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白い硅石(けいせき)をご神体とする劔主(つるぎぬし)神社(宇陀市大宇陀宮奥)/毎日新聞「やまとの神さま」第89回

2024年07月10日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「やまとの神さま」を連載している。先週(2024.7.4)掲載されたのは、〈ガラス原料・硅石がご神体/劔主神社(宇陀市)〉、執筆されたのは同会副理事長で宇陀市にお住まいの松浦文子さんだった。
※トップ写真は、劔主神社の正面=宇陀市

この神社のことは全く知らなかったし、宇陀市内に同名の「劔主神社」があと2つもあることも、知らなかった。地元民ならではの情報提供だった。では、以下に全文を掲載する。

劔主神社(宇陀市)/ガラス原料・硅石がご神体
劔主(つるぎぬし)神社は宇陀市大宇陀宮奥(元中宮奥)に鎮座しています。古くから「白石(しらいし)明神」と称し、ガラス原料の硅石(けいせき)からなる白石群をご神体としてお祭りしています。

創立の年代や祭神はよくわかっていません。神社の石灯籠(いしとうろう)に刻まれた年が貞享3(1686)年であることや、倒木のおそれのあった境内の杉を切ると400近い年輪があったことから江戸時代に造営されたと思われます。

瑞垣(みずがき)に囲まれた本殿の後方及び西側に大きな白石が鎮座し、西側の前方の石は1㍍、後方の石は本殿の石とつながり、3㍍ほどの大きさの石が地面から出ています。

さらに本殿の西北約500㍍の山上には、白い巨岩がそびえ立っていて、その中の最も高い所にある巨石(幅が7~8㍍、高さが5㍍ほど)が磐座(いわくら=神が宿る石)として祭られ、奥宮と称されています。

この磐座のある山上と神社の間の山の背は「明神の尾」と呼ばれていて、例祭にはここを通り、奥宮に参拝参籠(さんぱいさんろう=ある期間こもって祈願)することが慣例となっていました。しかし、近年は神社で神事が執り行われています。なお宇陀市内には、下宮奥と半阪に同名の「劔主神社」があります。(奈良まほろばソムリエの会副理事長 松浦 文子)

【メモ欄】
(住 所)宇陀市大宇陀宮奥116
(祭 神)不詳
(交 通)近鉄榛原駅から奈良交通バス「大宇陀」行きで終点へ。南西へ徒歩約50分
(拝 観)拝観自由
(駐車場)なし
(電 話)なし


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