映画と本の『たんぽぽ館』

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多十郎殉愛記

2021年01月23日 | 映画(た行)

純愛で殉愛

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日本映画界のレジェンド・中島貞夫監督、20年ぶりの長編映画とのこと・・・
ですが、お恥ずかしいことに、私にはよくわからない。
私がせっせと映画を見始める以前なので・・・。

しかし、チャンバラのチャンバラらしい重厚さ・・・、
そんな片鱗は確かに感じました。

時は幕末、京都。
対立する薩摩藩と長州藩。
新撰組と見回り組。
混沌として抗争がうず巻いています。

長州を脱藩して京都にやって来た多十郎(高良健吾)は、
居酒屋・満つやの用心棒をしながらなんとか糊口をしのいで暮らしています。
満つやを切り盛りするおとよ(多部未華子)は、
多十郎に好意を寄せているのですが、多十郎は意に介しません。

新撰組や見回り組にとっては、尊皇攘夷をうたう長州の脱藩志士は取り締まりの対象。
町方からの注進で多十郎の存在を知った見回り組は、多十郎襲撃を企てますが・・・。

多十郎は故郷で食うや食わずの生活に見切りを付け、京に来ていました。
天下国家を論ずる気などもとよりありません。
藩では名うての剣豪だったため、
同じく上京した脱藩志士たちに助力を頼まれるのですが、きっぱり断りもする。

しかし、なぜか巻き込まれてしまう・・・。

結果、彼はお金のためでも天下国家のためでもなく、
女、つまり、おとよのために命を懸けることになるのです。
すなわち殉愛。
そしてそれは純愛でもあるのです。

しかしいくら何でも、多勢に無勢。
壮絶で悲惨な死闘が繰り広げられるのでした。

高良健吾さんの浪人姿、決まってました!!

 

<WOWOW視聴にて>

「多十郎殉愛記」

2019年/日本/92分

監督:中島貞夫

監督補佐:熊切和嘉

出演:高良健吾、多部未華子、木村了、寺島進、永瀬正敏

 

チャンバラ活劇度★★★★☆

満足度★★★



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