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田中利典師の「蔵王供正行/第25日 代受苦」

2024年04月06日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、蔵王供正行25日目「代受苦」(師のブログ 2015.5.25 付)。代受苦とは、「他人の代わりに苦しみを受けること」。
※トップ写真は、吉野山の桜(2022.4.7 撮影)

師は〈多くの方々のいろんなものを、背負わせていただいて修行をしているのである。さわりも受けるし、気の休まらないことにも陥るが、それも含めて、修行だと思う〉とお書きだが、これは大変なお行なのだ。では、以下に全文を紹介する。

蔵王供正行25日目「代受苦」
蔵王供正行25日目(5月25日)。晴れときどき曇り。今日の一日。
5時に起床。
5時40分、第47座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂
9時、第48座目蔵王権現供養法修法    於脳天堂
10時20分、本堂法楽・例時作法     於本堂
12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、本堂法楽・法華経読誦       於本堂
    
参拝者0名。

****************

「代受苦・・・」
今日がこのお行の中日である。あと半分しかない、と思うか、あと半分もあると思うか…。実は入行以来、寝不足が続いている。ここ3年ほど、忙しさのあまり寝付きが悪くなって、睡眠導入剤を常用していたが、今回の修行をきっかけに、止めることにした。そのせいもあってなかなか寝付けない日が続いた。

2年前からご縁をいただいた漢方医の先生に、そのことを相談したら、明快におこたえをいただいた。寝られなくても、止めるのも修行です、ということだった。

行中はいろんなことが身に起こる。今回は利他行ということで、たくさんの方のご祈願も受けている。多くの方々のいろんなものを、背負わせていただいて修行をしているのである。さわりも受けるし、気の休まらないことにも陥るが、それも含めて、修行だと思う。いや、そこが修行なのだから、睡眠薬などで誤魔化して、そこを逃げるのはだめだということなのだ。

代受苦という言葉がある。「本来自分が受けていたかもしれない痛み苦しみを代わりに受ける」という意味だが、化他行とは代受苦であらねばならないということを思いだし、先生とお話をして腑に落ちたのだった。寝られないのも修行の一部だと思うと、寝れない焦りも消えた。

しばし、修行のひとときをしっかり受け止めていたいと思う。まだ残された修行の時間が半分もあるというありがたさをかみしめて…。
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