藤森照幸的「心」(アスベスト被害者石州街道わび住い)

アスベスト被害者の日々を記録。石綿健康管理手帳の取得協力の為のブログ。

初物

2018-06-13 23:44:45 | 日記・エッセイ・コラム

私の好物は「すもも」だ。 6月13日PM.11時45分今年初めて「すもも」を食した。 広島では、初物を食すとき、「東」を向いて三度笑へと言う。 そうすると、好きな食物との縁が深くなり、度々食べれるという。 余り当たってはいないが、なんだかそうしなくては・・・・・・。 私も三度笑っておいた。 

体調の回復は思うようにならず、日々グダグダと過ごしている。 昼間寝すぎて、この時間に目覚めてしまった。 これから朝までが苦痛の時間となる。 何時もなら不如帰が啼いてくれるのだが、今夜は泣いていない。 子育てが終わったのかもしれないなと、想像している。 不気味なほど静かな夜である。 国道191号線の車の音も、風向きによって聞こえてこない。 

奥様は、「三業惑乱」という、浄土真宗の内紛事件の古文書に付きりで、ほかの事が目に入らぬ状態である。 その主人公の和尚が、この町の寺の住職であったので、たまたまその裁判の記録が手に入り、古文書解読に夢中なのである。 この和尚は、本山の学林の教えが間違っていると、自らが『金剛錍論(こんごうぺいろん)』という書物を京都で出版し自分の弟子や、「旧義派」と呼ばれた、仲間に配布したところ、西本願寺の学林がこれを差し止めて、暴動に近い紛争が起こったそうである。 京都二条城でその取り調べが行われ、最終的には江戸寺社奉行の裁定で、 「旧義派」が正しいと裁断されて事件である。 裁判では勝利したが、江戸表でこの和尚は病で亡くなった。 対する学林の長は、自ら反省することなく自決した。 やはり頭でっかちの「偏向論者」の話である。 こんな話、作家の「澤田 ふじ子」さんにでもお願いして、小説にしてほしいものである。 彼女の「公事宿」シリーズの一角にぜひとも加えて欲しい物である。

コメント
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