人骨

オートバイと自転車とか洋楽ロックとか

カワサキW800に乗り換えた(カワサキ車体番号のはなし)

2022年09月24日 | バイク雑談

W800

カワサキW800というバイクに乗り換えた。2022年モデルである。VTR-F以来となる新車である(この間中古でCBR650FとBMWのF800GTを所有した)。今はコロナ騒ぎで中古車が高騰していて新車価格を超えており、安くて手垢のない新車を選ばない理由はない。2023年モデルが8月に発表されたばかりだが、2022モデルより値上げされており、値上げ直前すべりこみで店頭在庫を購入できた。
その昔、ちょうど自分がオートバイに乗り始めた年にカワサキW650という車種がデビューした。自分はヤマハSRシリーズにそれほど魅力を感じなかったのだが、同じくクラシカル系統のW650は佇まいが美しく当時より気になるモデルであった。車両を購入せずとも何か関連商品を手元に置きたくて、カタログも集めたし、スタジオTACの「FILE」まで購入したくらいだ(今も所有している)。650が800になって以降も気にかけていて、2016ファイナルエディションに心を奪われかけたものの間一髪踏み込まず。ストリートとカフェによる復活劇では激しくコレジャナイ感を抱いたが(どこに?→センタースタンドが無い点(笑))、晴れて無印も復活したのでひと安心してから3年、紆余曲折を経てここに至った。
自分は、道路が混んでいればすり抜けをやるマナーの悪い中年ライダーだが、逆に道路が空いているとき、このWは何故か飛ばそうという気にならない不思議なバイクだ。
唯一のデメリットはチューブタイヤかな。

さて、新車にもかかわらず既にリコール情報が出てることを知って、カワサキのWEBで相棒の車体番号を検索した。結果、相棒は対策済であることが示されほっとしたが、これをきっかけにあることに気づいた。カワサキのリコールWEB検索は、車体番号から車種(通称名)が特定ができてしまうのだ。

当該リコールの情報はこちら。
https://www.kawasaki-cp.khi.co.jp/recall/22-03a/index.html
2022年3月3日届出。
形式:8BL-EJ800E
通称名:W800、W800 STREET、W800 CAFE、MEGURO K3  
リコール対象車の車台番号(シリアル番号)の範囲及び製作期間:
EJ800E-005003 ~ EJ800E-006726 令和3年8月5日~令和4年2月10日
リコール対象車の台数 1,161

2022モデルは新たな排ガス対応のせいか前年度までと異なる形式番号を取得している(2BL-EJ800B → 8BL-EJ800E)。つまり上記の1,161台というのは、2022モデルのうち、今年2月10日までに作られた全台数ということであろう。2021モデルの製造最終日が昨年8月23日なので18日間クロスオーバーしていることも興味深い。また発売日は昨年の12月17日なので、8月から既に製造していたことも興味深い。
この連休が台風で暇だったので、リコール対象の1,161台がW800のどのモデル(通称名。無印、ストリート、カフェ、メグロ)なのか、1件1件全数調査してみることにした。その結果は次の通りだ。

無印:296台(25.3%)
ストリート:186台(15.9%)
カフェ:139台(11.9%)
メグロ:551台(47.0%)
合計1,172台。

なぜ11台増えたかというと、1件1件検めた結果リコール対象になっていない11台が混じっていたことが判明したためだ。だからこの期間の2022年モデルの製造台数は1,172台だ。
製造台数は販売台数に比例するだろうから、人気順でメグロ、無印、ストリート、カフェなのだろう。メグロがこんなに人気なのは個人的に意外であった。
車体番号の順序が製造時期に比例しているとすれば、番号が若い方が製造時期が去年の8月に近くて、大きい方が今年の2月に近いのだろうか。すなわちトップナンバー005003の製造日は期間初日の昨年8月5日で、ラストナンバー006726の製作日は期間最終日の2022年2月10日ということ、なのだろうか。
またモデル(通称名)別の番号分布をみると、無印、ストリート、カフェ、メグロとも全体にまんべんなく分布している。ただメグロは初出が遅めで005167。初出までの間に無印とストリートとカフェが103台製造されている。2021モデルの在庫があって期間初期は製造されなかったのだろうか?。またカフェは合計数で全体の1割程度だが、番号後半に行くほどに疎になる傾向にあった。メグロ人気に押されているのだろうか。

そのほか車体番号には次のような点が認められた。
(1)同モデルが連番する規則性(たとえば無印5台連続、ストリート3台連続、カフェ2台連続、メグロ8台連続、といった具合に)。
(2)欠番が553もあった。欠番は全体にまんべんなく分布し、そのほとんどが連続欠番、ただし連続して10番以内。生産管理の関係で発生するものなのか、あるいは国外輸出に回されており国内リコール非対象なだけなのか、実体は不明である。
(3)範囲外でも適当な数字をたたいたところ、2022モデルはこの後も006733から007467まで存在するようだ(全数調査はしていないので台数は不明)。また2023年モデルは車体番号012002から始まるようだ。
(4)リコール非該当の11台のうち初出は後半の006288からであって、以降最終盤006724までの間に散在する(リコール非該当車の初出までに869台が製造済)。

調査のきっかけは「私と同じカラーが全国に何台あるのかな」という興味だけだったのだが、結果色々なことが分かり中々面白かったので、記念書きこみすることとした。


バイク乗り換え2018

2018年06月10日 | バイク雑談
2002年以来、足掛け16年乗ったVT250シリーズを、降ります。
人骨=VTRくらいのアインデンティフィだったし、最高の相棒と自他ともに認めていたVTR250Fを手放すこととなったことに、残念な気持ちを持っている。
しかし都合よく、前向きに新しい自分を迎え入れることとしたい。

これに至った背景を説明すると、昨年から新たなバイク仲間2名とつるんで走るようになり、そのうちリーダー格(50代後半)が自称変態、1日1500kmの高速道路走破に喜びを感じる特殊ライダーなことがあげられる。彼の得物はハーレーの1600cc?よく分からないがとにかくデカイ。そしてとてつもなく五月蠅い。もう1名もスポーツスター1200ccである。2台とも排気音はブヂブヂブヂッブヂッブヂッ!!というハーレーのあれである。
これに対応して自分はVTR250Fの前スプロケを1丁上げると共に、高回転域のヌケ改善を目的にモリワキサイレンサーを導入して、彼らと同等の120km/h巡行に備えたところである。
しかし、今年になってリーダーは私の追従を嘲笑うかのように、新型のゴールドウィングに乗り換えてしまった。1800cc?排気音こそ純正ゆえ静かになったものの、こんどは停車時のステレオ音量に閉口する。ますます遠い存在になったなと思ったら、曰く「これで骨ちゃんとはホンダ仲間だな!」
彼らに合わせてついて行く必要は無いものの、大型車特有の余裕クルージングを目の当たりにして、自分もついにもう少し余裕ある排気量が欲しくなってしまったのである。

一時的な風防効果を除いてVTに高速走破性能は求めていなかったし、そもそもそんなに高速道路を使う方ではなかった。しかし、いま高速道路で遠くを目指すことに知らず知らず快感を覚えつつある自分が居る。新しく出会う道には親しめる余裕を持っていたほうが良い。ETCなんとかプランというのも便利だ。
そこで、正常進化をするならVFR800Fに乗るかなと考え、まずはこいつを借りて乗ってみた。
はたせるかな、はっきり言ってこのバイクはコケる気がしなかった。高速コーナーでフルバンクしても半端ない安定感である。
かつてGSX750S3カタナに乗っていたことがあるが、パワーはともかく足回りがいかにも弱々しかった(現在の250CCクラス以下)。というより私の知っているバイクの足回りというのは、効かないブレーキとブリジストンBT45のそれが全てであった。
しかし現行のVFR800Fはどうだ、これが現代のマシンか・・・なんてこったマシンの進歩がこんなにも(略)。
高速道路もラクである。VTR250Fで150km/h巡航はムリだ。最高速アタックが150km/hだ。しかしVFR800Fはいとも簡単にそれを成せるばかりか、余裕で180km/hまで回った。うっかり覆面を追い抜いてしまい、あやうく捕捉されそうになったため、それ以上は諦めたが(スポスタの相方が、追跡を開始した覆面を遮って私を守ってくれたのだ、感謝!)、800ccのポテンシャルは侮れない。
ただしVFRはめちゃくちゃ重たかった。取り回しや押し引きをしている時は、コカす気しかしなかった、これは750カタナより重い。あと股間が熱い。

そこで色々調べた結果、コスト、パフォーマンス、ウェイトのバランスで最も優秀な、ヤマハMT-07というバイクに白羽の矢を立てた。
400ccクラス並の車格に、かつてのナナハンマルチに引けを取らないスペック。まさに現代マシンそのものでしょう。黄色のホイールのなんともアグレッシブなこと。これなら気軽に乱暴ができるのではないか。
私はこれに決めた。信幸・信繁、わしは決めたぞ、決めた決めた決めたぞォー!!
もはやこれしかないと思った。絶対欲しいと思った。かくして土曜日に試乗に向かおうとした。

しかし、意外なところからダメ出しが入った。
かつて「チビ」として拙ウェブログにも登場していた私の倅である。
2005年に産まれ、今年中1になる彼は、私の想像を超えるほど好奇心旺盛なカーキチ・バイクキチ少年に育っていた。
彼が、ヤマハのストリートファイターに浮気しようとした私を、猛烈に引き留めたのだ。
曰く、YZFシリーズなら本命だが、MTシリーズは許せないらしい(3年後に免許取る気満々)。
ちなみに彼はたまに河原でコレダくんに乗って遊んでいる。

「えー、MT07とかいってカウルないじゃん、お父さんVTでもあんだけカウルこだわってたじゃん、なんで妥協できるの?
 あと、今着てるジャケットが、冬も夏もHONDAじゃん。ヤマハになったら、それどーすんの??
 だからMTやめなよ、ホンダでさぁ、スーパースポーツに届かないこんなヤツあるじゃん?お父さんにちょうどじゃん?」


こいつです


倅が示したのがこのバイクである。
皆さんは知っていましたか?
私は知りませんでした、こんなバイク。

VT250 周年事業に参加

2017年06月11日 | バイク雑談
あいかわらず、あんまりバイクに乗っていない。走行距離は3年で9000km。まあ、それで普通なんだと思う。
で、表題通りのイベントにつき、主催の昌さんからお声掛けをいただいたので、顔を出してきた。
あんまりオフ会的なものには顔を出さないのだが、5年に1度の節目くらいは、と思っている。秩父なので通い慣れた場所であった。


VTR-Fは自分だけだった…



いまだに現役のFCやFE


■毎回来てくださってるBG誌のカメラマンさんは、相変わらずペンタックスだった。
 前回K20Dだったが、K-5IIにグレードアップしていた。DA18-135込みで5万円だったとか。
■VTRのデザイナーを勤めた社員さんから、未公開のデザインイラストが紹介された。ガルーツィ氏ではないことが明らかになった。
 元のデザインはトラスフレームではなかったが、あとからパイプを足されてトラス化したらしい。
■年代順にVTを並べることになったのだが、主催昌さん曰く「FCとかFEとか、順番よくわかんない!」とのことであった。
 彼と自分は同世代ながら、自分が「VTR=あくまでVT250Fの現行車」と考えているところ、彼にとって「VTRはVTR」なのだなと感じた。
■やっぱりFEが一番かっこいい。自分と同じタイガースカラーに乗ってる若者がいた。初バイクがコレとのことなので、エールを送った。

VTR-F 慣らし終了

2013年07月23日 | バイク雑談
VTR-Fの走行が1000kmを超えました。
こんな感じで慣らしをしました。

■0~100km
 ノロノロ運転。エンジン回転は4000回転まで。

■100km~500km
 ノロノロ運転。エンジン回転は5000回転まで。

■500km~800km
 やや普通に運転。エンジン回転は5500回転まで。

■800~900km
 やや普通に運転。エンジン回転は6000回転まで。

■900km~1000km
 普通に運転。エンジン回転7000回転まで。

■1000km~1100km
 普通よりキビキビめに運転。エンジン回転8000回転まで。

現在こんなところです。
ワインディングなどで積極的な走り方をしない限り、8000回転以上はあまり使うものではないのですが、慣らしのために通常以上に負荷をかけます。

1000km超えたところで、ホンダドリームさんで初回点検とオイルとオイルフィルター交換をお願いしました。
オイル交換なんてお店でしたことがないのですが、初回点検時は全て工賃タダなので、敢えてオイル交換も頼んでみました(実費負担のみ)。
ホンダドリームさんはお勧め銘柄でG2・10w-40となっていたので、ご助言通りの銘柄にて交換。
キャブ時代のVTRで使用していたのと同じ銘柄なのですが、エンジンフィールがかつて乗りまわしていたVTRとそっくりになりました。
やはり、純正指定のG1の方が軽くトコトコと回ります。夏が終わったらまたG1に戻そうかなと思っています。

ついでに、リアサスのプリロードを固めてもらえませんか、と相談したところ、「出来ない」との回答でした。
曰く、
「VTRのリアサスプリロードは確かに調整可能ですが、メーカー公認ではない。無段階調整ということもあり初期設定には戻せなくなるので、直営ショップとして耐えられない」
という趣旨でした。
仰る趣旨はもっともなので、自分で固めることにしました。

実は、純正リアサスのプリロードを変えるためには、プリロード固定ナットをドライバー等の工具でガンガン叩かなくてはいけません。当然キズが入り仕上がりとして美しくないため、「もしかしたらショップで専用工具を用いてスマートに調整してもらえないかな」という思惑があったのです。出来ないということですので是非も無し、自分で調整します。


プリロード調整ナット


2枚のナットのうち、上側のナットの歯に適当な工具を当てがってハンマーでガンガン叩いて緩めます。逆ネジなどではないので、普通に左方向に叩けばOK。相当固く締められていますので、精度の高くて接触面積の広い工具を用いましょう。私は、何て名前の工具か忘れましたが、クラッチのロックナットに叩きカシメをいれる時に使った「鉄の棒」を使いました。ナットの歯はダメージを受けて100%ひしゃげますが、もはや気にしません。

上ナットが緩んだら、今度は下側のナットを同様のやり方で、逆に絞めこみます。こちらはそれほど固くはありません。
ご覧の通り、ナットには黄色いマーカーが付けられていますので、これを目印にして、ナットを何回転絞め込んだか覚えておくとよいでしょう。
私は丁度2回転、ナットを絞め込みました。
(つまり2回転戻せば、初期設定に戻せます。)

結果、リアサスの固さは程好くなりました。

そもそもどうしてリアサスを固くする必要があるのか。個人的理由を以下に書きます。

1.サイドスタンドでの停車時の安定度が増します。
 初期状態のプリロードでは、ツーリングで重い荷物を積んでいたり、もしくはちょっとでも右側に傾斜しているところに停車した際、いつバイクが右側に倒れるか心配なほどバイクが真っ直ぐに立ちます。
 リアサスを固めることで、停車時もバネが突っ張るので、倒れにくくなります。

2.車高が上がります
 176cm60kg弱の体型ということもあって、足付きで困ることは皆無。むしろ、もっと尻が上がっていた方が運転しやすい。
 なお、懸案の「尻の痛さ」については、その原因としてシート形状の方がサスよりもはるかに大きく、サスが固くてなってもほぼ無関係です。

3.コーナリングの安定
 乗り方によりますが、私はかつてローリング族の真似事などしていたこともあって、コーナー(←一般道のカーブをコーナーと呼ぶ時点で既に何か可笑しい)直前で強くブレーキをかけ、アクセル開度パーシャルで旋回の後、大きくアクセルを開けて脱出、という乗り方が身に馴染んでいます。
 バイクの挙動としては、まずコーナー寸前のブレーキによって相当ノーズダイブします。
 続いて旋回に入る直前、フロントブレーキをリリースするため、ダイブしていたフロントが浮き上がります。
 浮いたフロントをきっかけにバイクを倒しこんだら、後はアクセルを開けてリアからグイグイと加速します。

 この時に、リアサスが柔らかいと違和感を覚えるのです。
 ノーマルのプリロード設定では、倒しこみ前のブレーキリリース時にフロントフォークが一気に持ち上がり、想定以上に前輪がフワっするため、バイクを寝かせるのに違和感を感じます。
 さらに、コーナー脱出の加速時にもフロントが強く浮くため、前輪の接地感が乏しくなります。

 これらは、リアサスのプリロードが固い=沈み込みが固いほど、緩和されるようです。

もちろんフロントフォークの固さとのバランスもあります。フロントフォークはCB400SF用のイニシャルアダプター等を用いて調整が出来るらしいですが、フロントの固さはおそらく慣れでカバーできますので、当面はリアの程好いプリロード感で走り込んでみようかなと思っています。
なお、VTR-Fは、前車種VTR250-03型と比較した印象では、フロントフォークも柔らかめです。

今日はこのへんで。

VTR-F買っちゃった

2013年06月30日 | バイク雑談


VTR-F欲が高まって抑えきれなくなったぼくは速攻買いに行きました。
このブログで散々紹介したVTR250は、9年前、個人バイク店から卸値で譲ってもらって自分で登録や納車整備(ミラーを付けるくらい…)をやったものです。
しかし今回はメーカー直販ディーラーのホンダドリーム店で購入しました。多少高めの値段となってしまいますが、純正油脂類が好きなぼくとしては、今後自分でメンテするのが面倒臭くなってお店に頼ることも考え、お付き合いするのなら純正店が良かったのです。
旧VTRはヤフオクにて新しいオーナーを探すことにしました。店での下取り価格はゼロ同然でしたが、オークションに出せばそこそこの値が付くものです。多少の購入価格の差は、古いVTRの販売によって十分カバー出来たと思います。大事に乗って来て良かった。
さよなら、そしてありがとうVTR。これからは新しいオーナー(女の子)の元で第二の人生を幸せに送ってくれることを祈っているよ!

さて、VTR-Fは商談の日からおよそ1週間で納車されました(早い)。
最初は慣らし運転です。おそるおそるアクセルを回します。慣らし運転は、バイク・ライダーともに慣れ合うための儀式ですね。
人間の方の慣らしについては、以前のVTRと比べて細かな違いはありますが、所詮は同じVTRなので、すぐに馴染んでしまいました。
バイクの方の慣らしは、かつてVTRでもやったように、最初のうちはマニュアル通り「急」が付く動作を避けて、控え目な運転をします。エンジン回転も上限5000程度です。
目安500kmを過ぎたら、そこからさらに目安100kmごと、1000回転ずつ、使用する回転数を上げていきます。各ギアごとに念入りに慣らしていきます。それ以外の各種摺動部分も徐々に負荷をかけていきます。

ということで現在まだ慣らし中ですが、以前乗ってたVTRとの違いについて軽いインプレッションを。

1.FIであること
キャブと異なり、チョークレバーも無い。クルマと一緒。セルボタンを押しながらアクセルを少々開ける必要もない。吹けあがりはやたらとスムーズで、エンジンフィールは常に一定。これは素晴らしい。
ただし、トルク感の減少は、多少あります。上はまだ回していないので分かりませんが、極低速時のトルク感は以前のキャブVTRの方が勝ります。

2.発進時のクラッチミート
FIと関係が有るのかどうかわからないけど、今まで通り発進しようとするとエンストすることが多くなりました。一応バイク歴10年以上のベテランのつもりですが、これは一体…。
VTRのときは、アクセル開とクラッチミートを同時に行い、2000回転弱で完全に繋いでいたのですが、VTR-Fはこの回転数ではアクセルを開きながらクラッチを繋ごうとするとエンストするようです。もう少し回せば問題なく行けるんだけど。
従来の低回転域で繋ぐ場合、クラッチミートの瞬間にアクセルを全閉にしていればエンストはしないようです。ただし坂道発進では難しい。自分なりのベストを探そうと思います。

3.シート、足付き、タンク形状など
リアサスの設定はかなり柔らかめなのですが、シートが固くて細い。おかげで足付きはすごく良いのですが、すぐに尻が痛くなります!これは私の体の慣らしの問題なので、時間が必要です。
リアサスのプリロードは可変なので、慣らしが済んだらもう少し固くすることとします。176cm59kgの私としては、もう少しシート高があった方が乗りやすい。
また、キャブVTRはフレームに足が当たる仕様でしたが、FIモデルではタンクにニーグリップ用のプロテクタが付いており、ニーグリップは非常にしやすくなりました。これは素晴らしい改善です。

4.ブレーキの効き
前のVTRの方がガツッよく効きました。これはおそらくブレーキパッドのせいかと思われます。旧VTRではずっとベスラを愛用していたので、VTR-Fも慣らしが済んだら純正を破棄してベスラを入れようと思います。

5.サウンド
今も昔も純正マフラーですが、VTR-Fはかなり軽めのポポポポポ感があります。私は排気サウンドはどうでも良いので気にしませんが、昔の方が大衆受けしそうな音です(昔もショボイと言えばショボイですが)。

本日ならし運転で乗車2日目、何気なく宮ケ瀬湖に走りにいったら、偶然VTRオーナーズクラブの会長が居た!(私はメンバーではないのですがw)会長と偶然会うのは初対面の時以来。これで2度目です。
せっかくですので会長へ以下報告。

人骨「VTR-F、某所ではすこぶるデザインの評判が悪いのですが、私は気にいったんでこれはアリと思うよ!」

会長「ゲフッゲフッ」

・・・デザインに不満なのは、主に会長と見た(笑)
そんなことないっすよ、MVXと初代VTが同じ顔してたんだから、良いじゃないっすか!
私は、こいつのコンセプトは以前乗ってたFEの再来だと信じています。これからよろしく、VTR-F。


右は会長のVTR


2014/6/10補記
「エンジンフィールは常に一定」という件は訂正いたします。
やたらと抵抗少なくスルスル回るときと、ガサガサっと回るときが、やはりあります。
これは、他のVTシリーズと同じでした。

VTR-Fほしい

2013年06月08日 | バイク雑談
ということで、新型VTR-F欲を押さえられなくて、さっそくホンダドリームさんで試乗してきた。


お借りしました


とりあえず、同じVTRの旧モデルに乗っている視点からのインプレッション。

私の乗っている現VTRはキャブレターモデルの03型であるからして、最大の変更箇所は現行VTRがインジェクションを採用していることが挙げられる。
キャブレター及びインジェクションは、どちらもガソリンと空気をブレンドしてシリンダーへ送りこむ霧化装置である。前者がアナログ、後者がデジタルであると言えば違いをイメージしやすいであろうか。
キャブレターは、一旦その内部にガソリンを貯め、シリンダーから発生する負圧によって、その程度に応じて適量のガソリンを霧化させ吐き出す仕組みだ。ガソリンの吸い出し口や空気の流入経路を複数持っており、経路のサイズを可変させることもできる。
一方のインジェクションはコンピュータ制御で、負圧ではなく正圧で霧化燃料を吐出するもの。
構造上、キャブレターがガソリン劣化などによって詰まりやすいのに対して、インジェクションはそのようなリスクが少ない。いっぽう、キャブレターはアナログな分、知識さえあれば適度のカスタマイズが可能であることに対して、インジェクションはほぼブラックボックスである。

乗り味がどう違うのか、ワクワクしながらまたがってみた。
私はアナログ人間なので、なんとなくキャブレターの方がツブシが効いて良いんじゃないの、という先入観があった。加えてキャブレターのメンテナンスは自分の最得意分野である。
乗った結果は、「同じ車種とは思えないほど素晴らしい」でした。

以前乗ってたVTも、今のVTRも、理由は分からないけれども、エンジンがガリガリと吹ける時と、滑らかに吹ける時があります。始めのうち結構気にしてたのですが、そのうち慣れてどうでも良くなりました。仕様だと思って諦めました。
が、インジェクションのVTRは、吹け方が超・超・滑らか。4気筒のようなスムーズさです。
思いついた形容詞は「クリーミィ」。
これがデジタルの力なのか。だとすればぼくは躊躇なくひれ伏すよ。

私のAIカット版VTRと比較して若干トルクの足りない感はありますが、気になるレベルではありません。それ以上に扱いやすい吹け方のメリットは大きい。シフトダウンで高回転にクラッチを繋ぐ際も、かなりラフに操作しても普通に回転が吸いついてくる。高回転でワインディングで遊ぶ時に頼もしそうだ。
現在、毎年の恒例行事と化しているキャブレターのOH作業からも解放されることになる。

ぼくは思った。

「・・・ほ、欲しい」


コックピット周り

続いてカウル。試乗では高速走行はできませんでしたが、ウインドプロテクション効果は間違いなくあるのでしょう。顔つきは、CBR250と全く同一かと思いきや、微妙に違ってました(CBRにあるエラがない。ヘッドライト形状も似てはいるけど違う)。VT250FEとの比較では、カウルのスクリーンは小さく、内側も狭い。FEは内側にデジタル時計やユーティリティスペースを設けるオプションパーツがあったが、VTR-Fではその余地はなさそうだ。写真の通り、スクリーンとメーターの間にグローブを挟んでみたがここも狭い。しかしながら、ネイキッドVTRと比較すればポンとグローブを置けるメリットは大きい。
ヘッドライトやメーターがフレームマウントになっている関係上ハンドルは軽い。取り回しも扱いなれたVTRと何ら違和感ない。ヘルメットホルダーもちゃんと着いたし、シート下のユーティリティスペースも確保されている(バッテリーの位置が、尻の真下に移動していた)。シートは若干細身になり、足付きが向上。タンクのサイドにニーグリップ用の樹脂パーツが追加され幅が増えたことでニーグリップがしやすい。キャブモデルでは「足がフレームに当たる」という仕様であったが、これも解消している。リアサスは初期設定ではフニャフニャだが、開けてみると私の03型と同様にプリロード設定が可能。

今の気持ち。
「本気で買い替えたい。」

私のVTR、下取り出来るのでしょうか?
聞いてみた。
一通りチェックしてもらったところ
「0円ということにはなりませんが…(3万円くらい)」

とほほ!!!!

最後に。VTR-Fの販売は、ドリーム店員さんも「まさかびっくり」だったそうです。曰く、CBRがあるのに、コンセプトの違うVTRでカウルモデルが出るとは、という感覚だったそうです。
最近のホンダさんはNV700とか2気筒CB400でもカウルモデル、ネイキッドモデルを作り分けてます。CB400SF、1300SFと、同SBが両方売れたので、コンセプト違いの派生モデルに前向きになってくれたのでしょうか。
なんにせよ嬉しいことです。

バイク買い換えようかな

2013年06月05日 | バイク雑談
VTR250に乗り始めて、かれこれ9年が過ぎた。
前にも同じことを書いたような気もするけど、なんでぼくがVTRに乗ってるかを説明するには、その前に乗っていたVT250FEというバイク(当時で既に18年落ち)について触れないといけません。

ぼくがVT250Fのことを知ったのは1985年でした。当時小学校3年生。バイクのプラモに夢中になっていた時期です。タミヤで販売されていたプラモは初期型VT250FC(1982)、もしくはインテグラことF2D(1983)でしたが、その時に現行モデルとして実際に販売されていたVTは、俗に2型と呼ばれるVT250FE(1984)でした。見た目的には、初期型のビキニカウルからフレームマウントのハーフカウルに仕様変更されていました。1985年当時、町中でよくこのバイクを見かけたものです。子供ながら「あ、またFEだ!」と思って眺めていましたっけ。
特にFEを見た光景で忘れられないのが。1985年5月の連休の早朝、東北道下り線羽生PAに駐車しているのを見かけた白色のFEです。子供ゆえにGWの解放感あるウキウキ気分だったところへ、悠然と休んでいたバイクの姿に、心が洗われるような清々しい気持ちを覚えたのが印象に残っています。

それから10数年経った後、ぼくは違う目的からバイクに乗り始めました(渋滞でイライラすることなく、エンジン付き乗り物で移動したい)。
しかし、改めてFEことを思い出して、あのFEに乗ってみたい!と思って買っちゃったのがこれです。

VT250FE。タイガースカラー


オークションで個人から買ったので最初は不調でしたが、産まれて初めてキャブレターの総洗浄を施し、見事に復活させたのです。これはその後メンテオタク化する私のキャリアにとって重要な一歩でした。
想像以上にスムーズに吹けあがる水冷V型2気筒エンジン、ハーフカウルの内側にあるメーターパネルがやけにレーシーで、速度・回転の各計器の針のスタート位置が6時の位置だったことにドキドキしました。フレームマウントされたヘッドライトやメーター類のおかげでハンドリングは軽く、カウル内にグローブなどをパッと放り込んでおけるという便利さ、豪華な油圧クラッチに6速ギア、超高回転型のセッティング、エアーによるプリロード可能な前後サスペンション、かっこいい2本出しマフラーなど、欲しいもの全てを兼ね備えた、見た目も中身も最高のお気に入りマシンでした。

しかし、長年放置されていた車両であったことから、キャブの他にもアチコチ要整備・要交換個所があったのですが、パーツをオーダーしてみると既にメーカーで保管期限終了との理由で手に入らない部品が多かったのです。
ぼくはこれがすごく不満でした。補修部品を好きなように入手できないということは、ぼくを神経質にさせました。
ある時立ちゴケしてミラーを割ってしまいました。ところが、ミラーが入手できなかったんです。仕方なくヤフオクで探して見つけました。超・高かったです。
そこで、わずか2年15000km程度の走行後、VT250FEのエンジンを今に引き継ぐVTRに新車購入で乗り換えてしまいました。

VTR250

乗り換えた最大の理由は「現在のVT」という、現在進行形にあやかりたかったからです。ぼくは本来少数派は嫌なんです、基本的にみんなと同じでいたい、コンテンポラリーな空気をみんなと一緒に肌で感じたい、というのが本来の性格なんです。「旧車オーナー」という名の棘の道がイヤだったんです。
VTRに乗り換えたことで、当初の目的は全て果たせましたし、一方でVT250FEが持っていた長所の一部も十分に引き継がれており、満足していました。その後VTRで色んな旅をしたました。全部が素敵な思い出です。愛着も相当あります。何しろタイヤ交換以外でバイク屋に持ち込んだことがありません。「全部おれが面倒見ている!」機械の気持ちを全部知りつくし、文字通り阿吽の呼吸のベスットカップルみたいな仲であります。
唯一の不満。それはカウルが無いことです。カウルは、見た目の好みもそうですが、ユーティリティとしても実用性の高いアイテムです。ホンダさんには純正モデルでカウル付きのモデルを是非とも出してほしかったのです。。2009年にインジェクション化してモデルチェンジした際に期待が高まりましたが、とうとうカウル付きモデルは出ませんでした。

しかし、なんでか知らないけど、今年になって急に出たのです!!!
CBR250やニンジャ250といった、なんちゃって小排気量スポーツモデルが浸透したおかげだと思います。ぼくが最もバイクに夢中だった2000年代前半は、ビッグマシン至上主義の時代で、250なんてクソ扱いでした。250のカウルモデルなんて、ZZR250しかなかったんですから。


VTR-F

これは欲しいではありませんか!
今乗ってるVTRより劣る点は30馬力にスペックダウンしたってことくらいです。スペックなんてヘタッピなわたしには関係ありません。
ということで迷っています。カラーリングは初代VT250FCを踏襲した白と黒。どちらも赤フレーム。
トラスフレームに赤色はどうなのかという微妙な点は置いておいて、これはぼくのハートを激しくくすぐります。

乗り換えようかな・・・

VT30周年オフ会

2012年06月10日 | バイク雑談


行って参り申した!
やっぱバイクって良いなと思ったよ。
帰ってから、久しぶりにチェーンの清掃と給油をしましたよ。しばらくサボっていたと思っていたことを、実行です。

私のVTRは、全VTRの中で最も汚いということに気付いてショック…
リアバンクのシリンダヘッドからオイル漏ってるのも私だけだし…

まぁ、いいか。

VTRのノーマルハンドル

2009年08月29日 | バイク雑談
VTRのハンドルをノーマルに戻してみました。


作業中

購入した年(2004年)の冬に派手に転倒して曲げてしまって以来、HARDYという幅広・低めのハンドルを装備していたのだが、HARDYの幅広感がなかなか馴染めなかったためである。
実は、そのHARDYに交換した際、ハンドルに孔を開ける代わり、左スイッチボックスのツメを切除してしまったことから、後戻りはするまいと思っていた。
しかしもうどうでもよくなったので、戻してみた。
スイッチボックスのツメはプラリペアを使って復活を試みるつもりだったが、久しぶりにプラリペアを開けてみたら、リキッドが揮発して消えていたよBOY…。

そういうことで左スイッチはプランプランながら、ラクチンポジションの本来の姿に戻ったわけである。
私が付けていたHARDYは、多分1型2型と同じ程度の高さだったんだけど、アップハンに換えてみると全然違うね!幅が狭くなり、アップになったため、体感的に絞ったハンドルの珍走さんになった気分♪思わずヒャッハー言いながら蛇行運転しちゃったもん(ウソ)。


で、純正に戻して改めて気づいた社外ハンドルのメリットについて少々触れてみます。

1.ハンドル低い方が、取り回しがラク
重心とかと関係あるの?歩いて押すとき何故かバイクがやたらと重たくなった。

2.実際にアルミハンドルは軽い
手で持った感じ重さが全然違います。軽量化にこだわるひとには良いのかな。
そういう意味で、たとえ形状が純正と同じハンドルでも、アルミにするだけでかなり軽量化できるずらよ。
つうことで試したい人はどうぞ~。

なつがきたよ

2009年07月31日 | バイク雑談
毎年恒例、S君と課長とのツーリングがやってきました。
予定は来週の金・土なんですが、我々も円熟期に入ったせいか、今回は「雨天決行」という通常ありえない設定であります!
すでにビジホも予約済み!
行き先は相変わらずくだらないB級C級スポットですが、それなりに楽しみだったりします(3県またがる県境地域とか…)
追ってご報告いたしますネ。


待望の新型VTR!

2009年02月25日 | バイク雑談
どうもこんにちわ人骨です。

最近更新が乏しい理由は…あまりバイク乗っていない・イジっていないせいですね。
その理由については日を改めて後述することとして、ついに出たです、新型VTR!。フルモデルチェンジっす。情報自体は月初から雑誌とかで色々出てましたが、あなたはもう見ましたかな?!

私のようなオタクが最初に見るところ、それはスタイルとかカラーじゃなくてスペックである。今リンク先から帰ってきたあなたも何気にそこを真っ先に見たのでは?ふっふっふ…。

で、正直馬力がどうとかトルクがどうとかは、結局乗ってみないと分からないので、これについては私は何とも思いません。FI化されたこともあってエンジンフィールはかなり変わっているのではないかな。一概にスペックダウンと嘆くことはないでしょう。

唯一思ったのが車重です。軽さがウリのVTRが20kgも肥えてしまったなんて!まあ諸々の事情あってのことでしょうから、これとて別に嘆くことでもありません…のかな?ただ私が気になるのは、「一体何にそれだけの重量をつぎ込んだのか」ということですね。やっぱりFI化のせいなんでしょうか。新型VTRのタンクを外して、その下がどうなっているのか、是非覗いてみたいです。

ちなみに新型VTRのメーカーHPでは「ヘルメットホルダー」とかを得意気に紹介していますよね。何でそんな箇所をって思われるでしょうが、これは実は超グレードうpです。
VTRのオーナーなら誰でも知っていますが、VTRにはヘルメットホルダーがありません。代わりにリング形状のワイヤーが1本付属しています。このワイヤーにヘルメットを通し、シートレールへ引っかけて、その上からシートを締めればヘルメットホルダーの代わりというわけです。
なんというか、このセコい感じがオーナーのひんしゅくを買っているらしく、メットホルダー増設はVTRの小カスタムポイントのメッカであると言えます。
実は先日VTRオーナーの皆さん10名くらいとツーリングする機会があったのですが、やはりヘルメットホルダーが純正のままという人は私含めて3名くらいしかいませんでした。ワイヤーがどれだけ不評なのかが分かるかと思います。
私も一時期欲しかったメットホルダーですが、結局「カギが増えるのがシャク」という思いの方が強く、導入は実現してません。
その他にも荷掛けフックの増設等、今までの不満点が(ようやく!)改善されたという感がある新型VTR、良いんじゃないですかこれ?!
ビックリしたのが、駅でポスターを見かけたことです。


何故こんなところにオートバイの広告が!しかもVTR!何だか嬉しくなってしまいました。

しかし私はそれほどまでは狂喜しない。ハーフカウル付きの派生モデルが現れるまでは。
出てほしいような、出てほしくないような…

なお上述のオーナーズツーリングで知り合った方と意気投合しまして、一緒にサーキットデビューする計画が現在進行中です!
別に腕に覚えがあるわけでもないし、どうしてもサーキットに行きたいという積極的な理由もないのですが、昔からの夢ではあります。やっぱり、やりたいと思ったことは一度しっかりやっておかないと、私が死んでから残留思念が自縛霊となり余所様へご迷惑をお掛けすることになりかねません。
それに以前から私のVTRには「サーキットで転倒してフレームが曲がって終了」という死に場所を想定しているので(普通に走ってると絶対壊れないから)、いよいよわがVTRにも最期が近付いているのかも知れません!!

まもなく乗り始めて5年か。知らないうちにVTRとも長い付き合いになってきました。このままさらに長い腐れ縁になるのかも分かりませんが、ともあれ早く暖かくなって気持ち良く走りたいモンです!
以前紹介した課長ツーリング計画もまたあります。シーズンはよこい。

がんばれヤマハについて

2008年08月27日 | バイク雑談
携帯の着信音がバイクの排気音だというのは如何なものなんでしょうか、山内さん?!実際に公衆の面前でその携帯が鳴ったところを想像すると、少々変態チックで気になります。ブウン・ブン。
以前も「バイクに関わるすべての人へ。守ってほしい、10の約束」という変てこなネタもあって、ヤマハさんのビッグスクーターブログというのは中々侮れません。
単なるDQN向けとも微妙に違う高度なセンスにかなりの緊張感(テンション)が感じられ、個人的には結構気になるサイトです。

といより、私はそもそもヤマハというメーカー自体がいつも気がかりなのです。


※ ※ ※


つい先日田舎から東京へ戻る途中、清里あたりの混んでいるコンビニで一服休憩をしてバイクに戻ったところ、見知らぬライダーに突然声をかけられました。

「あれ、全然ヤマハじゃないじゃないですか!」

どういうことかと申しますと、私の着ている夏用のメッシュジャケットがワイズギア製なのですが、背中に思いっきり「YAMAHA」とぶち抜いてあるんです。

彼氏いわく、背中にYAMAHAの看板をぶら下げてコンビニでオシッコをしている男(=私)が乗っているであろうヤマハのバイクが見当たらないので、どこに停めたのだろうと不思議に思っていたところ、予想に反して私がVTRにまたがってしまった、ということだったそうです。

「いや、実はYZF-R1がメインで、こいつはセカンドなんですよ。」

「なるほど、そうだったんですか。今日はのんびりツーリングですか?」

「へへ実はウソです冗談です。実際のところこのジャケットに特に意味は無いんです」

「なんだー。ははは」

というようなやり取りになりました。

しかし、説明すると面倒なので省略したのですが、これには深い理由があるのです。


※ ※ ※


幸い私は現在はまだ細身なので普通に着れていますが、このジャケットはSサイズです。それから、肩の部分が破けているのを縫い合わせて使っています。
このYAMAHAジャケ、かつての私の恋人が愛用していたものなんです。私が彼女に贈りました。

彼女が、私との待ち合わせ場所に向かう途中に単独事故を起こして、あっけなく死んでしまった時に着用していたのも、このジャケットでした。
ジャケットのおかげが、彼女の体はまるで生きているかのようにとても綺麗なままでした。
だけど命は守ってやれなかったんです。

今でもこのジャケットに袖を通せば、彼女の温もりを感じます。彼女の人生は、このジャケットを着こんで私と会おうとしていた、あの瞬間で止まったまま。
もしかしたら彼女は、自分がどうなってしまったのか分かっておらず、今でも私に会えるのを待ち続けているんではないだろうか。
そう考えると、いたたまれない思いで胸がいっぱいになります。

だから、「大丈夫だよ、ぼくはちゃんとここにいるよ。君はひとりじゃないよ」といつまでも彼女を安心させ続けてあげたいのです。抱きしめてあげる代わりに、このジャケットを着続けることで。

どこかで気持に整理を付けないといけないのは分かっています。
いつもツンケンしててちょっと掴みどころのない感じの子で、ホントにオレのこと好きなのかななんて疑うこともしばしばでした。
ところが、死後に家族から見せてもらうことができた彼女の日記(当時はミクシーなんてなかった)には私のことがたくさん書かれていました。
私は当時からかなりの変人でしたし、そのせいで彼女にも随分迷惑をかけたものです。
その日記のそこかしこに、こんな私を優しく見守っていてくれる彼女の気持ちが綴られていました。決してそれを口には出さなかったけど、とっても私のことを想ってくれていました。
疑い深かった私は、そんな彼女を心から信じてやれなかった。そのことが何より悔やまれました。
いや、今でも悔やんでいます。だから心の整理が出来ないのでしょうか。
私は今も彼女と一緒に生きています。
これは妻には言えない事実です。

ともあれ、私にとってはかけがえのない形見の品なのです。


※ ※ ※


へへもちろん全部ウソです(外道)。本当の理由はこうです。

相棒VTRの購入を検討していた時期、何気にVTR以外にも色々候補があったりして、新車のカタログを色々と眺めて胸を膨らませていました。
丁度この頃ラインナップされていたヤマハXJR400Rは、かつてのXJ400カラー(銀色にRZみたいなブルーのストライプ)を纏っていて、そのカラーリングにすごく惹かれて本気で購入を視野に入れていました。
しかし結局VTRになりました。思えばこの時が私がヤマハに乗る最後のチャンスだったのかもわかりません。わずか数か月でカラーチェンジしてしまったXJRに、その後は魅力を感じることはありませんでした。
というわけで、実は私はヤマハのバイクだけは所有したことがないのです。XJRの件もあったくらいですから決して敬遠はしていません。単なる偶然です。

改めて、原付スクーター含め所有したことのあるバイクのメーカーについて、指を折りながら思い出してみました。

スズキ…5
ホンダ…3
カワサキ…1
ヤマハ…0

いま「スズキ…5」という予想外の実績に一瞬動揺しましましたが、ともあれ乗ったことがないゆえに、ヤマハには何となく憧憬があるんですね。
ま、あくまで何となくですが。

だからせめてということで、バイク関連グッズにはヤマハ製を多用しているのです。

それでは、これまでワイズギア製品をどれだけ使ったかというと、

ジャケット…2着
シューズ…1組
グローブ…1組

このうちジャケット×1とグローブは今も使用中。(シューズは死にました。ジャケット×1は課長へプレゼントしました)
こうやってヤマハさんにも他メーカーと同等のラブコールを送り続けているつもりなワケです。
(ちなみにVTRのキーを付けてるキーホルダーは、スズキのSマークのヤツです。滅茶苦茶ですね。それでも先日コンビニでみかけた、タンクにカタナみたくデカデカと「SUZUKI」とステッカーの貼られていたオールペイントのCD50にはかないません。)

がんばれヤマハ。
ニンジャ250が話題を振りまいている昨今です。
FZ250PHAZER(PHAZERは鏡文字になってるヤツね)とかがリバイバルになったら、私も寝返るかもよ!
ついでに、ビッグスクーターブログはいいので、PHAZERブログもプリーズ。

コレダスポーツ50のボアアップ

2008年07月02日 | バイク雑談
さて、現在コレダ号のボアアップならびに腰下OH(もとい、無意味な分解…)についてレポートしている最中ですが、ここで一足先に結果を書いてしまいます。
結論としては腰下は無事に分割・洗浄ができました。組み立ても無事に済み、ボアアップシリンダーならびにピストンの装着も済みました。黄色ナンバーも取得できたので、晴れて「コレダスポーツ60」が誕生しました。
そのファーストインプレッションを書いてみたいと思います。


コレダスポーツ60


私が施したのはオートボーイさんによる60ccボアアップで、施術内容は次の通り。

シリンダーのボーリング
シリンダーのポート(吸気掃気とも)加工
シリンダーヘッドの研磨加工
ボアアップ用ピストン(φ45mm)装着


私は使用中の自分のシリンダーとシリンダーヘッドをオートボーイさんへ送って加工してもらいましたが、加工済みの新品も販売しています。
また同社ではこれらの他にも

スプロケット(前14~16丁)
プラグ(主に径サイズのアダプター)
クランクシャフトのキー(点火タイミング変更)


というアイテムを用意しています。
このうちキーは私も併せて購入してありますが現在のところ未装着です。
プラグは購入見送り。スプロケは買いましたが、オートボーイではなく、

キタコの安いスプロケ(前15丁)。


を購入。15丁を選んだのは、ギア比の関係です。前後スプロケの歯数を除算した時に割り切れる数字にならない方が良いからです(リアは35丁)。試運転の段階では改造効果確認のため13丁のままで出かけました。

またエアクリ・キャブ・マフラーはフルノーマルであり、何も弄ってません。

いよいよシリンダーの取り付けが済み、試運転ならびに慣らし運転に入ることになりました。
エンジンオイルはワコーズの高いヤツが推奨になってますが、私は構わずスズキ純正です。スズキ純正品には、ヤクルトの乳酸菌ならぬ「すず菌」が入っているらしいですヨ。ただし、オイルポンプをいじったこともあって(エア抜きはしてます)最初は混合給油で行きます。混合割合は、適当。ガソリンタンクへヤクルト1杯分くらい放りこみ、ジャブジャブとシェイクしました。

キックレバーを踏み下ろします。ドキドキする瞬間。無事にかかった!
とりあえずアイドリング感は変化なし。

軽くアクセルを煽ったところ。
これまた体感変化なし。

軽ーく近所を乗って走ってみたところ(まだ無ナンバーの時に…内緒で)。
ん?むしろ遅くなった。。。

・・・しかしこれはほんの序章に過ぎない。
慣らし運転とはいえそれほど神経質になることでもないので、改めてナンバーを取ってから、軽く温めてからチョット回してみた。

※ ※ ※

ノーマルのコレダの出力特性は低速重視型であり、低速域から鋭いピックアップを発揮し、街中でのストップ&ゴーに最適なトルク配分がなされています。しかし回転の頭打ちは早く、パワフルな回転域のみを用いてシフトアップしていくと、トップの4速に達した段階でで35㎞/h程度です。4速で50㎞くらいまではまあまあ快適に走れます。それ以上は、もうアクセル全開です。トルク感はすでに頭打ち。「おおおーん」と唸りをあげながら何とか60㎞/h出るという感じです。

これに対して、改造後には次のようなことが言えると思います。
タコメーター無いんで具体的な回転数は不明です(今度付けたいな)。
まず低速域のトルクは、わずかに低下する様子。ゼロ発進ではむしろ気を使うようになるでしょう。
中速域に達すると、ようやく普通に加速してきます。そうそうノーマルコレダはこんな感じ。
いよいよ高回転に差し掛かります。ノーマルだと間もなく頭打ちになる頃合いです。改造後もノーマルと同じような加速感。打ち止め感が出てきたのでここまでだなあと思った矢先、これまでにない変化が出現しました。
なんと、一旦打ち止め感が出た後でさらに加速力が伸びていくのです。
これまでの最大トルク発生域の、さらに上にパワーバンドが上乗せされている感じです。明らかに高回転寄りになっており、かつこれまでになくパワフル。2ストロークらしい二段階加速の片鱗が垣間見えます。
パワーバンドでシフトチェンジしていけばあっというまにトップギア50㎞/mまで加速できるし、そこからアクセルを開けれなさらに元気に加速しようとする。
60㎞/h走行時の余裕は、今までの比ではありません。
アクセル開度にはまだ余裕があったけれど、さすがにそれ以上開けるのはお預けにしておきました。

以上が、今回の改造の第一印象でした。排気量自体はあくまで60㏄なので「すんげー!」と叫ぶほどではない。しかしこれまでのフラットでのっぺりした吹け上がりと比べれば、このトルクカーブの変化はなかなかドラマチックだ。オートボーイさんは「ちゃんぷ」なショップゆえにこのような設定がデフォルトなのではないでしょうか。
これらはいずれも、ボアアップよりむしろポート加工による変化ではないかと思われます。いっぽうのヘッド研磨は、圧縮を上げることで補助的に低速トルクを豊かにさせるもの。高速を中心にパワーアップさせつつ低速も補おうというのが、フルパワーボアアップキットの本来の意図なのでしょう。

実はこのような傾向の出現については、ある程度想像していた結果であります。先日紹介したサイトでコレダのボアアップ後の様子が詳細に書かれていたからです。
しかしこの変化を是とするか非とするかは、個人的な好みの問題があるでしょう。

※ ※ ※

今回試運転して初めて気づいたのですが、上のリンク先サイトの作者さんは、この二次曲線的な出力特性(と言ってもそれほど極端ではありません)を指して、ノーマル時のフラットな特性と比して、「中速トルクの谷」と称したのではないでしょうか??
キャブセッティングで挽回を試みている様子でしたので、当初は私も負けじとセッティングを頑張ろうかと思いました。しかし実際乗ってみると、どうやらこれはキャブの問題ではなさそうだと感じたのです(以前水冷の2スト125に乗っていたことがありましたが、比較的マイルドでフラットとされているその機種でさえパワーバンドの盛り上がりには強烈なものがありました)。
私は、「2ストらしさの演出」がオートボーイさんの狙いなのだと理解しました。改造後わずかに痩せてしまった低速トルクも、スプロケがノーマルであればほとんど気に病むレベルのものではありません。総じてこのボアアップキットはよく出来ているなというのが私の場合の感想でした。

リンク先の作者さんは、おそらく低速トルク重視で、ストップ&ゴーにおける俊敏な加速力を体感したかったのではないでしょうか。
ところが低速が痩せたうえでフロントスプロケの丁数を3つも上げていたらしいので、パワーバンド以外での回転域ではモターとしたことでしょう。改造に期待してた効果と実際の結果がかなり乖離していたようで、少しお気の毒です。

私個人としては、こういうピーキー(もどき)な味付けも悪くないと思います。チョイ乗りするにはストレスが多いでしょうが、個人的にはストップ&ゴーよりも幹線道路で流れに乗れる速度域の方が大切です。そして街乗りより長距離走行の快適さを求めます。
私は試運転において一定の感動を覚え、そしてこのバイクは名実ともに「コレダスポーツ」と名乗って良いのではないかと感じました。見た目重視のビジバイ派生モデルが、若干のパワーアップと高回転型エンジンというスポーティな味付けを得たのです!良いね。K90より良い。
個人的には今回の改造は成功だったと思います。

※ ※ ※

なお、もしボアアップはしたいが低速域を絶対犠牲にしたくない場合は、ポート加工をキャンセルすれば良いのではないでしょうか?
ボアアップシリンダーは前述の通り純正加工品であります。単に純正シリンダーを用意(購入)し、ボーリングだけ依頼すればすむ話です。単なるボアアップですと性格はそのままで全体的なトルク感だけが微増することになるのではないでしょうか。
しかし試していないので分かりません。もしボーリングだけではイマイチならば、改めて別途ポート加工を追加で依頼すれば済むので、それほどの冒険ではないでしょう。
もっとも、オートボーイ社のサイト説明によれば、ポート加工の内容は比較的オーソドックスにまとめており極端な偏向にならないようにしているとのことです。
私もさっそく、もう一つ新品シリンダーに単なるボアアップのボーリングを施しただけのものが欲しい感じがしてきてしまいました。低速だけ太らせ、高速域はスプロケ変更によるギア比で補うということが、可能かもわかりません。

※ ※ ※

その後は給油の際に混合給油をやめ(面倒くさい)ガソリンだけを入れ、代わりにオイルポンプの吐出量を若干増やしました。これはワイヤーの遊び調整だけで出来ます。
続いてスプロケ変更(前15丁)もやってみました。
恐れていたゼロ発進時のモタつきですが、これが意外!確かにノロノロ発進になります。超トロイです。
が、半クラはほとんど当てないまま発進可能です。アイドリング程度の回転数でクラッチを完全に繋いでもエンストする気配はありません。相当粘り強いです、このエンジン!これなら遅くても構わないや。
結果としては、3速で50km/hまで問題なく加速できるほど高速型になりました。4速でアクセル開度3/4程度でメーター振り切ります。こいつは速くなった!
ノーマルと比べて、出足の勢いとトルクのフラットさは確かにスポイルされます。しかし私にとってはデメリットとは思いません。坂道が多くても50km/h程度の巡航ならば問題ありません。

今後はクランクシャフトキーの変更による点火タイミングの進角も試し、さらなる高回転型化(低速は犠牲になる)を試してみようと思っています。

必要に応じて吸排気のカスタムへも移ってみたい。
マフラーはバッフルが抜けるらしいので、音量との兼ね合いもありますが一度ヌケ具合の変化を試してみたいです(バッフル取り外しを試みたもののオイルで粘着していて抜けなかった。洗浄して再トライ予定)

それ以降の方向性としては、足回りの強化が挙げられます。
もともと段差で簡単に底付きするような貧弱なサスペンションでしたが、高速化を受けてますます挙動が不安です。
フロントはスプリングにスペーサーでも噛ませてイニシャル調整&固めのダンパーオイルを投入したいです。
リアサスは、社外品のミニバイク用ピッチ305が流用できそうです。

さらにはブレーキもディスク化、この原チャリを引っさげてサーキットへ?!
いやいや、林道へ行くんでしたよ。

今後も手を加えたら随時報告します。

二次空気供給装置(番外)VTRの部品取り寄せについて

2008年05月16日 | バイク雑談
今まで何度も修理で部品取り寄せを行っているが、今回も2種類ほど部品を取り寄せた。
紹介している通りのキャブレターのインナーパーツである。
具体的には、長さの違っていたバキュームピストンのスプリング一組、それからキャブ本体と「エアクリベース皿」をつなぐボルトに使うC字型の特殊ワッシャ(タングドワッシャー)一組である。後者は1回使ってしまうと、取り外しのためボルトを緩めた時にぐにゃりと曲がってしまい使い物にならなくなる。

ところが今回ショップ(用品店)からこういう連絡があった。

「スプリングにつきましては、メーカー在庫切れになっておりまして、次回出荷予定はメーカーさんサイドで6月下旬とのことです。どうしますか?」

これは意外な返答であった。というのもこれまで頼んだ部品はいずれも必ず在庫があって、翌日には入荷していたからだ。
在庫切れという返答は初めてのことであった。これはどうしたことか。

同時に頼んだもう1種類の部品、タングドワッシャーも「メーカー倉庫に在庫なしで取り寄せ」とのことで、入荷まで4~5日程度かかるという。
この部品は昨年も頼んだことがあるのだが、その時は即日入荷であった。

少し考えて、こういう推定をした。

「もしかして、VTRが生産中止になったせいではなかろうか?」

私が直近で純正部品を取り寄せたのは昨年末のことだ。今年に入ってから注文したのは今回が初めてである。
VTRは昨年発売の2007年モデルで生産が終了となっており、そろそろ店頭の新車在庫も僅少となっている頃合ではなかろうか。
この間に、これまで現行モデル用として流通していた補修部品の在庫にも整理がされていたとしたら…。

もちろんたった2種類の部品の話であるから断定はできない。できないが、嫌な予感が脳裏をよぎる。

気になったので、仕事帰りにホンダ直営バイクショップであるホンダドリームの最寄店へ立ち寄り、スプリングの納期を確認してみた。
案の定同じ回答であった。
ドリームさんなら何か知っているかも知れないので、思い切ってここの店員さんに訊ねてみた。

「時間がかかる理由というのは、何故なんでしょうか?」

「そうですねえ、この車種は生産終了になったからと思われます」

ずばり嫌な予感が的中してしまった。

さらに質問してみた。

「ホンダさんでは、生産中止になるとすぐ部品供給が渋くなるんでしょうか?」

これに対しては店員さんもよく分からないようで曖昧な返答であった。
ただ、国が定めた排ガス規制に適応しない機種の部品供給については、メーカーとしても出しにくい事情があるのではなかろうか、というような主旨の推測を語ってくれた。
(話し相手になってくれたお礼に、このドリーム店にて前払いで部品注文をしたよ)

その推測が事実とすれば、VTRも、他の250ccクラスモデルと同様で新たな排ガス規制に適応できないのが生産中止の主たる理由のはずであるので、合理的な説明と言える。
さらには、現時点で排ガス規制への有効な対策のひとつがキャブレターの廃止ならびにフューエルインジェクションシステム(FI)の採用である。何しろスーパーカブまでFI化されてしまったのだから。
この理屈では、排ガス規制にそぐわないキャブレターの部品などというのは、「最も忌むべき部品」ということになる。よって私が欲しいスプリングなども、一番最初に供給をやめるべき部品と見做されるのだろうか。

もちろんメーカーが長期の部品保管をすることは、維持管理費がかさむばかりか、製造原価の増加にも繋がり、キャッシュ面でも財務面でもマイナスなことである。法規制以前の問題として、忌避する合理的な理由があるのは確かだ。
かといって環境対策法令にそぐわない車種、すなわちほぼ全ての絶版車に関しては、部品すら出さない方針なのだろうか。それではCS面ではむしろ明らかにマイナスであるので、各メーカーとも闇雲にこの方針で一辺倒では無いとは思う。実際のところは色々な天秤事情があるのだろう。

ナニはともあれ部品の供給というのは、絶版車オーナーにとっては死活問題である。そして私の相棒VTRがついに絶版車の仲間入りを果たしたのは事実だ。今回初めて入荷待ちを経験することになったが、これからは入手不可能な部品も出てくるに違いない…。

※ ※ ※

私はかつて旧車乗りであった。
しかし旧車ゆえの不便のため乗るのを辞めた。理由はたったひとつで、修理部品の入手の困難さのせいである。
VTRを手に入れる以前、私は最高の相棒と出会っている。それがVT250FEだ。


これ

幼い頃からの憧憬(バイクブーム時代に小学生だった私は、当時プラモデルを通じてバイクに親しんでおり、現車もよくチェックしていた)、スタイリング、ポジション、マシンの性格や位置づけ等々、全てが自分にとって最高レベルのものであった。VT250FEは本当に最高のバイクだった。
しかし2年で手放したのだ。色々と手直ししたくても、部品が出なくては叶わなかった。私はいつでもマイバイクの品質を保持していないと気がすまない性質だ。かといって部品取車を確保するほどの経済的・土地的余裕を持っていないし、血眼でヤフオクを巡回し部品を探し続けるのも苦手であった。

VTRに乗るようになった理由はたった一つで、それはVT250FEの後継機種というか現代版VTであることであった。

それもついに絶版車となったのだ。
アタマの中に一瞬「乗換え」という言葉が浮かんだ。
しかしすぐに打ち消す。
…今月、3年契約の自賠責に入ったばかりだからだ。

しかしどんなものにも終わりはある。私が死ぬ前にVTRを手放し違うバイクに乗り換える日が来る可能性は、けっこう高い。
まあその時はその時なんだけど、その時がグッと近づいた気がする。

これからもホンダさんには細々と部品供給を続けてもらえますように(-人-)。

チャイルドシート

2008年05月11日 | バイク雑談
連休は特に遠出できませんでしたが、先日ご紹介したバイク用チャイルドシートが完成したため、チビを載せてチョイっとツーリングへ行ってきました。
完成したのは名づけて「VTR250K」。紹介のため写真を載せてしまうと個人特定される恐れが高いので控えます。
というのも、外を走っていてもすごく目立つし、ご近所でも「人骨さん、何やってんですか?」という具合で有名になってしまったからです。

ということで、本日は分かりにくいのを承知で文章だけで説明いたします。
「VTR250K」とは、VTR専用のバイク便用荷台(キジマ製)に、自転車後部座席用子供イス(ブリジストン製)を装着したものです。
固定に際しては、イス本体を荷台の天板部へU字型金具4個を用いて装着しました。同じく本体付属のフットレストは、荷台の左右ステーへ同上の金具各々1個を用いて取り付けました。試運転を行った後に若干のマイナーチェンジを施し、現在はほぼ完成形になっております。
使わない時は荷台&ステーごとカンタンに取り外せるのも良いところです。

工夫点としては、荷重の分散を図ったことが挙げられます。車体側の荷掛けフックが重さと振動で曲がりそうな気がしたためです。
具体的に話しましょう。キジマのバイク便用リアキャリアは、バイク本体へ取り付けする箇所はデフォルトで「左右荷掛けフック」と「左右タンデムステップ」の4箇所のみです。私はもう1箇所「シート」にも荷重がかかるようにすることを思いつきました。方法は、単純に荷台天板部とバイクのシート座面の間に木板を挟みこんだだけです。荷台はマニュアル通りネジで締めつけて留めることになりますが、はさみこんだ木板をネジの力でそのままシートへ圧し付けます。これで真上に15kgの子供が乗れば、荷掛けフックへの負担は減ることでしょう。
なお、子供イスにはクッションを装備し居住性を高めています。


板を挟んだだけ


チビの装備品ですが、ヘルメットを新たに用意した以外はあり合わせで何とかしました。メットはアライの高いのが買えなかったので、RSタイチが総代理店をしている「HJC」という海外ブランドのキッズサイズのフルフェイスにしました。それでも多少大きめなので、チビの頭が大きくなってもあと数年は使えそうです。


街へ繰り出すと、他のライダーから興味津々という様子で「すごいですね、どこのなんていう商品ですか?」と話しかけられたり、後続車や通行人から指をさされ笑われたりと、まるで見世物小屋のようです。高速道路にも乗ってみましたが、料金所のおっちゃんやSAで出会うライダーもたまげていました。人気者は大変です。


自分としては奇をてらっているつもりもなければモードの最先端を行っているつもりでもなく、単に親子タンデムという文化がもう少し市民権を得てくれれば良いのになと思うのみです。
2歳児でというのは若干早いかもわかりませんが…。


ちょっとだけ紹介