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TENZANBOKKA78

アウトドアライフを中心に近況や、時には「天山歩荷」の頃の懐かしい思い出を、写真とともに気ままに綴っています。

盆栽に挑戦

2020年06月29日 | 畑・園芸・工芸・片付け
昔の苦い記憶…
封印していた遠い昔の、苦い記憶…

高校に入ってすぐのこと。最初のホームルームだったしょうか、自己紹介の時、土黒(「ひじくろ」国見町の地名)出身のT君が「趣味は盆栽です」と言ったとき、教室中のみんなが笑い転げ、爆笑の嵐が吹き荒れました。
私も「オジン臭さ」とヤジを入れ、大声を出して笑ったのを覚えています。

ところが、T君は、中学校を卒業したばかりの青臭い連中のはるか上を行く大人でした。嘲笑を気にすることなく、盆栽の魅力をクラスメート全員の前で淡々と説いたのです。

あれから45年。あれほど小馬鹿にしていた盆栽に自分がハマろうとは夢にも思いませんでした。
T君に今度あった時に詫びようと思います。T君のことですから、彼は私が盆栽の魅力に気づいたことを自分のことのように喜んでくれることでしょう。T君はそんな人なのです。自己紹介の時こそみんなの笑いものでしたが、すぐに彼の人間的な魅力に気づいたクラスメートは、すぐに彼に対して一目も、二目も置いたのでした。


前置きが長くなりましたが、先日初めて盆栽の剪定をしてみました。
梅雨のじきだけに、降ったり止んだりの天気でした。畑仕事も、庭木の剪定もできません。
そこでひらめいたのが盆栽の剪定です。鉢ごと小屋に運び、小屋の中で剪定することにしました。
それなら雨に濡れることなくできます。
晴れていたらまずしないだろう仕事ですが、実際にやってみて、その奥深さに我を忘れてしまいました。

定年退職したこの4月より、新聞に載っている「数独」にハマって、1時間、2時間それに没頭してしまいますが、そんな感じです。生き物相手ですから、それ以上に面白いです。こんな世界もあるのかと思うと同時に、何も知らず高校の時、趣味は盆栽と言ったT君に申し訳なくて胸が痛みました。


父が残していった松の盆栽



一部分だけ剪定してあるところは、先日職人さんがこんな風にするんだよと教えてくれていたところです。




ネコに乗せて小屋で剪定開始です。




時折雨も降りましたが、気にすることなく松の木との対話を楽しみました。
新芽を止めながら、残す枝、残さない枝を考えながら自分なりに仕上げてみました。
小さな盆栽ですが、そこはさながら一つの宇宙でした。

小さな鉢ですが2時間はかかったでしょうか、それは苦痛ではなく実に楽しい時間でした。

仕上がりました。



翌日はうだるような暑い一日でした。
雨もですが、こんな暑い日に畑に出たら熱中症で倒れてしまうと、この日も盆栽の剪定をしました。
ところが、今度の鉢は重すぎてとても一人では動かせません。
そこで、タープ代わりにダンボールを使って日よけをしました。



作業するイスの所だけ日陰ができていますが、それで十分です。

ビフォー



アフター 日差しが強すぎて見づらいですが…



こんな小さな松ですが、その根は石に巻きついています。モミジの根は根を張って岩を裂いています。




小さな空間は、とてつもない生命のエネルギーに満ちています。
まさに小宇宙です。

この夏、枯らさないように大事に育てていかなければ。
そして、T君とじっくり盆栽談義をしてみたい。

T君は高校の先生ですが(でしたが)、免許状は数学と「美術」を持っています。
盆栽は計算された美の世界ですが、その魅力に若くして気づいていたT君はすごいな…

阿蘇山?

2020年06月29日 | その他
梅雨の合間をぬって、実家のある島原に向かいました。
島原半島にモクモクと元気な雲がかかっていました。


(諫早市森山から見たところ)


島原市に入り、グリーンロード(広域農道)から実家に車を走らせていたら、目の前にふだんとは違う景色が広がっていました。
あれって阿蘇山?




雨上がりで空気が澄んでいたからでしょうか、海の向こうに高い山々が見えます。
手前の海は有明海で、対岸は熊本です。
あんなに高い山はふだんは見えないのですが、方向からして阿蘇山ではないかと思います。
次の機会に、地図とコンパスで確かめてみようと思います。