tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

鰻丼とタレの問題

2008年07月31日 | グルメガイド
蒸し暑い日が続いている。この夏、熱中症でお亡くなりになった方も、奈良県下で4人となってしまった。皆さん、くれぐれも水分補給には気をつけていただきたい。

夏のスタミナ源といえば、やはりウナギだ。先週の今日(7/24)は土用丑だったので、鰻丼を食べられた方も多かったことだろう。

最近はウナギの話題といえば、産地偽装の問題がまず頭に浮かぶ。台湾産を浜名湖産、中国産を三河一色産と偽ったというニュースは記憶に新しい。怖かったのが抗菌剤漬けのウナギで、中国産ウナギから、遺伝毒性や発ガン性のあるマラカイトグリーン(合成抗菌剤)が検出されたという、とんでもないニュースが報じられていた。

これから書くのはそういう「問題」ではなく、タレの話である。スーパーなどで売っているかば焼きには、たいてい小袋に入ったタレがついている。この味が年々悪くなっているように思うのだ。妙に甘ったるいし、色が薄めで不自然にトロリとしてる。丑の日、わが家で食べた市販のかば焼きについていたタレの袋には、

しょうゆ(本醸造)[脱脂加工大豆(遺伝子組み換えでない)、小麦を含む]、砂糖、みりん、清酒、コーンスターチ、かばやきエキス(大豆、小麦を含む)、アルコール、調味料(アミノ酸等)

とあった。なんと8種類もの調味料が使われているのだ。家で作るとしたら「醤油、みりん」または「醤油、砂糖、清酒」だけで良いものを、こんなにゴテゴテと混ぜ合わすとは、よほど醤油や酒の質が悪いのだろうか。「かばやきエキス」に、なぜ大豆や小麦を混ぜる必要があるのだろうか。

案の定、このタレは、とてもまずかった(そういえば、冷凍天丼の具についていたタレも、やたら甘くてまずかった)。簡単に作れるのだが、便利なのでつい使ってしまうのが失敗のモトだ。

それにしても最近は、「醤油」にもいろんなものが混じっている。例を挙げると「脱脂加工大豆、小麦、食塩、アミノ酸液、果糖ブドウ糖液糖、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、甘味料(甘草)、保存料(パラオキシ安息香酸)」 等々。

私はわりと醤油にこだわるので、決してこんな表示のあるものは買わない。せいぜい「大豆(遺伝子組み換えでない)、小麦、食塩」である。幸い奈良県下には、美味しい醤油屋さんがたくさんある(お土産にも良い)。おススメは奈良市の向出醤油醸造元、御所市の片上醤油、吉野町の宮滝醤油(梅谷醸造元)などで、これらを順ぐりに使っている。たまに出前の寿司についてくるたまり醤油をかけてしまい、大いに後悔することもあるのだが。
http://www.asm.ne.jp/~soy/

さて、かば焼きのタレは味や成分だけでなく、もう一つ気になることがある。やたら量が多いのだ。ネットで検索していると、東京の鰻屋さんを紹介する個人ホームページに、同様の話が載っていて、膝を打った。引用すると

《4. タレの問題 鰻の銘店では御飯にかけるタレの量は、多過ぎず少な過ぎず実に見事な「案配」となっている。ところが、タレのかけ過ぎで重の御飯がタレの中で泳いでいる店が意外と多いのである。ビタビタになった御飯を残したままにして重をテーブルに置くのは悲しい。勿論、程度の問題はあるが、タレが多くかかっていて御飯が真っ茶色になっている店は、もうそれだけで「問題外の外」と判断しても構わないと思われる》。
http://www.unagidaisuki.com/t'sreport/t'sreport_tokyo2.html

全く同感だ。なぜ、あんなにタレをたくさんかけるのだろう。最近は銘店でもタレの多い店があるので、要注意だ(鰻重でも同様)。ましてや、ホカ弁や駅弁やコンビニの鰻丼などは…。「ひつまぶし」という食べ方が登場してから、この傾向が顕著になったようにも思う。

だから私は、外食で鰻丼を食べるときは「タレは、かけずに別に持ってきて下さい」と頼むことにしている。こうすれば失敗することがない。冒頭の写真は、近鉄奈良駅前の老舗、「いづもや」(奈良市中筋町31 奈良交通ビル西側の路地を北へ少し入る)の鰻丼(上 1300円)である。タレは左上の小鉢に入っているので、鰻にはかかっていない(特にこの店のタレが多いというわけではない)。この店の三河一色産の鰻(炭火焼)は、とても美味しい。
http://local.yahoo.co.jp/detail/spot/0f78af6368df129b821bceb2166bf760/

なお、このお店の「ひつまむし」(2600円)はおススメだ。ランチタイムには、そうめんがついた「お昼の鰻丼定食」(750円)がある。割安だが、鰻の量はあまり多くないので、念のため。
http://odekakeyan.exblog.jp/6332967/
コメント (6)
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