人骨

オートバイと自転車とか洋楽ロックとか

ペンタックス FA28-70mmF4AL

2014年01月25日 | カメラ
・・・というレンズを、怪しい小さな中古カメラ店で2,650円で入手。
カビなし、曇りもなし、チリもほとんどなく、動作問題なし。市場価格の半値程度である。ラッキーだった。
最近は銀塩の撮影がメインなので、広角から中望遠域を通しF値でカバーできるのは魅力的なレンズだ。
デジ一で用いているタムロンA-16におおむね相当する。

このレンズはジャンクコーナーではなく、ちゃんとしたガラスケースに入っていた。

「この値段てことは、ガラスケース入りながら、これはジャンクですか?」

「いえ、ケース内は返品保証つきで致命傷のない商品ばかりです。
 当店はクラシックメインですので、AFのカメラ・レンズの知識も乏しく、
 またお客さんの需要もないので、値段の付けようがないんです」

確かにガラスケース内には、わたしにはよく解らない二眼レフとか、ライカとか、
その手のクラシックカメラばかりが並んでいた。ね
ペンタックス製品はタクマーやMシリーズがわずかにある程度。
FAズームよりタクマー単焦点のが高い。

「この商品チョット見せてもらって良いですか?」

店員さんは「では、こちらでどうぞ」と話し、レンズを取り出しLEDスタンドライトを点灯してくれた。
検品結果は上述通りで問題ない、これは買いかな。

しかし唯一「ム」と思った点があった。それが絞り羽根の動作である。
絞りリングによりF4(開放値)にしているのに、
目視上、羽根が開放されていないではないか。
少しだけ絞られているではないか。

「これ、完全に開放されてないですよね?」

「え、そうですか?(手に取って)ウーン、確かに開放じゃないですね、少し絞られてますね」

「てことは、故障品?」

「いえ、レンズによっては必ずしもそうとは言えません。『全開ではない』としか言えませんね」

「じゃぁ、やっぱダメですな」

「あ!ちょっと待ってください、これってズームレンズですよね?!
 今ワイ端なので、テレ端にしてもらえませんか?」

「はい。どれどれ、おおっ」

試してみるに、開放F4のままズームすると徐々に絞り羽根が開いていき、
70mmの最長焦点距離では全開になる。

「生憎当店は商品知識が無いので断言できないですが、こういうケースって、あり得ますよ。」

「(怪しい!)そうなんですか。よく解らないけど、、、(もうこの値段なら良いか)、買っちゃいます!」

「毎度あり!」

ということで、半信半疑ながら値段が値段なので手に入れてしまったこのレンズ。
焦点距離によって開放絞り時の絞り羽根の開度が異なるなんて。

ところが、帰ってきて調べてみると、これは開放F値通しのズームレンズにはしばしば見られる現象らしい。

てことは、メーカーとしては「いずれの焦点距離においてもF値が不変であること」に固執したのだろうか。

固執することなく、F2.8-F4とかにも出来なかったのだろうか。

確かにF値通しのズームレンズは露出決定後も画角だけズーミングする技が使えるので便利は便利である。
いずれにせよ、通しF値レンズにはこのような絞り羽根の不思議な動きがあるようなので、皆さんと情報共有です。


MZ-3のキットレンズとしても販売されていたようなので、装着。
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コンデジの更新について(ペンタックス MX-1)

2014年01月05日 | カメラ
昨今すっかりカメラヲタクと化してしまったのですが、標題にあるコンデジというのはコンパクトデジタルカメラのことです。一眼レフに対してコンデジと略称するのだそうです。普通の人は単にデジカメと呼ぶかと思いますが、この世界の人たちは「デジイチ」と「コンデジ」で分けて使っています、ハイ。。。

つい先般、ツーリング持参用のコンデジとしてペンタックスのOPTIO LS465を購入したと紹介したのですが、すぐに耐えられなくなってしまいました。
いかんせん性能に不満です。ピントは合いやしないし、暗所での撮影には盛大にノイズが乗るし、ズーム時はソフトフィルターでも噛ませたかのようにボンヤリするし、自動ホワイトバランスの色合いも変。私が導いた結論は「スマホのカメラと同等かそれ以下」。値段相応ということなのでしょう。

これは全く使えないということで、「(リコーになってしまった)ペンタックス最後のOPTIO」として記念で手元に残す、ということは検討せずに、こいつは売却ッ!
(この世界の人たちは盛んに購入・売却を繰り返すことでも知られます。不毛な金の使い方という点でパチンコと一緒ですが、経済に貢献しているという意味では蓄財家よりも尊敬されるべきです)

代わって、OPTIOとの価格差は5倍もありますが、「ペンタックス最後の高級コンデジ」と思われるこいつを購入してしまいました。


MX-1

私はペンタックス信者なので他に選択の余地が無かった、とも言えます。
しかしコンパクトデジカメはその性質上「信仰」を問われません。
すなわちコンデジは、交換レンズに代表される「アクセサリー」類のメーカー互換性に縛られることなく、オールインワンで完結しうるものです(各社専用ストロボのみに対応するホットシューさえ着いていなければ)。
その意味において、私はペンタックスにこだわる必要は無かった、とも言えます。
他メーカーにも同等かそれ以上の性能の誇る製品があるのですから。

私がMX-1を選んだ決定的なポイントは、月並みですが、外装パーツに真鍮を用いている点です。
別に、金属製パーツにコダワリがある、ということではありません(愛用の銀塩カメラは本家MXではなく、「樹脂製の外装パーツが残念」と言われるMZシリーズです)。
私が惹かれたのは、メーカーがこのことを「使い込むほどに味わいが深まる」と称してセールスポイントにしてからです。
すなわち塗装がハゲるとかっこいいよと言っているのです。
カタログには、わざと塗装を擦り減らせ(エイジング)、金属の地金を見せた写真も紹介されていました。
これが真の購入動機です。

私は生来モノを大切にする性格です。
友情や恋愛や家族なんかより、モノを愛して止みません。
自分自身が最後はモノになりたい、という思いから2004年以降人骨と名乗っています。
その私にとって、カメラという大事なモノの塗装がハゲるということは、本来であれば自分の髪がハゲるのと同じくらいイヤなことです。
カメラの世界において、「外装にマグネシウム合金を使いました~」的な金属パーツの宣伝文句は、通常であればその堅牢性を謳うためのものです。
しかしながら、ハゲるとかっこいいから真鍮だよとしている製品には、私が知りうる限りお目にかかったことがない。
すなわち、外装に生じたヤレを、「年季」や「使い込み」と言った美辞で言い換えることを、メーカーが推奨している製品なのだッ!

とは言え私はMX-1を大切に使うだろう。
通常に使っていれば、絶対にハゲさせたりはしないだろう。
万一、どこかにぶつけてキズつけてしまったら、MX-1でなければ相当落ち込むはずだ。
だがこのカメラはあえてそれがかっこいいよという製品なのだから、気にしなくても良いことになる。
これは私がカメラを所有することにとって大きい保険となる。

以上、私による製品レビューでした
(ほとんど冗談です。まじめに読んだ方が居たらゴメンナサイ)

性能については、いろんなサイトですでに書かれていると思うので割愛いたします。
代わりに、性能評価のご参考になればと思い拙い作例を紹介しておきます。
センサーゆえにボケは期待できませんが、素晴らしいレンズだと思います。


無加工撮って出しのJPEGです
(クリックすると拡大表示しますが、サーバーの都合でオリジナルサイズでは掲載できませんでした)



あとは余談です。

■本機に適したカメラケースについて

純正品は、ありません。
ヤフオクや通販サイトで合皮製の専用ケースが販売されていますね。
あれは辞めた方が良いと思います。
ポリウレタン製ですので、3年でベタベタのドロドロになります。
コンデジのライフなんて3年未満と割り切る方には良いかもしれませんが。
通常使用で塗装がハゲる前にポリウレタンが亡くなると思います。
したがって、買うなら高いけど本革の方が良いと思います。

私は格安ケースを買いました。
上記で散々こき下ろしたポリウレタンがフチの部分に使われていますが、そこは割り切りました。

エレコムDGB-061

サイズ的に、MX-1にジャストフィットいたします。
値段も1,000円しないので、とてもオススメと思いますよ。


■外部ストロボについて

単なる実験データですが、ペンタックス製のストロボ(AF360FGZ、AF540FGZ)であれば、外光オートでスレーブ撮影が可能でした。
ただし、この場合本機側のストロボを後幕シンクロにしておく必要があります。
本体でプリ発光しているのかどうか解りませんが、先幕ではどうしても露光中にストロボが発光してくれません。
なお、社外品であるFIJIFILMのストロボGAという古い機種でも試したのですが、こちらはどうしてもスレーブ発光で同調してくれませんでした。
理由は解りません。

以上。
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