TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

放浪の山旅⑥ 旅の終わりに

2021年11月03日 | 山(県外)
10月25日(月) 遠征最終日
男池駐車場はガスの中だった。
夜中に車の天井をたたく雨の音に、今日の大船行きはないなと思った。
それでも4時起床。本当はもっと寝たいのだが、遠征中に限らずいつも朝は早い。

朝食


食後のコーヒーと「多良岳 街道ポテト」


朝食後に歯を磨いていたら、先客に声を掛けられる。長崎の方で、車が同じ長崎ナンバーということで声を掛けてもらった。その方は夫婦でいらっしゃっていて、今日は黒岳に登るとのことだった。
「濡れますよ」
「カッパがあるから」
「 … 」

その通りである。自分に活を入れられた気がした。

ご夫婦で九州の百名山を登っていて、現在99峰登られたそうだ。
残りの1峰は、五島の七ツ岳で、そこには来週登られるという。
「すごいですね。何年前から登りはじめたのですか?」
「8年前からです」

歳を尋ねたら、同じ歳だった。
話をして、いい刺激になった。

態度が決まった。
大船は無理にしても、初めての男池だから、その周辺の散策をしてみようと、あわてて登り支度をはじめた。
その頃、小雨は混じるもの、ガスは随分と引いていた。



上だけカッパを着て、傘を差して出発。

まずは男池散策




水筒を名水で満たす。

山の中へ


原生林に囲まれた静かな登山道、雰囲気がいい。


かくし水




太古の昔から横たわっているような木


苔むした石


木の根にも苔が


ちょっぴりの紅葉



ほどなくソババッケに到着


なんとも幻想的な世界だ。




ソババッケ? 変な名前だな…
帰ってから調べたのだが、「そば畑」が変化したものらしい。
納得である。
島原の実家でも「ナカンバチケ」と言っていたのは、「中の畑」がなまったものだった。



今日はここまで。
ここまで来ただけでも良しとしよう。
「足るを知る」と自分を納得させる。
(実は、昨日の疲れがかなり残っていた)

途中にもソババッケに似た所があった。



男池に戻り、周囲の散策

デカい! ケヤキ


その根がたくましい。
石を乗り越えている。


これこれ、余所様のブログで何度も見た「UFOキャッチャーの木」
石を包み込んでいる。


橋を渡り駐車場へ


トイレに貼り紙あり。


ここで衣類や食器等の洗い物をしてはいけませんということだろう。
気持ちよく、きれいに使いたいものである。

去年行った生月の灯台でも、駐車場のトイレに同様の貼り紙がしてあった。






駐車場に戻ると車が増えていた。



山旅が終わった。
錦秋の大船はまたの機会にということで、陸路で長崎に帰る。

予定より大幅に早く着いたので、その日のうちに荷物の整理ができた。






1週間前のことを振り返って、いつも以上に長くなってしまいました。
タイトルに「放浪」という言葉を使ってみましたが、実際は言葉の勇ましさとはうらはらに、ブレや迷い、ノスタルジー、家族を残してきたことへの後ろめたさなど、様々な感情がつきまといます。でも、それらの感情も全部受け入れて、未知の世界を彷徨うことで得られる心のときめきこそが旅の醍醐味だと思いました。
旅に出て心の渇きを癒やすことで、自分にも周囲にも優しくなれるような気がします。

6回にわたって綴った「放浪の山旅」におつき合いいただき、ありがとうございました。
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