映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

2014年06月26日 | 西島秀俊
お、重いっ・・・



* * * * * * * * * *

本作も西島秀俊カテゴリではありますが、ようやく氏が登場するのが半ばを過ぎてから。
 まあ、重要人物ではあるのですが、
実のところちょっと見た目が良ければ誰でもいいという程度の扱いでした・・・。


宮尾登美子原作、越後の作り酒屋を舞台とした女性の「情念」を描く物語。
 ほぼ20年前の作品で、はじめに「文部省推薦」と出たのがちょっと笑える。
「文科省」でなく「文部省」というところがまたね・・・。
 物々しいなあ・・・。


時代は大正~昭和初期。
 越後の銘酒「冬麗」蔵元の田之内家。
 女児誕生から物語は始まります。
 当主・意造(松方弘樹)の妻(黒木瞳)は、これまで何度も妊娠したけれどもすべてを失っています。
 意造は今度こそ強く育つようにと、女の子にも関わらず“烈”と命名。
 烈は願い叶って、すくすくと丈夫に育ちますが、
 病で視力が弱く、18の時についに失明してしまいます。
 それでも気性は名前の通り激しい烈(一色紗英)は、
 父の跡を継ぎ蔵を守り酒造りを続けることを決意。
 そんな時、若き酒つくりの職人・涼太(西島秀俊)に心奪われてしまうのです。
子役の時と人相ちがいすぎだろー!とは思う・・・。


物語は烈と、烈の亡き母に代わり彼女を育てた叔母(浅野ゆう子)、
 そして、一家の安定を図るためだけに後妻として意造に嫁いだセキ、
 3人の心情を綿密に描いていきます。
いづれも“家”に縛られる女達。
 ふうむ、今となっては過去の物語だなあ・・・。
でも、自分の心情を押し包み、結婚もしないでこの家と烈を見守り通していく
 叔母・佐穂にはちょっと心動かされました・・・。
うん、本作中では最もカッコ良かった。
それでまた、若い衆・涼太の心ばえがまた振るってるよ。
セキが、意造の子でない子どもを妊娠。
 烈は単なる嫉妬からそれが涼太の子どもではないかと勘ぐるのだけれど、
 それを知った涼太は
「お嬢さんが俺をそんな男だと思っていたなんて」
 と憤慨して、国に帰ってしまう。
・・・何にしても全く純潔なこの二人。
 じれったいことで・・・。


しかし、その後の烈の行動がまさに“烈”なんだな。
いや、無理。絶対無理だから、それ・・・。
まあ、そこが亡き母のお導きってことで・・・。


まあね、感動の物語ではあるよ。
 でもね、結局私は最後の最後に
 「この女、重いっ!!」
 と思ってしまった。
 こりゃだめだよ、これでは男は引くよ~。
皆さんは納得できるかな?
もしかして、20年前ならまだ「感動」できたのかもしれない。
最近の恋愛ドラマのスタイルというより現代の風潮なのかな。
 女はこんなに思いつめないと思う・・・。
時の移り変わりを強く感じる作品ではありました。
 それと私は日本酒ファンとして、酒造りのシーンが見られたのは嬉しかった。
そういうと思ったよ。しぼりたてのお酒、飲んでみたいよね-。
あの雪深い新潟で造るお酒は、格別のように思われるな。・・・。


さて、一色紗英さんは懐かしい。
 本作で何箇所からか新人女優賞を獲得したそうですが。
 実はこの役、はじめは宮沢りえさんを予定していたそうです。
なるほど、そのほうがイメージは合うような気がする。
 まあ、一色紗英さんも悪くはなかったけど。

藏 [DVD]
宮尾登美子,高田宏治
東映ビデオ


1995年/日本/130分
監督:降旗康男
原作:宮尾登美子
出演:松方弘樹、一色紗英、浅野ゆう子、黒木瞳、西島秀俊

時代性★★★★☆
西島秀俊の魅力度★★★☆☆
満足度★★★☆☆

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