天真寺日記

天真寺の日々を綴ります

法語カレンダー

2007-01-29 19:43:37 | 天真寺
HPの「法語カレンダー」アップしました。
今月のことばは、
「仏たちはみな 殊にすぐれた 無量寿仏の功徳をたたえられる」

この法語は『大無量寿経』に示されます。無量寿仏とは無量の寿(いのち)をもつ仏さまをあらわし、阿弥陀仏のことをいいます。
現在『千の風になって』という歌が流行しているようです。亡き方が風となり光となりあなた包んでいるよ、と歌っています。
今月のことばは、亡き方は仏さまとなり、「南無阿弥陀仏」と称えるところいつでもどこでも共にあって、私を生かすはたらきとなって下さっていることを伝えます。歌に込められたメッセージに仏さまのおこころを感じます。

                                          

毎月寺報に法語カレンダーのその月のことばにコメントを書いています。
HP上では、それをご紹介しております。

昨年の紅白歌合戦で歌われてから、現在「千の風になって」大ヒットしています。

「千の風になって」

私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 眠ってなんかいません
千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています

秋には光になって 畑にふりそそぐ
冬はダイヤのように きらめく雪になる
朝は鳥になって あなたを目覚めさせる
夜は星になって あなたを見守る

私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 死んでなんかいません
千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています

千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています

あの大きな空を
吹きわたっています

こんな詩です。

亡き方の受け取り方は、浄土真宗とも通じるものを感じます。
こう言うと少し話が飛びすぎかもしれませんが。。
親鸞聖人は、阿弥陀さまは十方微塵にましますと示されています。
いつどこにあろうとも、仏さまは私と共にいて下さる。
亡き方も、生きている私も、生死を越えてすべてを包む仏さまのいのちの中に生かされているのです。
み教えに触れると、今生きている世界がずっとずっと大きくなります。
そして、目に見えるものだけに振り回されるのではなく、見えなくとも、見えないからこそ大切なものに気づかせていただきます。

けれど、仏さまの教えを自分では味わっても、なかなか人の心に伝わることばにするのは難しい。
亡き方への思い…
多くの人が心の中に抱えている悲しみや苦しみに目を向け、その心に寄り添い一つ一つの言葉を綴ったからこそ、多くの人の心に訴えたのでしょう。
お坊さんである私も、こんな詩のセンスがあればみ教えを多くの人に伝えられるのにな~と歌の流行を横目に、自分の才能のなさにがっかりしているところです。

(静)