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TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

地静かなれば天に乱れなし

2015年09月13日 | エッセイ
前ブログのタネあかしです。

一斉に飛び立つ鳥を見て、山頂に先客なしの判断は、実は宮城谷昌光さんの「劉邦」の次の件を参考にしたものでした。

劉邦軍が渭水のほとりにさしかかり、川を越えて軍を進めようとする場面。

徒渉の前に、偵察を出して対岸に伏兵がいないか確かめるべきだと主張した劉邦。
対岸に伏兵はいないと言い切る軍師。
(以下、括弧は「劉邦」本文より引用 宮城谷昌光さんの文はいいですね)

「勝負において、迷うことほど悪いものはない。劉邦は度胸を船に乗せた。はたして対岸に敵兵はいなかった。」

もし、伏兵がいたら劉邦軍は甚大な被害を被っていたであろうが、どうして軍師(この時は韓信)は伏兵がいないと断定したのか。上陸の後に、劉邦の問に韓信は

「『地の模様が天に映るのです。地が静かであれば、天に擾(みだ)れはありません』と、答えた。うまいことをいいやがる。劉邦は内心嗤(わら)った。なるほど天空を飛ぶ鳥の群れに乱れがあれば、その下に伏兵がいるということであろう。」


(本来羽を休めるべき夕暮れ時に、私に驚き一斉に飛び立ったカラスの群れ)

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