人骨

オートバイと自転車とか洋楽ロックとか

さまよえる中毒者のための小夜曲

2007年05月30日 | ただの雑談
このイラスト、今みるとヤバイよね。よく分からないけど、何かやばい。


妻の友人宅に夕食をいただきにお邪魔してきた。そこの旦那さんはぼくと同い年くらいだが、外人である。日本に定住していて日本人の嫁さんをもらうくらいなんだから日本が大好きなのに違いない。ご主人自ら包丁を握るので、自慢の中華を振舞ってもらいつつ色々と話してきた。
ぼくは妻の友人ご本人とは何度も会っている。彼女がよく娘を連れてウチに遊びに来るからだ。しかし旦那さんと会うのはまだこの日が2回目だ。前回会った時は、先方が「たまたまそばに買い物に来てるから」という理由で急遽訪問してきたものだ。ガイジンの旦那さんのことは話には聞いていた。対人恐怖症であるぼくは本来相当な緊張状態でこれを迎いれるべきところであったが、あいにくそれは休日の夕方だった。すなわちぼくはとっくにヘベレケであり、そのまま彼と一緒に仲良く飲んだのだ。ちなみに彼らはクルマでやってきたのだが、それはマツダのアクセラという車種であった。クルマのことは良く知らないぼくはこの時旦那さんに「これはなんて言うメーカーですか?トヨタですか?」と聞いた。すると「あなたは日本人なのにこのマークを知らないのですか」とマツダエンブレムを指差されて突っ込まれてしまった。以来ぼくはマツダのエンブレムをしっかりと頭に刻み、奇遇なことにその後マツダ車を愛用することとなった。まあAZワゴンはむしろスズキなんだけどさ…

さてこの友人宅で食事中のこと。既に妻経由でぼくの事情を知っている彼は、「人骨さんアル中になったんですか。大丈夫なんですか?そういやあの時もねぇ…」等々心配してくれつつ、当の本人はエラい勢いで飲みまくっていた。ビールの500缶を、ぼくが見ている限りで3本以上空けていた。1日どれくらい飲むのかと聞いたら、4~5本は飲むという。つまり2リットル以上。純アルコール量に換算すると100mlを超えるので、結構ヤバ目だと思う。それに500缶のビールって6本セットで1500円くらいしなかったっけ?酒代は極大期のぼく以上にかかっていそうだ。紹興酒とか度数が強いのは飲まないのかと聞いたら、好きじゃないという。
彼の場合、以前は記憶をなくすまで飲むのも頻繁であったが、最近はそうなる前に気持ち悪くなってしまい、あまり飲めなくなったという。なんか真面目に断酒生活を送っている自分がバカらしくなってしまうよなあ。しかし「他人が○○だから」という理由が大嫌いなぼくとしては、あくまで我が道を行くのみである。
夏といえばビールだ!晩飯の前に枝豆をツマミにビール。花火見ながらビール。キャンプのお供にビール。ジョン・レノンはステージでこう言っていたぞ。
「ビールはどうした?」
「ビールがなきゃ始まらない」

何かと誘惑が多そうであるが、何のことはない。ぼくはつい最近まで「夏といえばカルピス」だったんだ。もちろん濃縮のヤツね。紙パックだと味気ないから、いまじゃ贈答用くらいでしか見かけないビンのが良い。久々にカルピス買うかな。ぼくは花火にタバコに蚊取り線香の香りに枝豆までついて、一杯のカルピスがあればそれでよかったのさ、フンッ!

でタバコといえば、この彼は禁煙がうまくいかないのが悩みだとか。
半年くらいは成功したそうだが、飲み会でウッカリ吸ってしまい、「○日連続禁煙」レコードが破られたことに落胆し、どうでもよくなってしまったという。気持ちはよく分かる。ぼくからのアドバイスとしては、第一に記録にこだわらず軽い気持ちで禁煙すると良いと思う。ぼく自身は昨年暮れから全く煙草を断っている(代わりにアル中が発覚したけどさ…)。ただし、この間今日まで全く1本も吸わなかったかと言うとそんなことはない。結構実家の弟にもらって吸ったりもしている。が、自分の中では継続して辞めていることになっている。特に「禁煙○日」もカウントしていない。それで良いんだと思う。今後も折に触れ一本くらい貰うことがあったとしても、それは構わないと思う。そんな時だって大概は自分自身が煙臭くなることに嫌気がさして2本目を吸おうという気が失せるのだ。そしてぼくは今回こそこのままタバコを辞められると思う。続いては、何か自己暗示をかけるといいだろう。ぼくの場合は「タバコのせいでハゲる」と思い込むことが禁煙の動機となった。裏を返せばそれ以外に動機は全く無かった。たとえタバコが人体もたらすおそれのある疾患が肺ガンであろうが何だろうが、仮に「ハゲとタバコは無関係だよ」ということさえ証明されてしまったとしたら、ぼくは禁煙にトライすることは無かっただろう。とにかく健康云々よりもハゲが嫌で仕方なかったのだ。現に、吸い始めると抜け毛が目立ち、辞めると止まるという状態が出現していた。このことは、その後何度も禁煙に失敗したぼくに、しぶとく再度の禁煙を動機付け続けた。例えこの因果関係に何ら科学的根拠が無かったとしても(関係なくは無いらしいけど…)、禁煙する理由になればそれで十分であろう。百害あって一利ナシなのは喫煙時からよく知ってたし。というわけで髪の方はおかげでフサフサ、ハゲの所見はナシ。最近は美容師に「人骨さん髪多いっすよね。切るの面倒っす」という悪態を言われるほどだ。禁煙のおかげだと思っている。能天気な思考法でしょう?

とまあこういうことを彼に説いたところ「ぼくはハゲても構わないしメタボだろうが何だろうがどうでも良い感じですんで、酒もタバコも止まらないでしょうね~」というのん気な返答。
これはこれで頼もしいと思った。ストイックは求道、快楽主義は豪放、なんとなくだがそういうイメージ。どっちがエライという事はないと思っている。案外快楽主義者に限って長生きするのかもしれない。ちなみにぼくも■癖については後者だ。

いまは断酒が軌道に乗っているので(最近では冷蔵庫に堂々と日本酒が入れられている!妻が飲んでいるんだろうか)、彼の禁煙失敗経験を反面教師とし、自分こそ「断酒○日!」とかにこだわらないのが良いな、と考える次第であった。言われてみれば、ぼくは「○日」までは数えていないけど、「2月26日から断酒」ということはよく覚えているからね…。そして連続記録が途切れてウッカリ飲んでしまうこと、つまりレコードが破られることには、確かに強い恐れがある。数えてみれば…おお3ヶ月も酒を飲んでないのか!厳密にはラムケーキやウイスキーボンボンを食っちまったことはあるのだけど、酒の代替だと思って食ったわけではないのでこいつはノーカウントでしょう。目的はアル中の進行を防ぐことであり、単なるガマン大会をしているわけでもないのだから、万一ウッカリ飲んじまった時もとにかくクヨクヨしないことだろう。幸い「飲みたいッ!!」という衝動にかられることも今のところ無いんで大丈夫だろうと思うんだけど…

というわけで、さっきお中元コーナーで自分宛にカルピスを贈っておいた。
バカかと思われそうだが、なんとなく面白そうでやってみたかったのだ。こういう異常な行動が多いのはどうしたものだろうか。

超熟

2007年05月24日 | ただの雑談
といえばぼくもよく食しているパスコの貧乏パンなんだけど、その話ではなく、かなり不潔な内容なので、一応最初にお断りしておく。

月曜くらいから足がたまに痛かった。具体的には、部位としては右足の小指か薬指あたりが痛い。痛さのレベルは「チクリ」程度だ。その前日にツメを切っていた。足指のツメ切りなんてぼくはいつだって適当だ。よってチクチクの原因として想像したのが
「爪切りの際、うっかり一部の切断面を鋭く尖らせた形にしてしまった。そのためこいつがたまに隣の指にチクチクと刺さっている」
という状態である。
痛みがするのは常にではなく、またそれほど不快でもないから放置していたのだが、いつまで経ってもチクチクするので、いよいよこれを検めてみた。

すると意外な結果であった。
患部は、右足薬指と小指の間の股。症状は…皮膚が裂けて空包状に剥がれていて、となりには何やら水泡のような…

もしかして、ぎぃニャァーッ!水虫かよーッ!

今まで全く無縁だったんだけど、なんか先月くらいからたまにカカトが痒かったりしてたんだよな(見た目はなんともないが…)
今回のは痒みは全く無い。単にチクチクするだけだ。

固いカラダをくの字に曲げて始業前のデスクで足指をイジってたら、隣のオバサンが
「なーに?人骨サンどうしたのよ?」
と心配してきた。彼女はぼくの母と同い年であり、会社での役割も「オバサン」に徹しきっていて好感持てるキャラクターだ。よってぼくは普段彼女を「お母さん」と呼んで親しんでる。
「うーん、なんか足に違和感あってさ、コレって水虫なのかなと…」
「どれ、見せてごらん」
「イヤン!」
「良いから見せなッて!あー大丈夫大丈夫、水虫ってのはもっとこうジュクジュクしちゃってどうしようも無いんだから、そーんなのは全然平気!」

「お母さん」の意見はいつだって所謂「庶民の知恵」が一杯なので結構参考にしているんだけど、ぼくが色々調べた結果、患部もビンゴで水虫の好発部位らしいし、皮膚の割け具合といい発疹といい水虫っぽい気がして仕方ない。
それでも彼女の言うようなジュクジュクした所見が無いので、気にしないように心がけるが、やっぱり気になって昼休みに足指をイジくりまわす。皮を剥がしてみたり、水泡を押して痛いのかを確認してみたり。痒みはゼロ。チクリと痛いだけなんだよね…。
でそのまま午後外出。暑いので出先では足が蒸れる蒸れる。気になってベンチに腰掛け靴下を脱ぎ見てみる。するとさっきイジったせいだろうか、何か血と混じって透明の液体が…こりってもしかしてちょっとジュクって来たんじゃない、もう最低じゃん。

「そいつを殺すのだ!」
「し…しかしカーズ様 お言葉ですが相手は少年にございまする」
「少年!そうだ…だからなおさら殺さねばならぬ!白癬菌はあっという間に成長する」
「うう…」
「できぬのかワムウ!そうかおまえにできぬというのならならば。では見本を見せてやろう。こうやるのだワムウーッ」

ジョジョから訓話を引用するまでも無く、速攻水虫クスリを購入する。薬局スーパーにはこれでもかと水虫用塗り薬が置いてある。値段は1000円くらいからあるが、2000円程度のが主力帯らしい。迷うのでとりあえずPOPを見てみる。

「あなたの水虫はどのタイプ?」

クッソ知るかよそんなもんはァ…。
と言いながらも「ジュクジュク系・ひび割れ系には軟膏タイプがベスト」なんて書いてあるのでちゃっかりと軟膏タイプを購入♪っていうか「お母さん」が言ってたジュクジュクって形容詞がオフィシャルに使われちゃって、もう「ウジュルウジュル」とかと変わらないじゃん。それにしても過激なコピーが目に付く。「水虫菌の細胞膜を破壊ッ!」とか。意外にぼくの趣味と合う。

帰宅後早速足をよく洗ってから指の間に塗りこんだ。透明の軟膏である。塗って気がついたけど、足の薬指と小指って仕様からしてくっ付いちゃってて、ほとんど離れないんだね。よって股の部分に薬を塗ってもその薬が床やサンダルやフトンに付着する気配は無い。逆に白癬菌くんも繁殖し易いのだろう。シッ、シッ!死ね死ねー!

とにかく早くこういうのはオシマイにして欲しい。健康は大事だよ、トホホ。

あっ!チビに伝染したら治るかも?!
冗談ですよ。

21時の精神異常者

2007年05月22日 | ただの雑談
DVDドライブ移植後のパソコンについては、BIOSの更新ダウンロードや、スタートアッププログラムの見直しや不要なサービスの停止、レジストリの改変等も行った結果、かなり快適な動作環境を得ることができた。なかんづく懸案であった起動時間も今までの3分の1くらいになった。USB2.0も僅か1400円で使えるようになったことだし、この2002年モデルのPCには今後も当面活躍してもらえそうな雰囲気だ。

さて、つい先日ぼくは実家へ赴いた。自宅と実家は隣の市だからスグソコなのだ(ちなみに妻の実家は隣の隣の隣の市)。この時、今まで気に留めたことがなかったが、実家に複数のPCが転がっていることに気がついた。これまでも「なんか無線LANのランプ(?)があちこちでチラチラ点滅してるよなぁ~」くらいは思っていたのだが、改めて意識して周囲を見てみると、何気に台数がすごい。
分布は弟の部屋と父の部屋が中心で、稼動しているマシンがデスクトップ4台にノート1台。残骸がデスクトップ5台にノート1台。これ以外に押入れ等にまだ隠されているかも分からないのだが、とにかく目視だけで最低11台のPCがあった。多くは弟が使い古したモノで、そのお下がりを今度は父親が使用し、そして弄くり倒し、さらにゴミになったものが散らばっている感じだ。残骸はいずれもバラバラにされていて部品取り状態。
この日弟は不在であったが父がいた。そういやぼくの父親は、決して広くはない家の中の、どの部屋に居ても常にノートPCとデジカメを携帯している、ケータイ以上に。この日もリビングでノートPCと一緒だ。よくよく考えると何か変だ。
父は、還暦を迎えて既に数年という年齢だが、ソフトであれハードであれ、ことPCの知識に関してはぼくのそれを優に上回る。過日のDVDドライブの件について話すと「何だお前はそんなことも知らんかったのか」という感じであしらわれてしまった。未だに現役で企業勤めが出来るのは、こういった特殊能力が重宝がられているおかげであろうか。身近だと中々気付かないことがが、少し尊敬してしまった。
ちなみに弟に至ってはやっぱり正真正銘のヲタクなんだと思うが、部屋を覗いたらサーバー役らしきPCを中心にLANが組まれ、無人なのにピコピコ光っていた。何が起きているんだろう。
お土産に128Mのメモリーを1枚もらって、「サイバーハウス」をあとにする。電気代、大丈夫なのかな。

まあとにかく、ぼく自身に関してはPCで出来ることがひと通り終わってしまったから、燃え尽き感は否めない。

ふう。真っ白だぜ。

そして今日もまた真っ白な朝が来た。
会社に出かける身支度をしているところ妻がこう切り出した。

「ゴメン、車ぶっけちゃった」

妻は「こすっちゃうカモ」の常習犯である。まあ危なっかしい運転ながら事故さえ起こしてくれなければとりあえずは構わないと思うが、物欲王の名を欲しいままにしているぼくとしては、やっぱり自宅の車をキズモノにされるのは純粋にムカツク。
今のAZワゴンに関しては、購入時こそ彼女が用意した現ナマでポンと支払ったが、考えてみたら彼女のカネはぼくのカネみたいなものだし(人骨家では「小遣い制導入案」こそぼくの必死の抵抗で廃案に追い込んだものの、結局ぼくの全収入を家庭のあらゆる支出に充当している。しかし妻の収入だけは妻が自分で管理している)、普段からぼくがオイル交換等のメンテナンスを行っていることもあるし、彼女としてもぶつけたことにはかなり気が引けたのだろう。
それに今までの実績からして、「クルマをぶつけた」という妻の申告を受けた際、100%の確率でぼくは「罵声を浴びせる」という対応をしてきている。ということで、妻は姑息なことにぼくがスグに家を出なくてはいけない出社寸前時刻を狙って申告してきたのだ。そうに違いない。おかげで彼女の目論見どおり、ロクに文句も言えずに会社へ出かけてしまった。

出がけに被害状況を確認してみたが、右側のリアフェンダーとバンパーにガリガリと線状のスリキズがあった。長さはマックスで30cmもあるだろうか。酷いものだ。自宅を出るときにガレージのブロック塀に擦ったものに違いない。左折時は教習所で教わる通り必ず「巻き込み確認」をするものであるが、車庫の入れ出し時には右側もぶつけないように見るクセが必要であろう。彼女がそんなことをしているのは今まで見た事が無いから、いつかやるんじゃないかな~とずっと心配していたのだが、案の定であった。凹みが発生していないのだけは不幸中の幸いであった。
それにしても毎日出し入れするんだから、感覚で分かるだろうに、何故ぶつけるのか。否、ぶつけることが出来るのか。体が覚えて無意識にする操作だったら、逆にぶつけられなくなるはずだ。クルマをぶつけた経験の無いぼくには分からない。

まあ、それはさておき。
会社で何気なく「板金っていくらかかるのかなあ」とネットで調べてみた。「キズ」とか「補修」とか入れると検索ですぐにヒットするのは、おなじみ「武蔵ホルツ」とか「SOFT99」だ。

そうか、自分で直すのも手だな!

ぼくはバイクにはうるさいが、はっきり言ってクルマは結構どうでも良い。なので、たとえ失敗しても後は野となれ山となれ的な気持ちがある。それに今は頭でモノを考えるより、何か行動をしていたい気がしてならない。かつてバイクのカウルの補修なんかをやっているから全く未知の世界でもないし、一度経験しておけば妻のカモ運転も恐るるに足らずだ。また、いずれはオートバイの外装補修にも応用できるかもしれない。

よしッ!今度はクルマだ!

ということで新しい遊びにありついてゴキゲンである。
家に帰ったぼくを迎えた妻は、予想外に上機嫌なぼくの反応をみて
「ゲッ!コイツとうとう頭おかしくなったか?!」
という感じで引きつった笑いを浮かべていた。

残念ながらマダである、フフフ~ン。

who doesn't understand

2007年05月21日 | ただの雑談



「わかんね」

若者がよく使う言葉だと思う。人様のブログ日記にもよくこういう悩みの吐露を見かけたりするし、ぼくの弟なんかもよく言っている。
わかんねとだけ言われても何が分からないのか意味が通じない。だけどこの言葉が狙っている「分からなさ」は、「相手に意味が通じない」という部分も含んで、言葉の響き全体から想起せらるる総合的なニュアンスではないだろうか。つまりそれくらい自分でもワケが分からないということを言わんとするのが、この表現なのだと思う。それ以上でも以下でもない。わかんね・ザッツ・オール。

ということで、ぼくもわかんね。

それだけではあまりに無責任なので、もう少し咀嚼して説明してみるとこういうわけだ。
このところ、アルコールから解放されたわが頭脳(マイ・マインド)は無駄に回転ばかり続けていて、仕事を終えて家に戻ってからボーとすると色々な思いが頭をよぎる。「わかんねーわかんねー」と古いCPUみたいに発熱しうなりを上げるのはこの時である。
簡単に言い切ってしまうと「ぼくは何のために生きているのだろうか」という、極めて高尚で哲学的でブルジョア的でしかもありきたりな思考の無限ループに陥っているのだろう。もはや幼稚でさえある。
それ以上、ちょっとでも頭をひねると、果たして何が分からないのかさえよく分からなくなる。従って今はあまり深追いはしないし、ここで議論もしない。

客観的な事実として言えるのは、ぼくは「分からなくなる」前までは、かなり確固とした信念・人生観を持って生きてきたということだ。自分が用いる言動にはしっかりとした裏付けや意味があって、概ね矛盾は無かった。つまり自分の行動と選択にいつも自信があったのだ。これはぼくがぼくとして生きていくことに明確な動機付けを与え、人間として充実した生活を推し進める効果があったことであろう。世の中に対してはともかくだが、クローズド・マイ・マインドにとってはプラスに作用していたことは間違いない。
ところが先日もお話したと思うが、今のぼくはかつてのような考えを改めなくてはいけないと自覚している。さすがに「ま自分さえ良ければ良っか♪」では今やどうにもならない。妻子及び住宅ローンを抱えご近所さんでは●●くんのパパで通している30代リーマンという環境が、それを赦さない。気持ちの準備が整う前にこの環境に飛び込んでしまった。だけど後戻りも出来ないし、するつもりもない。とにかくぼくに求められているのは社会的「恐怖の頭脳改革」である。

初めてこの意識を持ったのが2004年であったろう。3年前のことだ。上述のような環境の変化が起きた年である。奇しくもアルコール依存症としての自覚を持ち始めた時期とも奇妙な一致をみる。アル中になった原因には、禁煙のこと、仕事のことが関係していそうだと先日も書いた通りなのだが、この「信念」も無関係ではなさそうである。ぼくが人生初のブラックアウトを起こし、代々木の雑居ビルの1階通路で身包み剥がされ横たわっていたことに気付いたのが、2004年5月1日未明のことであったと記憶している。妻からの要求を容れてマイホーム探しに明け暮れていた時期でもある。

今までぼくを支えてきた主義思想や信念は、それから3年も経った現在となっては、既にリセットが施されてしまっている。生きるための指針を欠いたままの状態で、ぼくはアルコールで意識を塗してホンノリした味わいの中を3年間たゆとうてきた。酒を断ってみて、久しぶりにそのことが明るみになった。コンニチワ。

わからない。

PC改造(後編)

2007年05月16日 | ただの雑談

メディアドライブを摘出
(下の方の2台。ハコの上に乗っかってるのはHDDドライブ)



まずは調査と情報収集だ。ネットを使って調べる前に、幸いぼくにはPCヲタ(たぶん)の弟がいるので、こいつを使わない手はない。さっそく質問をぶつける。

「かくかくしかじかで、古~いうちのPCに内蔵型DVDドライブってのを使いたいんだけどさ、規格とかってどうなってるの?っていうか、要するに使用可能?」

「んー、よっぽど古いマザーじゃなきゃ着くんじゃない?ちょっと調べとく」

ネット調査、外注完了。

マザーというのはテレサでもファミコンでもフランク・ザッパでもなくマザー・ボードというもののことらしい。まあ要するにでっかいプリント基板みたいなものだ。PCを構成しているあらゆるハードウェアは内部でこれに接続されている。ちなみに弟はPCをいわゆる「自作」して使用している。PCの中身なんてぼくにとっては全く興味も意味も無い世界であったが、突然視界が開けてきた。いま弟がGODに見える。偉いぞ弟よ、よく産まれてきた、この兄のために!いまお前は最高に輝いているぞ!この瞬間のためにお前はこの世に生を受けたのだァ!さあこの兄のためにッ!貴様の持っている全ての能力をイカンなく発揮する時が来たッ!さぁヤツを倒せ、この兄のためになああァーッ!!(ちょっと「北斗の拳」に出演してきます)

弟からは即日調査結果の報せが届いた。それによれば、ドライブは形状もインターフェースも規格化されてるから単にリプレイスすれば良いので、小難しく考えずとにかく空いてるスロットがあればそこにぶち込め、らしい。特にドライバ等も不要でまさにポン付け可能という。ディスクの規格にはDVD+だかRAMだか色々あるらしいが、念のためこれらを全部使えるドライブかどうかを確認せよという。なお、もしPC買い替えるんなら、今回買うドライブもそのまま流用して自作に挑戦すれば?とのこと。なるほど~。

ということで自作に関する書籍も購入。ひとまず細かいところは読みとばし、光メディアについての部分をよく頭に叩き込む。機械いじり全般が好きなのは男に産まれた特権なんだと思うぜー。なんでも昨今のPCはIDEだかATAPIだかいう規格に則ってHDDドライブと光メディアドライブが合計で4台までは内蔵できるキャパシティを有しているらしい。シリアルとウルトラと2種類のインターフェースの規格があるらしいが、我がPCのマニュアルにはそんなことは書いていないため実際にバラして目視するまではわからない。

ということで、さっそくその週の土曜に手術を施した。段取りとしてはとにかくまずは切開し既存の内臓ドライブを摘出すること。その後PCのスペックをメモし、また摘出した臓器をケータイで撮影。念には念を入れ、近所の家電量販店に出向き、クランケを示して間違いなく移植できるかどうかを聞いてから買うことにした。
開腹した結果、40ピンのコネクタとウルトラのIDEケーブルが用いられていた。よくわからない生兵法だから先生に尋ねる。

「こーんな古いマシンじゃ、規格も今と違います。ドライブにもATAPIって書いてないから、残念ですが内蔵は無理ですよ」

近所の大規模家電量販店の店員は写真とスペックデータを見ながらこう回答。マジですか?はっきり言って信じられない。再度自宅に戻ってネットで追加調査。PCはメディアドライブをもがれケースから剥かれてる状態だが、なりふり構わず起動(何かすごくヲタクになった気分がする)。

う~ん、やっぱり規格が違うっていうのがいまいちピンと来ない。どこにも「こういうケースは接続不可」みたいな情報がないためだ。普通に接続できると考える以外にない。
ということで、自作用部品を大量に取り扱うというアキバの某ショップまで人骨号を飛ばすこと60分。アキバのショップまで行けば先生どころではない神様が居るだろう。お告げに従えば間違い無いはずだ。それでダメなら大人しく外付けを選択すればよい。物価もアキバのほうが安そうだし…。
当日、付近は神田大明神のお祭りの日であった。氏子たちが神輿を担いでセイヤセイヤとにぎやかであった。低脳警視庁は交通整理に精一杯みたいなので、警官の目の前で堂々と路駐。

ショップの若い店員さん(バイト?)はぼく並に色白で見るからに「秋葉に棲息しています」という雰囲気のオーラをまとっているのだが、今は神様。むしろ威厳さえ漂っている。
「適当にお好きなメーカーのDVDドライブ選んでもらって間違いないです。付属ソフトの有無にだけ注意してください。」
頼もしい太鼓判つきのお告げが出た。ほうらね!神田大明神、万歳!

というワケでわずか5000円で内蔵ドライブを購入できた。ついでに人生初でDVD-Rも併せて買い、大事に持って帰り移植する。

最初から内蔵されていたドライブは先に説明したとおりCD-RとDVD-ROMの2台。ところが購入したドライブは1台でCDからDVDまで何でも書き込めるから、これからはこの1台しか必要ない。また元のドライブ2台いずれと比較しても重量は随分軽い。やっぱカスタムの基本は軽量化だよね!デスクトップPCが軽くなることの意味は分からないけど。

かくして当初の目論み通りにチューンナップ終了。前回作成した大量のCDRも晴れてDVD化に成功した!おかげで大量の「家族写真」「ツーリング写真」等を廃棄処分することになりました。欲しい人居たらあげます。それから摘出した旧内蔵ドライブもあげます。今更だけどDVDサイコー。
1箇所余ったメディアドライブスロットの利用方法はこれから調べる。なんかアキバのショップで取り外し&持ち運びOKの引き出し型のHDDみたいのを見た気がするからだ。

という感じで初めてのパソコン分解はなかなか楽しめた。今後は容量は気にせずに動画を撮りまくってくれと妻に話しておいた。

ぼくがこれからPCにハマるかどうかは知らない(すぐ忘れそうな気がする)。

PC改造(前編)

2007年05月14日 | ただの雑談
パソコンについてぼくはそれほど明るくない。そのぼくが自宅のPCにカスタムを施してみたので、いきさつとテンマツについて書いてみました。

10年前のモデルがほぼそのまま製造販売されているオートバイと比べれば、パソコンの進歩はまさに日進月歩と言えるはずだ。よってぼくの自宅にある5年前のモデルのPCはもうペケペケに違いない。最近はテレビ録画までパソコンでやるらしいし、大量の動画をやりとりするネットゲームも流行という(よく知らないけど…)。我が家のスペックでは対応不可能。
なんだけど、PCについてはぼくは比較的ライトなユーザーである。ネットでの情報収集、こういうウェブログ日記の書き込み、あとはデジカメで撮った写真の保存…。およそ自宅でPCを使うのはこの程度。5年前のモデルで特別困ることはないのだ。

だけど1つだけ小さな不満を抱えていた。それは起動に時間がかかるようになってきていたこと。電源を入れてから3分くらいはかかる。気が短いぼくには結構なストレスだ。昨年末ごろPCヲタ(たぶん)の弟に相談したところ「ハードディスクいっぱいなんじゃね?」との回答であった。

そう言われて実は思い当たるふしがあった。それがデジカメの写真。昨年カメラを買い換えてからやたらと写真ファイルの容量が重たくなったのだ。1枚3M程度と無駄に重い。重いが何となく最高画質で保存しておきたいという気持ちから、画質を落とすことは出来ない。動画に至ってはあっという間に数十メガを越える。妻がよくチビの動画を最高画質で録画しているが、こんなことをしているからあっというまにギガクラスの容量に達する。結果としてハードディスクの使用領域が随分増してきた。昨年末の段階で60GBの容量のうち既に半分が使用されていた。

そこで弟の助言を容れHDDのダイエットに挑戦してみた。画像ファイルは記録メディアに保存し、ハードディスクには溜め込まなければ良いのだ。
わがPCに搭載されている光ディスクメディアは「CD-Rドライブ」と「DVD-ROMドライブ」であった。CDには書き込みが出来るが、DVDは読むだけだ。
それまで書き込みメディアはCDで十分だろうという認識でいた。DVDの書き込みなんて動画に興味のないぼくには関係ないさと思っていたのだ。ところがPCに保存されているデジカメデータの容量は既に10GB超に達していた。以前は画像データを全部合計してもCD-R1枚に収まる程度の容量だったが、デジカメを買い換えてからわずか9ヶ月程度でこれだけに膨らんだのだ。よくもまあブサイクなチビの写真ばかりこんなに集めたものだ。
ひとまずは10枚のCD-Rを用意してこれを使い切るだけのデータを保存したのだが、作業そのものがかなり面倒であり、CDの保管も狭いウチでは邪魔だと感じた。また、後日メディアに保存してある写真ファイルを参照する際も大変だ。

考えてみたら、デジカメに挿入するメモリーカードは2GBのを奢ってある(前のデジカメは256MBで十分だった)。同じく携帯音楽プレーヤも2GB。ケータイは1GB。うーん自分でも知らないうちにギガクラスのメモリーを持ち歩くようになっていたんだな。そういやうちのPCはUSB2.0に対応していないため、リムーバブル領域からの読み込みの遅さも不便といえば不便…。
というわけでこの時「PC買い替え」の必要性を感じたのだが、ひとまずHDDの容量削減が済み当面の危機は去ったため、問題は先送りとなった。妻には「HDDが溢れるからさ、なるたけくだらん動画は撮るのはよそうよ」と話しておく。そう言われて残念がる妻を見て、すぐに発言を撤回した。いわれりゃ確かに道具のせいで機会を逸失するのもばからしいなあと思ったからだ。道具は使って役に立って初めて存在価値がある。
このPCについては近いうちに手を打たないといけない。

それから4ヶ月が過ぎ早くも問題再発となった。またも我が家のPCはチビがチョロマカ動き回る意味が分からない動画でいっぱいになっていた。この間に新しいウィンドウズも発売されたこともあって、再び「PC買い替え」が頭をもたげる。しかし相変わらずぼくのPCユーズはデジカメ画像データ保存以外では差し迫った不便を感じることはない。

そこで妥協策として見出したのが「書き込みの出来るDVDドライブの増設」であった。DVDメディアの保存可能容量は4.7GBもしくは両面や二層式に至っては9.4GBであるということ、ドライブも値段は1万円程度だし接続はUSBでOKという点を知り、即時導入が決定となった。これだけの容量を1枚のディスクに保存出来るならば、現在抱える問題のほとんどは解決できるからだ。また、近いうちに発生するであろう「PC買い替え」時にも、DVDを用いればデータ移行がラクになるに相違ないという目論みもある。
ところがちょっと調べてすぐに分かったのだが、現在販売されているこの手のいわゆる「外付け型ドライブ」については、各メーカーとも同等性能の「内蔵型ドライブ」を用意している。内蔵型というからには、PCを分解して取り付けるので面倒くさそうだ。一方でドライブを外に置かなくて済むから、コンパクトに収まるし、また値段も断然安い。もし両方選べるのなら、ぼくは内蔵型を選びたいと思った。

「この内蔵型って、ぼくのPCに使えるのかな?」

こう考え始めた瞬間から、ぼくのヲタク魂はあっというまに臨界まで達した。

(つづく)

悪魔の呪文

2007年05月11日 | 70年代ロック雑談

このショボいジャケットとは裏腹に…


長らくHR路線を突っ走っていたぼくであるが、先日某友人にそそのかされたおかげで、今さらであるが「中級プログレ」の道へ迷い込みつつある。最近ディオ+サバスがまた話題になっているが、あえてここでプログレだ。

なにもプログレに限った話ではないが、自分は「このバンド!」と決め込んだら比較的聴き込む方であった。ところがいわゆる名盤扱いをされる作品の中には「一発屋」的な作品が少なくなく、中には先日も話した「メロウ・キャンドル」のようにアルバムを1枚しか残していないような連中もいたりする。必然的に特定のミュージシャンの作品だけを収集するという聴き方は不可能となるのだ。こういう状況に馴染むにつれ、最近では何者であっても大きめのカテゴライズで捉えて浅く広く聴くことを、自然にこなせるようになっていった。
プログレといえば自分の興味はいわゆる「5大バンド」中心であった。ところがこの5大バンドでさえそれぞれが個性的でお互いにあまり「似て」いない。いわんやプログレというジャンル全般ではさらに色々あるだろうから、中々自分の好きな音を探すのは苦労がありそうだ。また5大バンドと言っても全部は聴いていない。苦手なところは聞いていないのだ。これをヒントに自分のプログレ嗜好を分析してみることにする。
実は「こういうのが好き!」というのはむしろ少なく、意外にも大抵のものは受け入れられる。反対に、それほど多くは無いが「こういうのは苦手」というポイントがあるので、これに該当しなければとりあえず聴くことが出来るらしい。この消去法が最新の「マイフェイバリット」の結論である。
ということで、以下に消去法によるプログレ版ぼくの嗜好を列挙する。

【こんなプログレは苦手】
1.アバンギャルドすぎ
人によってそう感じる程度が違うと思うが、「コレって音楽って言えるの?」的なのはダメだ。たとえば「宮殿」のムーンチャイルドのインプロ部分とか、「狂気」や「太陽と戦慄」のSEが鳴り続ける部分とか…。以前「タンジェリン・ドリーム」というドイツのバンドの「zeit」というアルバムを聴いた時は、真っ白になった(ひたすら「ゴー」という地下鉄みたいな雑音が鳴っているだけ、に聞こえる…)。
2.メロディ、コードおよびコード進行がチープすぎ
怒られるかもしれないが「トレスパス」全曲および「ミュージカル・ボックス」はこの理由で苦手。あとムーディーズの「童夢」なんかも長閑で平和すぎて×。ELPのレイクのソロ曲はプログレと思ってないので平気…。
3.ヴォーカルの声が好みにあわない
シンガー好きの自分には意外にこれがポイントだったりする。ただし聴いてるうちに解決するケースも多い。
ぼく自身声域が低いせいか、カン高いハイトーンには人一倍リスペクトを注ぎがち、反比例して低音は評価が低い。イアン・アンダーソンは声域が低すぎて今の苦手最右翼(アクアラングは最高だけど…)。

意外に少ないけど、上記のような感じかな。総じてプログレというジャンルは「何でもアリ」的な音楽なんだけど、ブルースとかジャズといった別ジャンルではなく「プログレに」カテゴライズされている以上は、これらに該当しなければ大体聴けるみたいだ。

なんだけど、結局のところ入手して聴いてみるまでワカラナイんだよね…。
そういうわけで、未知だったミュージシャンの開拓をするべく一念発起。まだまだ漁っている最中であるが、最近新たに聴いてみたのはこんな感じだ。PFMを除いていずれも「名前だけは知ってるけど…いつかは…」と考えていた作品ばかりだが、列挙する。

「ジェントル・ジャイアント」
ファーストからサードまで。特にファーストは名盤扱いされるだけあって、HRばりのリフも多くカッコイイ。クラシカルで転調変拍子とお約束もタップリ。暗い重苦しさがいかにもプログレしていて良い感じだ。アートワークを含めて、品質は5大バンドに全く引けを取らない。脱帽した。個人的には結構出てくるミネア氏のヴォーカルがちょっと…。作曲とキーボードに専念してれば良いのに…。
いずれにせよ4作目以降も聞いてみる気マンマンである。

「PFM」
ELPにハマっていた頃から聴いてはいたが、録音テープ(貧乏学生にMDは高嶺の花だったのよ…)を紛失。改めてマンティコア初期の2枚を買いなおした。文句無く聴きこめそうだ。
PFMといえば初めて聴いたのは高校時代。想い出がある。当時ロック入門ファンだった「伴くん」という友人がった。彼が「クイーン」「U2」「REM」「エクストリーム」等と同格扱いで貸してくれたのが「幻の映像」だった。つまり彼はPFMでプログレの門を叩いたことになる。先日結婚式に招待してくれた伴くんだが、その後も元気だろうか。

「アトール」
組曲「夢魔」。フランスのイエスと称し鳴り物入りで日本に紹介したというライナーノーツを見る。確かに「この声は…あのジョン・アンダーソン!」なんて文面だ。まあそんなのはマユツバ程度でとにかく聴いてみたよ。結果。フランスのジョン・アンダーソン、出番ほとんど無いじゃん…。それに歌声はシャウト系だ。どこがイエスなんだろう。ということでこのアルバムはインスト中心でファンキーなフュージョンサウンドが目立つ。結論からしてこれもかなりマルである。さらに聴きこんでいきたい。入手したのは昔上記のPFMとかと一緒にキングから出たユーロロックシリーズなんだけど、むちゃくちゃ音質が悪い。「プチップチッ」という雑音が入り…まさかと思うがこのCD、マスターが「LP」なのか?それから謎なのが最後。フィナーレ最後の1音のリバーブが消える前に、もう一度同じ音のリバーブがフッと湧いて消える。これってミックスダウンの失敗?!謎…。

「カンサス」
アメリカン・プログレの雄である。代表作とされる「永遠の序曲」「暗黒への曳航」をリマスターで買った。超、歌メインで大音量。ピアニッシモとかそういう概念は無さそうだ。やたら音質も良くってこれぞアメリカってところだ。「照りつける太陽、ペプシ・コーラ、そしてプログレ」みたいな印象、まあこんなのもアリだろう。普通にキャッチーなプログレだなんて初体験だったから新鮮だった(「変にキャッチー」ではないのがポイント)。洋楽初心者にもお勧めだ。ツウは敢えて聴かないのかも知れないが、とんでもない。ぼくは大変気に入っている。いずれ「ドリーム・シアター」にも触手を伸ばさなければならないと感じているが、その布石としてもこのカンサスの奮闘は心強い。

「ソフト・マシーン」
いわゆるカンタベリー系と言われるジャズロック集団の代表選手。「3rd」「4th」を聴いてみた。かなりフリージャズっぽい。バンド名をバロウズの小説から拝借?それってスティーリー・ダンと一緒じゃん!と、ひとりトリビア(え常識?)。ジャズは全く知らないぼくがジャズっぽいというのはかなりウソくさいが、どのへんがジャズかというと、メロディ楽器としてのサックスがほぼ全編にフィーチャーされ、曲によってウッドベースも登場。3rdは「LP2枚組全4曲」、イエスの海洋地形学よりもこちらが先だったのか。1曲だけ歌入りがあるが、この曲だけ取り出して聴くと、ああやっぱりジャズじゃあないな。これも良いじゃん。しかし20分間鼻声交じりで歌いっぱなし。
それより感動的なのが、その後バンドを脱退して「そっくりモグラ」という可愛いタイトルのアルバムも出したドラマーで鼻唄シンガーのロバート・ワイアット氏。間もなく不慮の事故に遭って重傷を負い、ドラマー生命を絶たれるのだ…。「下半身不随」というハンデを抱えながらも見事カムバック、現在に至るまで仙人系ミュージシャンとして君臨している(らしい)。
彼の名誉に関わるためこの場で直接は言及を避けるが、「不慮の事故」とはこういうウワサだ。
全くもって他人事ではない…。

「フォーカス」
ネザーランドから変態登場である。セカンドの「ムーヴィング・ウェイヴス」を購入。ショボすぎるジャケットからは想像も付かなかったが、こいつにはぶったまげた。このアルバムが1971年発売というから既に36年前の音楽ではあるが、36年前にこの音楽が世界を震撼させたことは間違いないと思う。もしご存知ないならこれも何かの縁だと思って、アマゾンに勝手にリンクしたのでサンプル音源を黙って聴いてもらいたい。
試しに妻に聴かせた。
妻「わはは」
チビにも聴かせた。
チビ「ポォッポッポォーッテッタネ」
しかしこの冒頭の「悪魔の呪文」に惑わされてはいけない。このナンバーが仮に冗談であったとしてもあるいは大マジであったとしても、いずれにせよ単なる客寄せのギミックであって、2曲目から先が名盤の名に相応しい叙情的なサウンドの連続。B面の組曲ではかなり激しい面も見せるが、こいつは世界レベルの力作に間違いない。またギタリストのヤン・アッカーマン氏は技巧派として名高くハードロックばりのスタープレーヤー級といえる。作曲に演奏にと器用なマルチタレントのタイス・ヴァン・レアー氏もやり手だが、プレイそのものはこのギターサウンドの前にあっては脇役に甘んじてしまう。しかし両者のバランスが凄く良い。
今回かなりまとめて購入したのだが(無論ほとんど中古だ)、このフォーカスが出色だったかな。

今年の夏休みも妻子を置いて一人旅を敢行する予定であるが、想い出にBGMはつきもの。プログレ三昧の思い出を作ってこようと思う。

チャリンコで実験ツーリング

2007年05月06日 | ただの雑談

千曲川沿いのサイクリングロード


平成19年の子供の日、世間では変態なぼくのインテレクチャルなイマジネーションを大いにターン・オンするニュースで持ちきりであるが、それはこの際置いておいて産経WEBに譲りたい。
もう疲れたのであまり書かないが、妻の実家というか田舎というかがある長野県に何泊か逝ってきた。妻の親兄弟にチビを交えての帰省(帰省と言うにはやや語弊があるが、帰省に近い)である。

妻子のための運転手というのがぼくの重要な役目であるので、オートバイで参加することが出来なかった。そこでささやかな楽しみのつもりでクルマに積んだのが、まず携帯音楽プレーヤー。FMトランスミッターを買ったので、およそ30時間分に相当するプログレ音源に満たされた車内はまさに天国だ。組曲「夢魔」に合わせてチビが「アッ、アッ、アーッ!ッテイッタネ」等と一緒に歌っているのをみるとやや将来が心配だがあまり気にしない。それからもう一つ積み込んだのがMTB。車輪を外した状態なら我が家の軽自動車エィ・ヅィ・ウェイグンにも余裕で収まる。天気も良く空気もおいしい長野にあって、滞在中のある1日を使い、まるまる1日チャリンコでツーリングというのにトライしてみた。

チャリ用ウェアは、当日「しまむら」で買ったいかにもスポーツっぽいTシャツ短パンの上下で1700円くらい。しまむらサイコー。風を通すから涼しくて良い。とにかくこんなスポーツライクな服は着たことがない。

千曲川沿いに長野市まで続くサイクリングロードを往復、半日がかりで80kmは走ったであろうか。「姥捨山だって?!これしかないッ!」と、途中色気を出して山にへばりついたものの己の身の浅はかさを知り即断念。結局河原を往復しただけだ。

最終的には「川中島古戦場」でも見てくるかと思い、此処を目標点と定めて現地に到る。ところが例の大河ドラマ効果でクルマが行列を作っているためここはあっさりパス。近辺いたるところに「風林火山」がはためいており、さすが信玄公は長野でも偉大であると分かった。「典厩寺」という、川中島で死亡した信玄公の実弟信繁を祀る寺は、ブームにも関わらず地味地味でいい雰囲気であった。典厩とか左馬助とかそういうウンチクも無くは無いが、特にこんなところには寄らない。

腹が減ったから、古戦場近くのバカデカイ蕎麦屋でもり蕎麦でも食おうと考えたが、ここも入り口でファミレスみたいに名前書いて並んでやがるのでパス。近所のコンビニにベンチがあるのをみかけ、よしここで食べるかと考え「高級栗入りあんぱん」(¥105)を購入するも、直前になってどっかのカップルにベンチをぶん取られこれも叶わず。やむなくコンビニの壁にもたれて座り「オレは自由だ!」と脳内で叫びながらアンパンをむさぼる。

その後、帰り道のことを全然考えてなかったぼくは斃死寸前になる。アンパン食ったらパワーアップして元気に走れると思ってたのに、フラフラだ。バイクだったらガソリン入れれば走るぞ、どうなってるんだぼくの体は?意味がよく分からないので、コンビニでなんだか分からないビタミンゼリーみたいのを適当に買って飲んで、さらには河原の公園で昼寝をする等(マジで30分は寝た)、様々な工夫をこらし回復を試みる。なんかよくなった気がして、向かい風が吹き付ける河原をヒイヒイ言いながらなんとか妻実家へ辿り着く。
つくづくスポーツとは無縁に出来ていることがよくわかった。どう対処して良いのか全く分からなかったが、要するにぼくのカラダは4ストローク50cc程度なんだろう。


通りすがりの温泉ホテルが廃墟だったよ


結構途中に廃墟が多くて、中々悪くはなかった。
多分この調子なら、チャリンコで連泊ツーリングも出来るだろう。だけど道が平坦じゃないと長距離はキツそうだな…。
北海道で使えるか、どうか。人体メンテナンスも覚えてからでないと死ぬかもな。

なお既にまる1日が経過したが、筋肉痛は来てない。
明日来るんだろうって?
そんなわけないさ、アハハン。