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フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

2017-10-13 06:39:09 | Weblog

     涙  (石原吉郎)

レストランの片隅で ひっそりと一人で

食事をしていると ふいにわけもなく

涙があふれることがある

なぜあふれるのか

たぶん食べるそのことが むなしいのだ

なぜ「私が」食べなければ いけないのか

その理由が ふいに

私にわからなくなるのだ

わからないという

ただそのことのために

涙がふいにあふれるのだ

 

この詩が分かるようになった。お年頃なんだ。

 

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