MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『50回目のファーストキス』

2018-07-09 00:58:38 | goo映画レビュー

原題:『50回目のファーストキス』
監督:福田雄一
脚本:福田雄一
撮影:工藤哲也/鈴木靖之
出演:山田孝之/長澤まさみ/ムロツヨシ/勝矢/太賀/山崎紘菜/佐藤二朗/大和田伸也
2018年/日本

リメイクをする意義について

 『50回目のファースト・キス』(ピーター・シーガル監督 2004年)のリメイクである。冒頭からコメディー映画として観るならば完璧といってもいい出来を見せ、合わせてキスシーンの背景となるロケーションも素晴らしいのではあるが、主人公の弓削大輔が藤島瑠衣と別れた後のシリアスなシーンからストーリーの構成が怪しくなってくる。
 例えば、大輔がツアーガイドの仕事で観光客を動物園に連れていっているところに瑠衣が2人の友人と共に偶然現れるのであるが、瑠衣の病気を勘案するならばヴィデオで父親の藤島健太の誕生日の2016年10月9日ではないと分かっても瑠衣が友人と動物園で過ごすということは考えにくいし、何よりもラストで大輔と瑠衣の間に娘が出来ており、どのように産んだのか想像がつかないためにファンタジーとして観るならばともかくリアリティーには欠けてしまうし、ファンタジーとしても徹底していないと思う。
 もちろんオリジナル通りなのであろうが、それ故にオリジナルの「欠点」を補うのかと思いきやそのままだったのでがっかりした次第である。因みに大輔を正式に研究者として研究所に招いた所長の名前「ブルース・ウェイナリー(Bruce Waynely)」はバットマンの本名である「ブルース・ウェイン(Bruce Wayne)」から来ているというネタは分かる。


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