tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

初霞(初かすみ酒房)

2010年12月24日 | グルメガイド
大阪で飲める奈良酒の店として、昨日(12/23)は「梅乃宿 温酒場」を取り上げたが、もう1軒、どうしても外せないお店がある。それが「初かすみ酒房」である。もっぱら、お酒のブランドである「初霞」の店として知られている。宇陀市大宇陀区で300年以上も酒造業を営む、株式会社久保本家酒造の直営店である。同社は、伝統的な「生(き)もと造り」にこだわる酒蔵である。
※梅乃宿 温酒場(当ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/4f99c02894fb9a05e5f7d2f0483d2e4d


宇陀市大宇陀区の久保本家酒造(08.9.1撮影)

県酒造組合のHPによると《妥協なき作業から生まれる 生もと造り純米酒》《午前3時、杜氏と蔵人たちが、一斉に起き出してきた。今冬初めての生もと造りで、2回目のもと摺りが始まるのである。蕪櫂という独特の道具で蒸し米と水、麹を混ぜたもとを摺る職人の「エイッ、エイッ」という掛け声が厳寒の酒蔵に響き渡った。「乳酸菌の育成がうまくいくかどうかがポイントだね。生もと造りにすると飲んだときの味、ふくらみが全然違ってくる。自分で飲みたい、旨いと思う酒は純米、生もと造りだから、どんなに手間がかかっても生もと造りをやっているんだ。」》。
http://homepage3.nifty.com/nara-sake/kuramoto/kubo.html



Wikipediaによると、生もと造りとは《日本酒の製法用語の一つで、現存する酒造りの技法の中でもっとも伝統的な造り方である。たいへんな労働を必要とするため、しだいに工程を省略する手法が探究され、明治時代に山廃もと(やまはいもと)が、ついで速醸もと(そくじょうもと)が考案された。一時期、生もと造りはほとんど行なわれなくなったが、近年の伝統再評価の流れの中でふたたび脚光を浴びつつある》とある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E3%82%82%E3%81%A8

さて、初かすみ酒房は、なんばウォーク(地下街=旧虹のまち)内、地下鉄・近鉄日本橋駅のまん前にある。今年で創業38年を迎えるそうだ。お隣には「南たこ梅」という高級おでん屋がある(著名な「たこ梅」の親戚筋)。北浜の「梅乃宿 温酒場」は高級感のある居酒屋だったが、初かすみ酒房は立ち飲み感覚の気軽な店である(カウンターと椅子)。朝から営業していて、いつもよく流行っている。



まずは初霞の生もと純米酒(380円:7勺)を熱燗でいただく。錫(すず)の徳利がいい。酒は、私好みの「うま口」だ。大変な手間がかかっているだけに、米の濃厚なうま味がよく出ていて、酸味とのバランスも絶妙だ。なお久保本家は、百楽門の葛城酒造、櫛羅・篠峰・吟和の千代酒造の本家にあたる。分家が葛城酒造、その分家が千代酒造というわけである。


吉野杉の天削(てんそげ)割り箸が嬉しい

お酒(初霞)は、ほかに本醸造(330円:1合)、純米(380円:1合)、純米にごり(330円:7勺)、純米吟醸(350円:7勺)、大吟醸(480円:7勺)というラインナップだ。このお店は駅前だけに、さほど手間をかけず、さっと出せるような料理が中心である。おでんを食べている人も多い。おでんはジャガイモ、大根、玉子などが100円、ねぎま、牛すじが300円で、南たこ梅よりずいぶん安い。



他のメニューは、剣先造り580円、まぐろ造り580円、鯖きずし380円、鶏生肝380円、焼き鳥300円、といったところだ。カウンターの中では、おばちゃんたちがてきぱきと動いている。



私は、まずはたこ造り580円、次に人気の白魚天ぷら380円、そして鶏の肝焼き300円を注文した。どれもこれも、安くて美味しい。お酒と3品で、1640円。ちゃんと明細を書いたレシートをくれるのも有り難い。

美味しい奈良酒「初霞」が堪能できて、手軽に一品が楽しめる店、ぜひいちどお訪ねいただきたい。

※大阪市中央区千日前1丁目 なんばウォーク内 ℡ 06-6213-6256
大阪市営地下鉄 堺筋線:日本橋駅(長堀橋方面行き改札出口)から徒歩30秒
近畿日本鉄道:近鉄日本橋駅から徒歩2分
日本橋交差点から地下街:なんばウォーク3番街南通りに降りてすぐ
[月~金]9:00~22:00 [土・日]8:00~22:00(無休)

※初かすみ酒房(食べログ)
http://r.tabelog.com/osaka/A2702/A270202/27051725/

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2 コメント

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ええ店ですね (ぼんじん)
2011-08-17 12:49:45
仕事で榛原に行くことがあり、榛原の酒屋さんでやたがらすの濁り酒を買って美味しかったのが奈良のお酒との出会い。他にも近鉄奈良の豊祝の直営店もいいです。でも奈良まで行かないと飲めないと思っていたところ、この店を見つけました。とにかく燗してくれるのがいいです。昨日入って早々に「ネーチャン。純米吟醸の熱燗!」と注文をしていた私よりも年配の方の声に感動しました。私は常に純米酒のヌル燗です。
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夏も燗 (tetsuda)
2011-08-17 19:35:43
ぼんじんさん、コメント有り難うございました。

> 燗してくれるのがいいです。昨日入って早々に「ネーチャン。純米吟醸の熱燗!」と
> 注文をしていた私よりも年配の方の声に感動しました。私は常に純米酒のヌル燗です。

純米吟醸の熱燗とは、大胆な…。しかし、実は私は夏でも日本酒は燗でいただきます(焼酎もお湯割り)。体温で飲むのが最もアルコールの吸収が良く、冷酒に比べて飲み過ぎないし、そんなに高級酒でなくても美味しく飲めますから。

次も、初霞の純米酒を燗でいただきます。
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