tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良まほろばかるたが完成/@1,200円。学校などには無償配布も!

2018年01月19日 | 奈良にこだわる
ワンフレーズで歴史・文化、特産品など奈良県の「誇り」「ナンバーワン」を紹介し、子どもたちの愛郷心を育むため、NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」の啓発グループは、「奈良まほろばかるた」を制作・完成し、一昨日(1/17)に報道発表した。同会のニュースリリースによると、


写真はすべて1月17日、県庁内の文化教育記者クラブで撮影

奈良の〈誇り〉〈ナンバーワン〉を込めた「奈良まほろばかるた」が完成!
~小・中学校などで奈良の歴史・文化に親しんでもらえるよう、贈呈先を募集開始~


NPO法人奈良まほろばソムリエの会(理事長:鈴木浩[ゆたか])は、奈良のご当地検定「奈良まほろばソムリエ検定」(主催:奈良商工会議所)の最上級資格「奈良まほろばソムリエ」の取得者を中心とする会員約350人の団体です。奈良県の文化・観光の振興をめざし、7つの「グループ」で、ガイド、講演、文化財の保存継承などの活動を行っています。

そのグループの1つ、啓発グループ(担当理事:大山恵功[よしのり])が、本年1月15日(月)、当会オリジナルの「奈良まほろばかるた」を制作・完成しました。概要は以下の通りです。



向かって左端が、読み札と解説文を担当された米谷潔(よねたに・きよし)さん

(1)制作の経緯
啓発グループのメンバーの1人・米谷潔(よねたに・きよし 大阪市在住)が2015年「子供たちに歴史・文化が豊かな奈良の良さを知ってもらいたい」と、短い文で覚えやすい「かるた」の制作を提案。米谷がかるた文と札ごとの解説文の原案を作り、2016年10月以降、同グループの12人で別の案も出しながら検討を続け、2017年9月にかるた文と解説文を完成させました。絵は2017年2月、絵本作家・なかじまゆたかさん(橿原市在住)に依頼し、同年9月に仕上げていただきました。


すべての絵を描きおろされた、絵本作家のなかじまゆたかさん

(2)かるたの体裁
読み札、絵札各44枚で、箱入り。読み札の裏面の解説文で、奈良の歴史・文化を広く、深く学ぶことができます。絵はグラフィック絵画で、奈良らしい落ち着いた色調です。

(3)今後の活用方法
奈良県内に住む子供たち(小・中学生)に楽しみながら活用してもらえるよう、学校や子供会などの団体向けに公募するとともに、関係機関に働きかけていく予定です。学校、市町村内、さらには奈良県内と、かるた大会の輪が広がっていければ、と期待しています。制作代金の一部は「奈良県地域貢献サポート基金」から、補助金を受領する予定です。



(4)希望する小・中学校、子供会などの団体には「かるた」を無料進呈
ご希望の小・中学校や地域の子供会には、無料で進呈いたします(計400セット。送料は受取人払い)。ご希望される団体には官製ハガキなどに、①学校名または子供会名、代表者名②郵便番号、住所、電話番号③かるたの活用方法(予定)④かるたの希望セット数(上限3セット)を記入し「〒630-8001 奈良市法華寺町254-1奈良ロイヤルホテル内 NPO法人奈良まほろばソムリエの会・啓発グループ」宛て、本年3月15日(木)(必着)までに郵送していただきます。同月末をメドに、順次発送いたします。進呈先には今後、その活用方法などについてお知らせいただく場合があります。



(5)一般のご希望者には、1セットにつき1,200円の寄付金をいただき、「かるた」をお渡しいたします
一般の方(上記(4)以外のご希望者)のご寄付収受および引き渡し場所は、クラブツーリズム奈良旅行センター様(奈良市東向中町28 奈良近鉄ビル5階 電話0742-90-1000 営業時間10:00~17:00 日・祝休業)です。近鉄奈良駅5階の同センターで、1月17日から対応していただきます。

※本件に関するお問い合わせ先 当会啓発グループ・米谷潔(090・2101・8640)





なかじまさんの絵が素晴らしいのは当然としても(特に女性に人気)、読み札もとてもよくできている。これをマスターすれば「奈良検定2級」レベルの力がつくのではないだろうか。44枚すべての読み札を紹介する(原文はすべてひらがな)。 

【あ】飛鳥寺日本で一番古い寺
【い】一年の半分雨の大台ヶ原
【う】海のない奈良で生まれた柿の葉寿司
【え】役行者奈良御所生まれの修験僧
【お】雄岳と雌岳大津皇子が眠る二上山



【か】蛙飛び行事世界遺産の金峯山寺
【き】巨大な弥生時代の唐古・鍵遺跡
【く】空海が伝えたという大和茶
【け】蹴鞠行事鎌足祀る談山神社
【こ】興福寺五重塔を映す猿沢池
 
【さ】最古の歴史書古事記の編者太安万侶
【し】初代神武天皇祀る橿原神宮
【す】西瓜の種奈良が生産日本一
【せ】世界最古の木造建築法隆寺
【そ】蘇我馬子の墓と伝わる石舞台

【た】高山は茶筌の生産日本一
【ち】中将姫ゆかりの當麻寺と石光寺
【つ】築地塀四方をめぐる平城宮
【て】寺の屋根瓦行基葺きの元興寺
【と】唐の僧鑑真建てた唐招提寺



【な】奈良の鹿春日大社の神のお使い
【に】二月堂春を告げるお水取り
【ぬ】額田王めぐる争い大和三山
【ね】年号は大化で始まる日本国
【の】能楽の始まり大和猿楽四座

【は】花の長谷寺舞台造りと登廊(のぼりろう)
【ひ】卑弥呼の墓ともいわれる箸墓古墳
【ふ】藤原京日本初の本格都城
【へ】壁画で知られる高松塚とキトラ古墳
【ほ】法華寺は光明皇后ゆかりの尼寺

【ま】万葉集奈良生まれの最古の歌集
【み】三輪山は大神神社のご神体
【む】室生寺は女人高野のたたずまい
【め】めらめらと炎が走る若草山焼き
【も】裳階(もこし)あり六重に見える薬師寺東塔

【や】大和は国のまほろばとうたった倭建命(やまとたけるのみこと)
【ゆ】油煙墨ススをかためた奈良の墨
【よ】吉野山桜の名所と西行法師

【ら】蘭奢待(らんじゃたい)天下一の名香収める正倉院
【り】両手で廻し飲みする 西大寺大茶盛
【る】盧舎那仏(るしゃなぶつ)は東大寺の大仏さん
【れ】冷気に晒して作る三輪そうめん
【ろ】ロマンある最古の古道山の辺の道
【わ】若宮おん祭生きた日本の芸能史


このかるたを発案された米谷潔さん(大阪市出身・在住)に以前、岡潔の言葉を教えていただいた。『春宵十話』に登場する。《奈良の築地塀のこわれた所など、世の移り変わりに超然としているようなのがいいと思うが、こういう奈良の良さというのも秋の日射しというのと同じで、わかる人にしかわからないだろう》《奈良の良いものを保存したいが、本当に良いものはちょっとしたところ、何でもないところにある》《観光観光というけれども、もちろん見に来たい人は来ればよいが、それよりもこの町を中心に日本らしい文化を興したいものだ。そんな夢を私は持ち続けている》。

このような「奈良の良さ」を子供たちに伝えていくためには、かるたはとても良いツールである。群馬県が誇る「上毛(じょうもう)かるた」のように広まってほしいと願っている。小・中学校の先生や子供会の代表者の方、ぜひご応募ください(1団体最大で3セットまで可能・先着順)。個人の皆さんは、ぜひ近鉄奈良駅ビル5階、クラブツーリズムさんの窓口でお買い求めください!

※読売新聞奈良版(1/21付)で大きく紹介された



※同会の会報紙「ソムリエの風」2017年12月号に、すべての絵札が紹介されている




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