人骨

オートバイと自転車とか洋楽ロックとか

さまよえる中毒者のための小夜曲

2007年05月30日 | ただの雑談
このイラスト、今みるとヤバイよね。よく分からないけど、何かやばい。


妻の友人宅に夕食をいただきにお邪魔してきた。そこの旦那さんはぼくと同い年くらいだが、外人である。日本に定住していて日本人の嫁さんをもらうくらいなんだから日本が大好きなのに違いない。ご主人自ら包丁を握るので、自慢の中華を振舞ってもらいつつ色々と話してきた。
ぼくは妻の友人ご本人とは何度も会っている。彼女がよく娘を連れてウチに遊びに来るからだ。しかし旦那さんと会うのはまだこの日が2回目だ。前回会った時は、先方が「たまたまそばに買い物に来てるから」という理由で急遽訪問してきたものだ。ガイジンの旦那さんのことは話には聞いていた。対人恐怖症であるぼくは本来相当な緊張状態でこれを迎いれるべきところであったが、あいにくそれは休日の夕方だった。すなわちぼくはとっくにヘベレケであり、そのまま彼と一緒に仲良く飲んだのだ。ちなみに彼らはクルマでやってきたのだが、それはマツダのアクセラという車種であった。クルマのことは良く知らないぼくはこの時旦那さんに「これはなんて言うメーカーですか?トヨタですか?」と聞いた。すると「あなたは日本人なのにこのマークを知らないのですか」とマツダエンブレムを指差されて突っ込まれてしまった。以来ぼくはマツダのエンブレムをしっかりと頭に刻み、奇遇なことにその後マツダ車を愛用することとなった。まあAZワゴンはむしろスズキなんだけどさ…

さてこの友人宅で食事中のこと。既に妻経由でぼくの事情を知っている彼は、「人骨さんアル中になったんですか。大丈夫なんですか?そういやあの時もねぇ…」等々心配してくれつつ、当の本人はエラい勢いで飲みまくっていた。ビールの500缶を、ぼくが見ている限りで3本以上空けていた。1日どれくらい飲むのかと聞いたら、4~5本は飲むという。つまり2リットル以上。純アルコール量に換算すると100mlを超えるので、結構ヤバ目だと思う。それに500缶のビールって6本セットで1500円くらいしなかったっけ?酒代は極大期のぼく以上にかかっていそうだ。紹興酒とか度数が強いのは飲まないのかと聞いたら、好きじゃないという。
彼の場合、以前は記憶をなくすまで飲むのも頻繁であったが、最近はそうなる前に気持ち悪くなってしまい、あまり飲めなくなったという。なんか真面目に断酒生活を送っている自分がバカらしくなってしまうよなあ。しかし「他人が○○だから」という理由が大嫌いなぼくとしては、あくまで我が道を行くのみである。
夏といえばビールだ!晩飯の前に枝豆をツマミにビール。花火見ながらビール。キャンプのお供にビール。ジョン・レノンはステージでこう言っていたぞ。
「ビールはどうした?」
「ビールがなきゃ始まらない」

何かと誘惑が多そうであるが、何のことはない。ぼくはつい最近まで「夏といえばカルピス」だったんだ。もちろん濃縮のヤツね。紙パックだと味気ないから、いまじゃ贈答用くらいでしか見かけないビンのが良い。久々にカルピス買うかな。ぼくは花火にタバコに蚊取り線香の香りに枝豆までついて、一杯のカルピスがあればそれでよかったのさ、フンッ!

でタバコといえば、この彼は禁煙がうまくいかないのが悩みだとか。
半年くらいは成功したそうだが、飲み会でウッカリ吸ってしまい、「○日連続禁煙」レコードが破られたことに落胆し、どうでもよくなってしまったという。気持ちはよく分かる。ぼくからのアドバイスとしては、第一に記録にこだわらず軽い気持ちで禁煙すると良いと思う。ぼく自身は昨年暮れから全く煙草を断っている(代わりにアル中が発覚したけどさ…)。ただし、この間今日まで全く1本も吸わなかったかと言うとそんなことはない。結構実家の弟にもらって吸ったりもしている。が、自分の中では継続して辞めていることになっている。特に「禁煙○日」もカウントしていない。それで良いんだと思う。今後も折に触れ一本くらい貰うことがあったとしても、それは構わないと思う。そんな時だって大概は自分自身が煙臭くなることに嫌気がさして2本目を吸おうという気が失せるのだ。そしてぼくは今回こそこのままタバコを辞められると思う。続いては、何か自己暗示をかけるといいだろう。ぼくの場合は「タバコのせいでハゲる」と思い込むことが禁煙の動機となった。裏を返せばそれ以外に動機は全く無かった。たとえタバコが人体もたらすおそれのある疾患が肺ガンであろうが何だろうが、仮に「ハゲとタバコは無関係だよ」ということさえ証明されてしまったとしたら、ぼくは禁煙にトライすることは無かっただろう。とにかく健康云々よりもハゲが嫌で仕方なかったのだ。現に、吸い始めると抜け毛が目立ち、辞めると止まるという状態が出現していた。このことは、その後何度も禁煙に失敗したぼくに、しぶとく再度の禁煙を動機付け続けた。例えこの因果関係に何ら科学的根拠が無かったとしても(関係なくは無いらしいけど…)、禁煙する理由になればそれで十分であろう。百害あって一利ナシなのは喫煙時からよく知ってたし。というわけで髪の方はおかげでフサフサ、ハゲの所見はナシ。最近は美容師に「人骨さん髪多いっすよね。切るの面倒っす」という悪態を言われるほどだ。禁煙のおかげだと思っている。能天気な思考法でしょう?

とまあこういうことを彼に説いたところ「ぼくはハゲても構わないしメタボだろうが何だろうがどうでも良い感じですんで、酒もタバコも止まらないでしょうね~」というのん気な返答。
これはこれで頼もしいと思った。ストイックは求道、快楽主義は豪放、なんとなくだがそういうイメージ。どっちがエライという事はないと思っている。案外快楽主義者に限って長生きするのかもしれない。ちなみにぼくも■癖については後者だ。

いまは断酒が軌道に乗っているので(最近では冷蔵庫に堂々と日本酒が入れられている!妻が飲んでいるんだろうか)、彼の禁煙失敗経験を反面教師とし、自分こそ「断酒○日!」とかにこだわらないのが良いな、と考える次第であった。言われてみれば、ぼくは「○日」までは数えていないけど、「2月26日から断酒」ということはよく覚えているからね…。そして連続記録が途切れてウッカリ飲んでしまうこと、つまりレコードが破られることには、確かに強い恐れがある。数えてみれば…おお3ヶ月も酒を飲んでないのか!厳密にはラムケーキやウイスキーボンボンを食っちまったことはあるのだけど、酒の代替だと思って食ったわけではないのでこいつはノーカウントでしょう。目的はアル中の進行を防ぐことであり、単なるガマン大会をしているわけでもないのだから、万一ウッカリ飲んじまった時もとにかくクヨクヨしないことだろう。幸い「飲みたいッ!!」という衝動にかられることも今のところ無いんで大丈夫だろうと思うんだけど…

というわけで、さっきお中元コーナーで自分宛にカルピスを贈っておいた。
バカかと思われそうだが、なんとなく面白そうでやってみたかったのだ。こういう異常な行動が多いのはどうしたものだろうか。