝いただいています。あの辛さが幸いしているのでしょうか。昔の人の知恵はすごいです。

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