tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

白鳳酒家は、じんわり美味しい本格中華!/JR高田駅から徒歩3分

2018年02月03日 | グルメガイド
2月1日(木)、大和高田市に用事があったので、早い目に出て周辺をぶらついた。歴史のある街だけに、目を引くものが点在する。何しろ戦前には映画館が4軒もあったという街なのだ。


大衆演劇の「弁天座」。近鉄大阪線「大和高田駅」から徒歩2分のところにある



民家の一角に「太神宮」(祠)があった。看板には《江戸時代末期から、太神宮(だいじんぐう)信仰が盛んになり、高田でも各所に太神宮が祀られた。これは、ほぼ60年周期で起こった「おかげ参り」(熱狂的な集団による伊勢参り)に起因する。特に本町、市町(いちまち)などは、商売繁盛を遠く伊勢神宮へ祈願し、その信仰は今日も続いている。大和高田市教育委員会》


別の太神宮の傍らには、レトロなポストが

高田となれば、ランチはやはり「中国料理 白鳳酒家」(大和高田市本郷町9-5)になる。45年前の1973年(昭和48年)創業という老舗である。以前も当ブログで紹介したが、あれから7年。メニューを見るとその後の進化の様子が見て取れる。

「奈良グルメ図鑑」には《JR高田駅前、シェフは福臨門など一流店での経験を持つ。メニューは餃子などの気軽なものからからフカヒレなど高級なものまでまで幅広い。点心のメニュー も多く、小籠包はさっぱりとした赤酢でいただく。中から肉汁があふれるのはおきまり。次に行くときは他の料理も試してみたい、と期待を抱かせる店である》《お昼にいただけるチョイスランチは9品の中から2種類のメインを選んで900円。スープ、サラダも付くお得なメニュー》。



同店の通販部門「点心房」のサイトに、白鳳酒家のオーナーシェフ・瀧口浩史さんが、こんな紹介文を載せていた。

点心厨師 瀧口浩史 1973年生まれ 乙女座 O型
物心ついた時から、父の店を手伝ってました。遊びたい盛りの6・3・3の学生時代・・・。門限は5時30分、理由は店の手伝い。そして、小学校からの夢は「店の後を継ぐこと」と現実的な夢でした。父や母と過ごす時間は仕事中だけ、見たいテレビも見れず、遊びたい遊びも出来ず、普通の日常を奪うお店、決して好きではありませんでした。



両親は、「将来は好きなことをすればいい。」と言っていましたが、両親が望む本音は違うと思い込んでいました。そして辻調理師専門学校を卒業。師である父の下、本格的に修業を始めた。しかし、まだ料理は業務や生きる術で、好きではありませんでした。しかし、それでは父を追い越せない!料理に対する熱望と葛藤が渦巻く月日を過ごしていました。



そんな時、香港に本店のある広東料理の最高峰「福臨門酒家」にて世界的に有名な厨師ラ・ケイピン氏が、大阪支店の点心料理長で来ていると聞きました。世界をうならせたその人の下で働きたいと父親に話し。なぜか・・・二つ返事で了承され・・・。香港NO.1と名高い店に、GパンにTシャツとトンでもない格好で、正面入り口から入り、冷ややかな目で見られながら総支配人に、いきなり「僕を雇ってください。」と息巻いて言ったのが人生の転機でした。



この日いただいたのは「鹿児島産豚ロース丼と半ラーメン」(「オトコの丼ランチ」の1つ)
のセット(税別1,050円)。ここに食後のホットコーヒー(税別150円)をプラスした

その時は、1年間でホールの全て、広東語の最低でも料理用語、それが出来れば厨房に入れたる。との言葉を実践し、見事厨房に入れてもらえた訳ですが。仕事は並大抵のものではありませんでした。始発で仕事に行っても、もう料理長をはじめ先輩方は仕事を始めている。仕事の出来ない日本人の給料は些細なもの、大阪に住むことも出来ず。仕事は解らず見てるだけ。出来ることは、調理道具の後始末。一般会話は解らず、話も出来ない。


豚肉は厚い。タレをからめたご飯の上には、キャベツ(マヨネーズ風味のドレッシングがけ)

「知識、経験、感性」その持てる全てを研ぎ澄まし、料理に命を賭けなければ、才能の無い者は淘汰されていく、香港人の凄まじさに茫然自失になっていました。1年後、笑いが飛び交う厨房、その中に僕はいる。3年後、点心の全てを一任された。そして、その時、父の思いに気付きました。と同時に自分の中にある純粋な料理に対する思いがある事に気付きました。僕は料理が好きだ。


半ラーメン。あっさりした鶏ガラスープに、もちもちした麺が絶妙にからむ

そして今、偉大な師ラ・ケイピンと父の監修協力と11年の歳月を経て、点心坊が生まれました。真の中国料理は食材の味を活かす絶妙なさじ加減、レシピのない料理、全て職人の感覚と経験によって伝承しているもの、職人の「勘」が本当の味を知っている、その料理を食した時に本当の中国料理の深さを知ってもらいたい。堅苦しくなく気軽に食していただける、アットホームな店作り。



2人の愛娘にかこまれる我が家にお客様を招待するかのように料理を提供したい、お客様には笑顔でおもてなしを、そして笑顔で食していただきたい。そんな「笑門来福」を信条にした店作りが父と僕の夢です。そして、日本の高級食材を厳選して使うその料理、熱々、フワフワ、もっちり、さくさく、一面に漂ういい香り、どれをとっても紛れもなく、ラ・ケイピンの目指す味そのものです。


地元でオンリーワンの人気店の陰には、こんなご努力があったのだ。私は少し早めに入店したのでお客は私1人だったが、正午が近づくにつれてお客さんがどんどん入り、店を出るときには満席になっていた。

新鮮な素材を使い、チャイナタウンで味わうような本格的な中華料理が、リーズナブルな価格で味わえるお店。皆さん、ぜひお訪ねください!
※ぐるナビは、こちら

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