あそこまでピュアだと勝てないよなぁ。
そんな今回のお話は…
プールの授業で女子のスクール水着姿に一喜一憂する男子生徒たち。
まだ地上の学校に慣れていないまなかたちも、どうにかクラスメイトたちと仲良くやれるようになってきた。
「今日はタイム測るぞ」という先生のひと言に生徒たちから不満の声があがる中、光は紡にライバル心を燃やす。
しかし海とは違う感覚、また紡が予想以上に速かったことに動揺した光は、焦って足先を飛び込み台の壁にぶつけて爪を剥がしてしまう。
光の動きが突然乱れたことに気がついたまなかは、水中を漂う一筋の血を見た瞬間、プールに飛び込んでいた。
以上公式のあらすじ。
う~ん。ちさきの問題は、これで一応の決着はついちゃったってことでいーんですかね?
ま、それはともかく、お話の方はちさきの問題を見せつつ、光たちは学校のクラスメイトと随分と仲良くなってきました、って所を描いている。
まずちさきの方を語ってしまうと、前回ちさきの心中を知ってしまったまなかは、それ故に気を遣ってしまい逆にちさきを怒らせてしまうこととなる。
前回ちさきが忘れてと言ったように、聞かなかったことにして、何事もなかったかのように振る舞うのが大人の対応であろうが、まだまだ子供のまなかにそれが出来ようはずもなく、むしろ子供のようにピュアだからこそ彼女を気にかけてくれているのだが、ちさきとしては逆にそれがイヤなのだ。
それというのも上記あらすじの事件で、光の異変に気が付いて真っ先に飛び出して行くまなかであったが、ちさきはそれに先んずることが出来ないのだ。要するにちさきはまなかに勝てないのである。
まぁ勝ち負けの問題ではないのだが、光のことがこんなにも好きなのに、ちさきはまなかにどうしても遅れをとってしまう。まなかの前に出れないのだ。よしんば、まなかの前に出れたとしても、光はどう見てもまなかの方を向いているのだから、ちさきの心中察してあまりあるというものだ。
さりとて、ちさきとしては、別にまなかのことが嫌いなのではないので、まなかがちさきを気にしていることは彼女の優しさであることには気付いているのだが、ちさき的には勝っているものに同情されているように思えてイラッとくるのだろうことは分からんでもない話で、ちさきがまなかに対して怒ったのは要するに八つ当たりなのである。しかしちさきもバカではないので、自宅で「バカは自分だ……」と呟いたのを見て分かる通り、自分のしたことを分かってはいるのだ。
まなかは紡のアドバイスを受け海村に戻ると、昔、自分だけ見ることが出来ず、ちさきにたいそう怒られた巴日を見ることとなる。潮の関係で太陽が三つあるかのように見えるあまり見ることが出来ない現象なのだが、まなかはそれを見てすぐさまちさきの家を訪れ、彼女を引っぱって一緒に巴日を見ることとなる。
この為にわざわざ学校で怒られた相手を引っぱってきて、今度は絶対一緒に見ようと約束したこと、そして幼き頃に一緒に見れなかったことを謝るピュアなまなかを見てちさきは、あぁ勝てないと思ったのではなかろうか。だから自分はずっと子供の頃のままでいたかった、いつも4人一緒のあの頃のままでいたい、変わりたくないのだと心中を吐露したのではないか。楽しいだけの居心地のいいままなら、今のように胸を痛めることはないのだから。
だが、人として生きていく以上、変わらずにいるわけにはいかないのだ。今回の出来事があったように、自分も周りも少しずつ変わっている。もう光たちはいつも一緒にただ遊んでいるだけではいられなくなったのだ。
ちゃっかり(?)階下でまなかとちさきの会話を聞いていた光とかなめ。かなめはいつも真っ先に飛び出して行くのはまなかだと言うのだが、プールの事件でもあったように彼女は、ピュアであるが故に無意識ながらも真っ先に飛び出して行き、4人の中で一番先に変わっていったのだ。
巴日が終わるのと同時に今回のお話も終わるのだが、それはまるで、彼らの幼年期が終わったことを象徴しているようであった。
とまぁ、ちさきのまなかという所では、前回の好きにならなければつらい想いをしなくてすむ、というのと同様に、ずっとこのままなら良かったのにと思うちさきに対し、無意識にとんとんと先へ進んでしまうまなかは、劇中のかなめの台詞にもあったように、4人の中心であり、またそのピュアさ故に進んで行ってしまう彼女は事象の中心でもある、という所を見せたかった、というような気がします(苦笑)。
個人的に今回でちさきの件が落ち着いたのか決着がついたのかよく分からんと言いますか、まぁ何がどう決着かという話でもないので、そういう話でもないのだろうけど、上記しましたように彼らはただ単純に子供、ではなくて14歳という子供でもなければ大人というほどでもない、そんな繊細な歳頃になった、いつのまにか子供ではなくなった、という所を描きたかったのではないでしょうか。
スッキリしたわけでもスカッと晴れやかになったわけでもなくモヤモヤッとした感じが、正にその年頃感というべき「感じ」を出しているような気がします。
さて、個人的にはちさきとまなか云々よりか、4人が学校のクラスメイトたちと随分と仲良くなっていく様が描かれていた方が気持ちが良くて印象に残りました。
まぁ男子の方は、ホラ、基本男ってバカなので(笑)ケンカしちゃえば後はもう雨降って地固まるになりますけど、女子がまだ若干距離がありつつも、それなりに普通の関係を築いていて意外。ホラ、女子は男子のいない所で「黒い」じゃないですか。(とか言うと女子の方に怒られるかもですが)
なんで陸と海でそんなに仲が悪いのかは今の所まだよく分かりませんが、この年頃の子らにはそんな大人のしがらみなんぞは関係無く、まぁ一緒のクラスになっちゃえば仲良くなっちゃいますわな。まぁこいつらはおそらくは、その陸と海で何があったのかをあんまり良く知らないであろうことも起因していると思うが、ともあれ海村の野郎(主にかなめ)と仲良くなりたい女子と、ケンカして仲良くなった男子(ちょっとちさき目当て)、そしてちびっ子美海とさゆでおじょしさまを作ることとなったのは、学校という場所から離れて久しい自分としては見ていて実に微笑ましく、いっそそんな様子をずっと見ていたかった感はある。
恋愛模様は、なんか「ああっもうっ!」とか思ってもにょもにょしてしまうんですよね。まぁそれが恋愛モノのの醍醐味であることは重々承知ですが(笑)、逆に考えれば、そう思わされているわけですから、作り手の術中に見事にハマっていると言えるのだろう。
ああ、そういえば、プールの時でちょっと思ったことがあって、海村に水泳の授業が無いってのは、言われて「ああ、そうか」と納得してしまった。アバンでなんで初めての水着云々言っていたのか不思議に思っていたんだけど(陸の学校の水着が初めてという意味かと思った)、ずっと海の中にいるんだから当たり前だよなー、言われて気付くなという話である(苦笑)。
それに伴って女子の着替えでタオルで全身覆っちゃうのを見て「おおっ懐かしい!」とか思ってしまった(笑)。自分は小学生までは男女一緒に着替えていたのですが、それって今考えるとおおらかな時代だったんだなぁ(しみじみ)。6年生でも一緒だったんだぜー。当時は当然何も思う事も無かったんですが、今考えてみると異様な光景ではありますよねー。
ちなみにタオルの件で自分としては思い出深いことがあったりするんですけど(だからここに食い付いたんですが/笑)、まぁそれは、自分の淡い思い出として胸にしまっておこうと思います。
最後にちょっと気になっていることを。
すんごくどーでもいーんだけど、町のデザインとして円(まる)がよく使われていますよね。例えば今回ならプールの飛び込み台が円柱だったり、壁にあいている穴が円だったり、教室の引き戸の窓が円だったり、所々に円を使ったデザインが見受けられて、割と田舎町風の舞台なんですが、ただ単に「田舎」というだけでない海村というファンタジーがある町なのである、ということを示しているようで良いデザインだなーと思います。変に目立ってオシャレ過ぎていないのが良いのだ。
なんだかよく分からない感想になりましたが、次回はおふねひき云々に絡んであかりの問題に決着がつく……のか?中盤の山場のような予告でしたが、はてさて。ともあれ楽しみにしていきたい。
そんな今回のお話は…
プールの授業で女子のスクール水着姿に一喜一憂する男子生徒たち。
まだ地上の学校に慣れていないまなかたちも、どうにかクラスメイトたちと仲良くやれるようになってきた。
「今日はタイム測るぞ」という先生のひと言に生徒たちから不満の声があがる中、光は紡にライバル心を燃やす。
しかし海とは違う感覚、また紡が予想以上に速かったことに動揺した光は、焦って足先を飛び込み台の壁にぶつけて爪を剥がしてしまう。
光の動きが突然乱れたことに気がついたまなかは、水中を漂う一筋の血を見た瞬間、プールに飛び込んでいた。
以上公式のあらすじ。
う~ん。ちさきの問題は、これで一応の決着はついちゃったってことでいーんですかね?
ま、それはともかく、お話の方はちさきの問題を見せつつ、光たちは学校のクラスメイトと随分と仲良くなってきました、って所を描いている。
まずちさきの方を語ってしまうと、前回ちさきの心中を知ってしまったまなかは、それ故に気を遣ってしまい逆にちさきを怒らせてしまうこととなる。
前回ちさきが忘れてと言ったように、聞かなかったことにして、何事もなかったかのように振る舞うのが大人の対応であろうが、まだまだ子供のまなかにそれが出来ようはずもなく、むしろ子供のようにピュアだからこそ彼女を気にかけてくれているのだが、ちさきとしては逆にそれがイヤなのだ。
それというのも上記あらすじの事件で、光の異変に気が付いて真っ先に飛び出して行くまなかであったが、ちさきはそれに先んずることが出来ないのだ。要するにちさきはまなかに勝てないのである。
まぁ勝ち負けの問題ではないのだが、光のことがこんなにも好きなのに、ちさきはまなかにどうしても遅れをとってしまう。まなかの前に出れないのだ。よしんば、まなかの前に出れたとしても、光はどう見てもまなかの方を向いているのだから、ちさきの心中察してあまりあるというものだ。
さりとて、ちさきとしては、別にまなかのことが嫌いなのではないので、まなかがちさきを気にしていることは彼女の優しさであることには気付いているのだが、ちさき的には勝っているものに同情されているように思えてイラッとくるのだろうことは分からんでもない話で、ちさきがまなかに対して怒ったのは要するに八つ当たりなのである。しかしちさきもバカではないので、自宅で「バカは自分だ……」と呟いたのを見て分かる通り、自分のしたことを分かってはいるのだ。
まなかは紡のアドバイスを受け海村に戻ると、昔、自分だけ見ることが出来ず、ちさきにたいそう怒られた巴日を見ることとなる。潮の関係で太陽が三つあるかのように見えるあまり見ることが出来ない現象なのだが、まなかはそれを見てすぐさまちさきの家を訪れ、彼女を引っぱって一緒に巴日を見ることとなる。
この為にわざわざ学校で怒られた相手を引っぱってきて、今度は絶対一緒に見ようと約束したこと、そして幼き頃に一緒に見れなかったことを謝るピュアなまなかを見てちさきは、あぁ勝てないと思ったのではなかろうか。だから自分はずっと子供の頃のままでいたかった、いつも4人一緒のあの頃のままでいたい、変わりたくないのだと心中を吐露したのではないか。楽しいだけの居心地のいいままなら、今のように胸を痛めることはないのだから。
だが、人として生きていく以上、変わらずにいるわけにはいかないのだ。今回の出来事があったように、自分も周りも少しずつ変わっている。もう光たちはいつも一緒にただ遊んでいるだけではいられなくなったのだ。
ちゃっかり(?)階下でまなかとちさきの会話を聞いていた光とかなめ。かなめはいつも真っ先に飛び出して行くのはまなかだと言うのだが、プールの事件でもあったように彼女は、ピュアであるが故に無意識ながらも真っ先に飛び出して行き、4人の中で一番先に変わっていったのだ。
巴日が終わるのと同時に今回のお話も終わるのだが、それはまるで、彼らの幼年期が終わったことを象徴しているようであった。
とまぁ、ちさきのまなかという所では、前回の好きにならなければつらい想いをしなくてすむ、というのと同様に、ずっとこのままなら良かったのにと思うちさきに対し、無意識にとんとんと先へ進んでしまうまなかは、劇中のかなめの台詞にもあったように、4人の中心であり、またそのピュアさ故に進んで行ってしまう彼女は事象の中心でもある、という所を見せたかった、というような気がします(苦笑)。
個人的に今回でちさきの件が落ち着いたのか決着がついたのかよく分からんと言いますか、まぁ何がどう決着かという話でもないので、そういう話でもないのだろうけど、上記しましたように彼らはただ単純に子供、ではなくて14歳という子供でもなければ大人というほどでもない、そんな繊細な歳頃になった、いつのまにか子供ではなくなった、という所を描きたかったのではないでしょうか。
スッキリしたわけでもスカッと晴れやかになったわけでもなくモヤモヤッとした感じが、正にその年頃感というべき「感じ」を出しているような気がします。
さて、個人的にはちさきとまなか云々よりか、4人が学校のクラスメイトたちと随分と仲良くなっていく様が描かれていた方が気持ちが良くて印象に残りました。
まぁ男子の方は、ホラ、基本男ってバカなので(笑)ケンカしちゃえば後はもう雨降って地固まるになりますけど、女子がまだ若干距離がありつつも、それなりに普通の関係を築いていて意外。ホラ、女子は男子のいない所で「黒い」じゃないですか。(とか言うと女子の方に怒られるかもですが)
なんで陸と海でそんなに仲が悪いのかは今の所まだよく分かりませんが、この年頃の子らにはそんな大人のしがらみなんぞは関係無く、まぁ一緒のクラスになっちゃえば仲良くなっちゃいますわな。まぁこいつらはおそらくは、その陸と海で何があったのかをあんまり良く知らないであろうことも起因していると思うが、ともあれ海村の野郎(主にかなめ)と仲良くなりたい女子と、ケンカして仲良くなった男子(ちょっとちさき目当て)、そしてちびっ子美海とさゆでおじょしさまを作ることとなったのは、学校という場所から離れて久しい自分としては見ていて実に微笑ましく、いっそそんな様子をずっと見ていたかった感はある。
恋愛模様は、なんか「ああっもうっ!」とか思ってもにょもにょしてしまうんですよね。まぁそれが恋愛モノのの醍醐味であることは重々承知ですが(笑)、逆に考えれば、そう思わされているわけですから、作り手の術中に見事にハマっていると言えるのだろう。
ああ、そういえば、プールの時でちょっと思ったことがあって、海村に水泳の授業が無いってのは、言われて「ああ、そうか」と納得してしまった。アバンでなんで初めての水着云々言っていたのか不思議に思っていたんだけど(陸の学校の水着が初めてという意味かと思った)、ずっと海の中にいるんだから当たり前だよなー、言われて気付くなという話である(苦笑)。
それに伴って女子の着替えでタオルで全身覆っちゃうのを見て「おおっ懐かしい!」とか思ってしまった(笑)。自分は小学生までは男女一緒に着替えていたのですが、それって今考えるとおおらかな時代だったんだなぁ(しみじみ)。6年生でも一緒だったんだぜー。当時は当然何も思う事も無かったんですが、今考えてみると異様な光景ではありますよねー。
ちなみにタオルの件で自分としては思い出深いことがあったりするんですけど(だからここに食い付いたんですが/笑)、まぁそれは、自分の淡い思い出として胸にしまっておこうと思います。
最後にちょっと気になっていることを。
すんごくどーでもいーんだけど、町のデザインとして円(まる)がよく使われていますよね。例えば今回ならプールの飛び込み台が円柱だったり、壁にあいている穴が円だったり、教室の引き戸の窓が円だったり、所々に円を使ったデザインが見受けられて、割と田舎町風の舞台なんですが、ただ単に「田舎」というだけでない海村というファンタジーがある町なのである、ということを示しているようで良いデザインだなーと思います。変に目立ってオシャレ過ぎていないのが良いのだ。
なんだかよく分からない感想になりましたが、次回はおふねひき云々に絡んであかりの問題に決着がつく……のか?中盤の山場のような予告でしたが、はてさて。ともあれ楽しみにしていきたい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます