ニコニコ絣
「図説 着物柄にみる戦争」を読んでいていると、「ニコニコ絣」という言葉に出くわした。
簡単に説明すると、戦前に売り出された絣風プリントの木綿のことである。
ネットで調べてみると「ニコニコ」という名称は、「ニコニコ積み立て」という貯蓄が満期になるとこの絣をもらえたとの記述もある。
かわいい名前であるが、そこにふてぶてしい商魂を感じることも出来るだろう。
ニコニコ絣について検索していると . . . 本文を読む
着物を着はじめてからしばらくして時々耳にするようになった「のしめ」という言葉。
最初は意味が全然わからず、その音は右の耳から左の耳に通り抜けていた。
「のしめ」が「熨斗目」であり、着物の柄の付け方をあらわすとわかったのは実は最近になってからだ。
しかし、いまひとつすっきりしない。
「熨斗」といえば贈答品などに添えるアレ(上図右)のことである。それと着物とがどうしても結びつかないのだ。
で、辞書の . . . 本文を読む
以前、甚平に関連して谷崎潤一郎の「半袖ものがたり」を紹介した。
その中で、潤一郎の文章の中に現在の甚平と同じものが登場する、と書いたことが誤りだったので訂正します。ごめんなさい。
正確を期するため原文を引用します。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
大阪の人が夏着るものに、「半袖」といふ一種の簡易服がある。見たところは襦袢に筒袖を附けたやうな仕立てで、袖はやうやう肘を蔽うに足る . . . 本文を読む
「箪笥のこやし」という、よく使う言葉がある。
ほとんどの場合は、
「着なくなった服が箪笥の中にしまいっぱなしになって、無駄になっている状態」
を表現するのに使われている。
私もこのブログで以前そのような意味に使っている。
しかし『昭和のキモノ』のなかで次のような文章に突き当たった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昭和時代、女性のキモノは「箪笥のこやし」と呼ばれ、金 . . . 本文を読む
「昭和のキモノ」の中に「ガスの着物」というまた私の知らない古い言葉が登場していた。
これに関してはネットで検索しても引っかからず、やむなく主婦と生活社の『きもの用語大辞典』を引く。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ガス糸織り」 綿織物の一つ。縦横とも、あるいは縦横どちらか一方にガス糸を使用した糸織り風の縞の総称。ガス双子ともいう。
「ガス糸」 ガス加工をした糸。
. . . 本文を読む